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2006年3月11日

削り馬を使っている様子

カテゴリー: 今日のできごと


「シェービングホース」を使って削る様子。
使用者が手にしているのは、「ドローナイフ」。
両手に持って、手前に引いて木を削る。
ちょっとした「カンナ」がわりだ。
自分に向かって削るなんて危ない、と思うかもしれないが、両手で持って削っているかぎりは、よっぽど肩の関節の柔らかい人でないかぎり、まず自分の胴体には到達しない。
試しに何か棒を両手で持って自分の胸のほうに近づけてみるとよい。
胸に棒をつけようとするには、けっこうな努力がいるはずだ。

さて、これで削っていると楽しくて、つい自分の世界に入ってしまう。
目的もなく、ひたすら削っているだけでも楽しいのだ。
あるいは「おのれ〜」とか言いながら削れば、ストレス解消にいいかも。

削り馬

カテゴリー: 今日のできごと


写真の道具は「シェービングホース」というそうだ。
いわゆる「万力」の役目をする。
これで木を固定して木を削る。
足の動きで木を固定したり緩めたりするので、木の固定がラクラクできる。
作業性がいいのだ。

この道具は伝統的な英国の技術らしいが、昔の英国の山の人たちはこうした道具すらまず山の中で作り、そしてその道具を使って現地で椅子などの家具を作ったそうだ。
この技術があれば、一生山の中で暮らしていける。

う〜ん、うらやましいというか見習いたい技術だ。

半世紀ぶりに涙する

カテゴリー: 今日のできごと


この写真のおじさん、ひたすらナタで木を割き続ける。
「精が出ますね」と言うと、
「こうして木を割くの、50年ぶりだよ。懐かしくてうれしくって、涙が出てくるよ。昔はこうして薪を作ったもんだ。」といいながら、何に使うでもなく、うれしそうにひたすら木を割き続けていた。

うれしいではないですか。

この方以外でも、年配の方がとても張り切って、楽しんで作業したり、道具の使い方を教えていたりしていたのが印象的だった。

森林を元気にする人たち

カテゴリー: 今日のできごと


今日の「雑木林でガーデニング!」では、いろいろな方にご協力いただいた。
その中の一つは神奈川県森林組合連合会の方々だ。

朝から雑木林のコナラやクヌギを伐り、さらには隣接するスギ林の間伐を行ってくれた。
イベント中も伐採の見本を見せてくれたり、また参加者の要望に応えて、木をチェーンソーで切ってくれたりした。
私もお願いして、鍋敷き用に木を薄く輪切りにしてもらった。

存在は地味だったかもしれないが、森林のプロとして「縁の下の力持ち」的な大車輪の活躍でした。
ありがとうございます。

こうした取り組みの一つ一つが、最初は小さなできごとかもしれないけれど、参加者の人たちが森林や里山への関心を高め、結果的に森林や里山が再生されればと思っています。

I出さん、T谷さん、またやりましょう!
もしかして、今日は休日出勤でした?

生木も使いよう

カテゴリー: 今日のできごと


今日、神奈川県大井町にて「雑木林でガーデニング」というイベントが開催された。
雑木林に生えるコナラやクヌギなどを伐って、その場でガーデニングに使える道具などを作ってみよう、という企画だ。
その場で伐ってその場で使うのだから、もちろん生木だ。
生木を使うなんて、今の木造建築の目で見れば常識から外れたことであるが、実際作業をしてみると加工性はいいし、また粗野な仕上がりでよければ生木も十分使えるということが分かった。
そもそも、目の前にある材料で、即席で考え、その場で作れる、というのがいい。
野の中で暮らしていくすばらしい技術と知恵ともいえる。

さてこのイベントの講師役の1人は、クレアホームアンドガーデンの山崎氏。
写真でハンマーを振り上げている人だ。
伐った木をクサビとハンマーで、細く割いている作業である。
この人がこの雑木をその場で使う技術を皆に教えてくれた。

http://www.ruralcottage.net/clare-shop/index.htm

http://www.tamatebako-net.ne.jp/shop/shop0506.html

とても気持ちよく楽しい作業なので、この企画、いろんなところでやってみよう!と思う。
そしてこの作業が里山の再生につながるのだから、なおうれしいではないか。

2006年3月9日

開き直る構造 その2

カテゴリー: 横浜な邸


N邸のほとんどの材木の出所となる吉岡木材を訪れる。
一部はもう大工の手元に運ばれて、既に刻み始めているが、7寸角や尺×7寸の平角はまだ材木屋のもとにある。

大きい材の木肌を見たが、なかなかよいではないか。
この付近の木も捨てたものではない。

材を大きく使うと、必然的に大きな丸太を挽くことになる。
大きな丸太までに育つような木というのは、基本的には比較的よく手入れされて育っているので、木の素性もよい傾向にある。

気になるのはお値段だが、それらがべらぼうに高いかというと、実は思ったほどでもない(と私は思っている)。
使う人があまりいないという事情もあるかもしれない。

だから木は、開き直ってでかく大きく使うのがよい。
木は構造体であり、機能であり、意匠なのである。
もったいぶらずに、恥ずかしがらずに、木を大きく骨太に使おうではないか。
‘骨太’だから、使いようでは端正な印象を与えるのだ。

梅がきれいなのだ

カテゴリー: 今日のできごと


自宅から大井町まで行く道中、国府津のあたりから御殿場線沿いの道を走った。
その道沿いに梅林がたくさんあった。
その代表格は曽我の梅林。ほとんどが白梅。
白い淡雪を一面に振りまいたようで、その光景はとても美しかった。

後で地元のことに詳しい方に聞くと、それらの梅林の大半は観光用に植えたものではなく、あくまでも梅を収穫するために植えたものだそうだ。
そう言われてみれば、通りがかった際、観光用の目立った駐車場はあまり見かけなかったし、あれだけ咲き乱れているのに、桜の場合と違って人まみれで俗っぽい雰囲気ではなかった。

とってつけたものではなく、生活の必然からにじみ出てくる美。
豊かな風景ですね。

そもそも梅の花は、咲く時期といい、上を向いて凛とした咲く姿といい、しっかりと根付いた感じといい、とても気に入っている花の一つである。
それが群れをなして一斉に咲く風景は、圧巻であった。
急いでいなければ、車を停めてじっくり見たかった。

なお、写真は明後日のイベントの会場付近の梅林。
ここは観賞用なので、紅白入り混じっています。