初詣は三井寺(園城寺)
初詣は、近江の国の三井寺に行きました。
三井寺は、とても大きな境内の中に、
風格のある金堂だったり、
三重の塔だったり、
高台に組まれた「小」清水寺のような舞台だったり、
六角形の屋根だったり、
末広がりの鐘楼だったり、
様々な種類の建物を見ることができて、
私のような仕事をする身としては、
とても楽しかったりします。
人があまり居ないのも、いい!
ということで、撮った写真を何点か。
部分的なものばかりですが、
全体については、
実際に足を運んでのお楽しみということで。
鐘楼の、細かい間隔で連続する、
野太い垂木。
妻側から覗く光に照らされた陰影が、
何ともたまりません。
連続が強調される、
こういう印象の小屋組がとても気に入っていて、
設計する際に参考にしていたりします。
昔の建物の雨の道を見るのも、
意外と面白いものです。
よくよく見ると、
割と大胆なことしていること、
多いですね。
あの金閣寺も、
実は野太く雨樋が見えていますよね。
しかし、あまり気にならないのはなぜでしょう。
きちんと意匠計画がなされているからなのでしょうか。
蔀戸。
割と古くからある、建具の機構ですね。
意匠上機能上気に入っていて、
一度自分の設計の中で、
取り入れてみたなあ、と思っています。
昔の人たちの意匠って、
案外ファンキーだったりするんですよね。
なお、真ん中に見えるのは、
開き戸の‘木製ピボットヒンジ’です。
荒壁と焼杉の外観。
寺でこうした意匠に出会うことは珍しいような。
それにしても関西の土は、白いですね。
丘の上に建つ舞台の、
通し貫の雨除け。
今回見つけた意匠の中で、
最も気に入りました。
割と手軽に機能を満たしていて、
それでいてカッコいいのがいい!
寺の境内のヒノキ林。
やはり人の手が丁寧に入ると、
森は美しいですね。
(番外編)
子どもたちがこれを見て、
「焼肉じょこう!」と叫んで、ケラケラ笑う。
子どもたちよ、
いくら殺生を禁じる寺だからといって、
これは「焼肉除行」ではない。
「境内(けいだい)」と言うのです。