2011年11月12日
連日、木の勉強
カテゴリー: 今日のできごと
昨晩は木の建築塾にて、
有馬孝禮さんの講義。
今なぜ木材・木造なのか
〜資源の持続性の観点から〜
をテーマにお話しいただきました。
今私は木造建築の設計を
仕事としておりますが、
その出発点は、
居心地がよさそう、楽しそう、
と感覚的なものでした。
その思いは今も変わりませんし、
それを伝えるべく、
今の活動を続けているわけですが、
一方で今日の講義は、
木の建築のよさを
巨視的な視点から
理詰めで説明してくださり、
今後の活動の
社会的意義を裏付けるものとして、
大いに参考になりました。
例えば素材生産における
単位重量当たり二酸化炭素放出量は、
天然乾燥木材 30
人工乾燥木材 56
合板 218
紙 518
鋼材 700
アルミニウム 8700
(ただしリサイクル材はその約1/10とのこと)
コンクリート 50
炭素貯蔵量は、
天然乾燥木材 500
人工乾燥木材 500
合板 496
紙 500
鋼材 0
アルミニウム 0
コンクリート 0
つまり木材を使うということは、
少ないエネルギーを使って
それ以上の炭素を
貯蔵することになるようです。
私たち設計者もこうしたことを
生活者と接点を持ち得る立場にいるからこそ、
折に触れて伝えていく必要がありますね。
そして今日は、
木の建築学校2回目。
山辺豊彦さんによる
構造の講義でした。
構造の専門家、
とりわけ山辺さんのように
数多くの実験を踏まえた方のお話は、
何度聞いても勉強になります。
健全な木造建築が
世に広まっていくように、
今日のような話は
建築を学ぶ、
あるいは仕事としている人たちに
もっともっと
聞いてもらいたいですね。
ということで木の建築学校、
地道に継続していきたいと思います。