江ノ電と若葉
鎌倉から藤沢まで、久しぶりに江ノ電に乗った。
子どもの頃は、長谷にあったじいさん・ばあさんの家に行くために浴びるように乗っていたが、大人になってからはすっかりご無沙汰で、最後にいつ乗ったのか思い出せないくらいだ。近くに越してきてからも、江ノ電で行くようなところも車で行っていたし、恐らく10年は乗っていない。
こうして車輌の写真を撮るなんて、それこそ小学生以来だ。
座席に座り、子どもの頃を思い出しながら、そして子どものように右に左に首をよじりながら、車窓からの風景を楽しんだ。
やっぱりい〜ね〜、江ノ電。
自分で動かす車と違って、ゆったりとした気分で、ゆらりと流れる風景を楽しむことができる。
江ノ電から見える風景といえば、江ノ電は七里ガ浜と腰越の間で海岸沿いを走る。
乗客は、海が見えると一斉に海のほうを見て、どの列車でも例外なく「わあ」という声が上がる。
子どもの頃、何となくそれがうれしくて、
「いいでしょ、鎌倉」と誇らしげに思ったものだ。
ところで今日は、実によいお天気だったということもあって、車内は修学旅行生でだいぶ賑わっていた。小学生特有の甲高い響きの喧騒の音を聞くと、余計に子どもの頃を思い出すというものだ。
皆さん、五月の鎌倉を満喫してください。
お天気でよかったですね。
大人になったらまた来てね。
おやつの時間の頃、家に着いた。
玄関の前で、Kさんから譲り受けた柚子の元気な若葉が午後の光に映える。
去年の春この柚子を譲り受け、秋以降たくさん実をつけたものの、‘お引越し’をして環境にまだなじまなかったこともあったのか、最近までは少し元気がなかった。(だからこそたくさん実をつけたのかもしれませんね)
しかし、日が長くなってきてだいぶ元気を取り戻してくれたようで、ここにきて一斉に若葉が開き始めた。
急に大きくなるもんだなあ。