2007年2月13日
鐘楼がおもしろい
カテゴリー: 今日のできごと
先日、友人の観光案内で、
円覚寺に行きました。
こういうとき、
私にとっては、
観光を楽しみがてら、
古い建物を見ることができるので、
一石二鳥です。
こうして古い建物を
見て回るうち、
最近面白いなー、と思うのは、
大きな鐘のぶら下がった鐘楼です。
あれだけ重い鋼の塊をぶら下げながら、
基本的に壁は少なく、
あるいはほとんどなかったりで、
現代の標準的な木構造に対する考え方と、
まるで対照的な建物ですが、
長い年月、
風雪に耐えながら、
お寺の境内の一角に、
凛と屹立しています。
構造的な条件が
実に厳しいといえますが、
それだけに、
力の流れ、
構造上の表現が
研ぎ澄まされていて、
一本一本の木に
それぞれたいせつな意味があるから、
見ていて楽しいのです。
さて円覚寺。
ここの鐘楼は、築約七百年!
ということは、
あの関東大震災も乗り越えて、
今ここにあるということですね。
足固めの下を支える短い列柱。
手すりや柵としては野太すぎますので、
やはり、
そうした機能を兼ねつつも、
足固めの曲げを受けるという、
構造的な意味もあるのではないかと
思います。
破風がごついです。
山の上に建っているから、
文字通り、
風から守るためなのでしょうか。