2007年7月21日
一日がかりの生舞台
カテゴリー: 鎌倉く邸
今日は、
鎌倉く邸の棟上作業。
大工の藤間さんが、
数ヶ月間かけて刻んだ材木が、
いよいよ組まれる日です。
天気が危ぶまれましたが、
作業中はお陽さまが射すほどで、
何とか持ちこたえてくれました。
例によって、
ずっと作業を眺めていましたが、
いいですね、棟上作業は。
木組みの結果を見るのももちろんですが、
線だった材木が、
一日で空間として昇華する、
その過程が、
見ていてとても面白いですね。
結果としての空間は、
設計者側の意図ですが、
木を組み上げる過程は、
基本的には棟梁の意図であり、
それを感じるのがまず楽しい。
そして、
作業の一つ一つの過程を、
もう二度とその状態を見ることはないのだ、
という無常観も手伝って、
それらを見逃すまいと、
つい食い入るように見てしまいます。
そうですね、
一日がかりの生の舞台を観ているような感じです。
この楽しさは、
木の建築ならではですね。
今日改めて、
なぜ自分がこの道を選んでいるのか、
再認識しました。