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2012年4月22日

いただきますと、対話の建築

カテゴリー: 家づくりの理念

私は今、
いわゆる伝統工法による
木造建築の設計を
生業とさせていただいております。

しかし「伝統工法」という言葉は、
取り組んでいることを表現するのに
分かりやすいとは思うのですが、

伝統を再現することが目的ではないし、

この現代、未来の家族の器作りとして
仕事しているわけですので、
常日頃、もっといい表現は
ないものかと思っています。

そこで漠然とですが、
今思い至っている表現は、
少し長いですけれども、

「いただきますと、対話の建築」。

先人の知恵をいただき、

現代の感性をいただき、

素材の生命をいただき、

建主と対話し、

職人と対話し、

土地と対話し、

建築を契機に
みんながつながり、
楽しみながら
作り上げる建築。

今心がけている
家づくりの心を書き並べたら、

「いただきます」と「対話」が
言葉として名を連ねたので、
そのような表現に至りました。

実際建築は、
料理と似ているな、
と思うことがあります。

しかしやはり、
四字熟語がいいのかな(笑)

いずれにしても、

伝統に学ぶべきことは
大いにあり、
伝統の技術は、
心地よい暮らしづくりのための
手段の一つ。

しかし「伝統」から離れた表現を
私なりにもう少し模索して、
答えを導いていきたいと思います。