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2013年1月29日

得意分野を出し合う

カテゴリー: 家づくりの理念

数年前、
自然農を実践されている方を
囲んだ酒席で、ある方が
「全て自給することをめざさないのですか。」
「あと○○と□□を作れば成立するじゃないですか。」
というような質問を投げかけました。

するとその方は言葉を選ぶように、

「全て自給できたら、それはすばらしいことです。
だけど自分で手をかけることができる範囲に
限界があるのも事実です。

一方で地域を見渡せば、
私たちに必要なものを作っている人たちが
ひととおりいたりして、

地域の中でそれを融通し合えば、
地域として自立していることになります。

そんな社会も
すばらしいことではないでしょうか。」

というような趣旨のことをおっしゃいました。

私はその考えにたいへん共感しました。

さて、先日の鎌倉エネルギーカフェにて、
講師の小澤さんが、
エネルギーの供給システムは
現在の「大規模集約型」も効率が悪いが、
「個に分散した状況」も実は効率が悪く、

望ましいのは
「地域単位」で融通し合うしくみ、
という話をされていました。

実感としてそう思うとともに、
その話を聞いて、
私は先ほどの酒席での
会話を思い出しました。

例えば太陽光発電を考えてみます。
方位がよく、太陽が燦々と当たる屋根に
設置すれば効果的ですが、
都市部ではそうもいきません。

しかも私は、
こうした設備機器は
メンテナンスが重要だと
考えているのですが、

一戸建て住宅用のような
勾配屋根に設置されていると、

架台やそれを受ける屋根の下地も含めて、
メンテナンスが容易とはいえません。

それに対して公共施設や
(低層)集合住宅の屋上などは、
日当たりやメンテナンスの点からも、
比較的適していると思います。

あるいは遊休地化した
少し広めの土地なども、
向いているといえそうです。

そんな感じで、
個々に自立することも
ステキかもしれませんが、
地域の中で敷地の特性を踏まえた
「得意分野」を出し合って、

それを融通し合う仕組みができれば
それもすばらしい!と思います。

チームプレー、チームプレー。
やりましょう、鎌倉で!