2016年10月31日
究極の飾りもの
カテゴリー: 神田え邸
神田え邸にて。
今日は現場で
ちょっとした会合がありまして、
床の養生を剝がしたばかりの奥座敷で、
大勢で座卓を囲みました。
遠目にその様子を見たのですが、
なんだか昭和に戻ったような
懐かしい雰囲気を感じました。
さてその座敷には
床の間があり、
今日の会合のために
しつらえられていました。
そして床の間の真ん中に
鎮座していたのは、
解体途中に出てきた、
空襲で焼けた
黒焦げの柱でした。
空襲で焼けても、
当時の人たちがまだ使えると思って
改修して使い続けてきたわけですが、
まさかこういうかたちで
日の目を見ることになるとは、
当時の人たちも
予想ができなかったことでしょう。
それにしても、
この家の歴史を物語り、
そして引き続き
古くなっても
この家の歴史を
新たに作っていこうという
強い意思を
訪問者へ端的に伝える象徴として
究極の飾りものでした。