物語のある瓦
今日は久しぶりに
群馬藤岡で瓦を焼く
五十嵐さんの工場(こうば)まで、
「遠足」に行きました。
今アースマンシップさん主催で行っている
「たてもの塾」の人たちと、
過去現在の建主さん合わせて
合計15名による楽しい楽しい遠足でした。
さて、五十嵐さんとは、
この場でも度々
紹介させていただいておりますが、
昔ながらの達磨窯で瓦を焼く、
日本でもたいへん数少ない方です。
数少ない、どころか、
日本で唯一かもしれない、
絶滅危惧種の特別天然記念物級
と言っていいほどの方です。
きらくなたてものやでは、
瓦を葺く場合、
一枚一枚違うものが
折り重なることで醸し出される
温かみのある表情が大好きで
いつもこの瓦を
使わせていただいているのですが、
その瓦を焼く装置が
一体どんなものか、
どんな人の手で
生み出されているのか、
そして今、
それがどんな状況に
置かれているのか、
ぜひ多くの人たちに
知ってほしくて、
群馬までの遠足を
時折企画しております。
こうして何度となく伺っておりますが、
行く度に五十嵐さんの技と心意気に感動し、
改めてそれに応えられるたてものを
作り続けていこうと、奮い立たされます。
また、訪れた人たちは、
心温かい五十嵐さんだからこそ
焼ける瓦なんだということを知り、
みんな五十嵐さんのことが
大好きになって、
応援していこうという気持ちを
持ってくださるのもうれしいことです。
その後しばらくして
自分の家の上に五十嵐さんの瓦が載ると、
愛しくて誇らしい、
そして誰かに
自分が見てきた物語を語りたくなる、
そんな気持ちになります。
手仕事で作り上げるものは、
こうして愛に溢れた物語を紡げることも、
醍醐味の一つだと思います。
達磨窯の入り口。
達磨窯の内部。
瓦を成型する機械。
昔ながらの、
何となく体温を感じる機械です。
ここを訪れた記念に、
生の土に思いを刻む建主さん。
五十嵐さんの瓦を葺いた
近所の柏屋さんで
お昼ごはんをいただきました。
お昼ごはんは、
うなぎです。