2007年6月4日
変わること、変わらないこと
カテゴリー: 今日のできごと
今月の20日より、
改正建築基準法が施行されます。
今日はその説明会に行ってきました。
今回の改正は、
一昨年紙上を賑わした、
「アネハ問題」に端を発します。
一連の事件により、
建築の世界の信用は失墜、
そのために名誉回復を期して、
今回建築基準法が大きく改正されたのでした。
改正された点を大まかにいうと、
・構造計算上の条件が厳しくなった
・構造計算に対するチェック機能の充実
・工事途中の設計変更等に対する手続きの強化
・私たち設計者の力量・質がよりいっそう問われる時代となった
・設計体制の明示化
といったところでしょうか。
色々意見はあるでしょうが、
今はその決まりにしたがってやるしかないでしょう。
むしろ建築の質がより問われる時代にあって、
よい方向といえるかもしれません。
しかし、とてもたいへんになる手続き内容を見て、
私たち建築士の信用ってそこまで失墜しちゃったんだ…、
と、切ない気持ちにもなりました。
以前、大昔の建築確認申請書類を見たことがありますが、
書類の薄さに感動!しました。
建物の質が建てる側の自己責任、
あるいは私たち建築士の良心に託された、
のどかな時代もあったんですね。
そして今、
そんなものは信用できない、というわけです。
とはいえ、
それを嘆いていても仕方なく、
制度やしくみがどう変わろうと、
私は私の信じる方法論で、
建物づくりを提案し続ける所存。