諸行無常なのだ
時代は流れる。「あ」と言っている間に、もう時間が流れている。
ビデオテープのように、再生不能だ。
だから私たちは前を向いて歩く。歩くしかない。
分かっている。
だけど、分かっていてもやり切れないときがある。
葉山の現場に関わるようになって、写真のように古い建物が壊される光景を、何度となく見てきた。
葉山はこのように古くから生きている家が多いのだ。
しかしその一方で、生命を絶たれる建物も相次いでいる。
生きているのだからいつかは死を迎える。
それは仕方ないと分かっているけれど、やはりあらゆる死と同じように、その事実を受け入れるのに時間がかかる。
輪廻転生。
まちとともに、新たな生命の再生を期待している。