泥壁の材料その二
稲藁。
近所で育てた無農薬栽培の稲の藁。
2週間前のイベントで収穫したものだ。
近くで分けてもらった粘土。
0.5立米ほどある。
このあたりの粘土は少し黄色い。
ちらほら土蔵を見かけるが、やはり黄色っぽい色をしている。
しばらくの間、この粘土の山は、子どもたちの創造の山。
トンネル掘ったり怪獣作ったり。それらを壊してみたり。
Sさんがずっと面倒見てた。
土佐漆喰+ケイ砂を、中塗り後あまり時間をとらずに生乾き状態で塗る。
こうして追っ掛けで塗るのが通常。
時間を置いて後で仕上げることも可能だし、そうするものというイメージもあるが、その場合は塗る前にうっすらとツノマタを塗る必要がある。
現代の工法でボード上に左官仕上げをする場合、「シーラー処理」なんて表記されていることもあるが、それに似たようなものだ。
現代工法だとうっすら接着剤を塗るようだが、伝統的な方法では海藻を煮た糊の成分を塗る。
仕上げの色味は、淡い黄色。
まだ塗った直後なので、少し色が濃い。
これが10年もすると、かなり白っぽくなる。
仕上げると、部屋が明るく見える。
貫の部分の乾きが遅いのがうっすらと分かる。