みんなで本格的に木組みと想いを刻んだ
みんなの稲村プロジェクトたてもの塾、
今回は伊豆の韮山で開催。
先日のヨイトマケで据えた
石の上に建てる木組みを
大工の指導のもと、
みんなで刻もう!
という企画です。
ちょっとかじりの体験じゃありません、
本格的に、本当に刻んでいただきます。
参加者はちょうど10名。
たくさんの方々にお集まりいただいたので、
ここは機械や電気に頼らず、
できるだけ人力でやろう、
ということで、
まずはホゾ穴をノミで
開けてもらいました。
10人の手による
ノミを叩く音の大合唱が、
なんとも心地よかったです。
そして作業開始直後から
ビンビンと伝わってきた、
みんなの「オモシロイ」という気持ち。
皆さん夢中になって、
玄翁を振っていました。
あっという間にお昼となり、
午後からは大工が追っ掛け大栓継の加工実演。
大工技術の凄みを
肌で感じることができました。
私自身も大工が追っ掛け大栓継を作る工程を
一から十まで生で見ることは
実は初めてのことだったのですが、
こんなに大工技術の粋を集めた作業だったのかと
改めて感動を覚えました。
明日はちょうど建前なので、
また違った感慨がありそうです。
それが終わったら、
引き続き穴掘り。
両面から穴を掘っていって
貫通した時の喜びは、
子どもの頃砂場でトンネルを掘った時に
穴同士がつながるうれしさと達成感と
通じるものがありました。
皆さんも夕方までには
穴を開けきることができました。
加工の様子を見ると、
時間はかかっても
ていねいにていねいに
作業したことがうかがえました。
せっかく丹精込めて掘った穴なので、
番付の横に自分の名前を
記念に書いていただくことにしました。
これで施工責任が明確になります(笑)、
というのは冗談ですが、
建前の際にきっと
自分の掘ったところがこうなるのか、と
感激もひとしおになることと思います。
そんな達成感と心地よい疲労感を抱え、
参加者の一人の計らいで
泊まれることになっている
熱海の保養所に移動して、
楽しい夜を過ごしました。
明日も同じような作業を行いますが、
私は藤沢で建前のため、
明日は大工に託すことにして、
深夜の熱海を後にしました。
みんなで穴掘りしている様子。
みんな真剣そのもの。
若手大工による
追っ掛け大栓継作りの実演。
見ている人たちももちろん
勉強になりましたが、
大工にとっても
こんなに大勢の人たちに
自分の仕事を見てもらう
よい機会だったと思います。
参加していた大学生の男子が
自分も追っ掛け大栓継を作ってみたい、
とやってみることに。
最近こうした好奇心旺盛な若者、
とくに男子にお目にかかることが少なかったので、
うれしく思いました。
お昼とおやつにいただいた
お手製のカステラ。
共同作業のもう一つの楽しみです。
せっかくなので、
こうして番付の横に
自分の名前を書くことにしました。