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2006年10月21日

瓦紀行その壱〜06木の建築塾(第二回)〜

カテゴリー: 今日のできごと


10/20、21と、今年度の木の建築塾の第二回目。
「現場を見よう」という今回の木の建築塾のお題のもと、瓦を巡って様々なしかけをしている「屋根舞台」の活動を見に行こうということで、今回は群馬県に行ってまいりました。

今回の案内人の一人は、「屋根舞台」世話人の小林保さん。
前回の案内人の一人は私なので、「タモツ」続きですね。
小林さんが「タモっちゃん」と呼ばれていると、私まで振り向いてしまいます。

さて私は遅れて到着したので、その小林保さんの家から合流。
その家は瓦屋である小林さんが設計されたようなのですが、瓦屋の域を超えてますね。
それとも、瓦を巡って家づくりの現場を知り尽くしているからなのでしょうか。
中も外も、木と土と光、そして瓦が見事に表現された。とてもよい感性の家です。


大きなうだつのある家。
これが家の中まで差し込まれ、中の空間を分節しています。
朝日に映える「離れ瓦」が美しい。


敷き瓦を裏向きに一面貼り付けた壁。
光の当たり方で様々な表情を見せます。


雪止瓦の型抜きした形を焼き、庭の舗装材として活用。
平に使ったり、横向けに使ったり、縦向きに使ったり。
普通なら使われない形をうまく使う、瓦屋さんならではの発想です。
これはいい!


剥離窯変した尺角の敷き瓦。
この色むらがよいですね。
唯一無二。
同じものなど二つとないのです。
自然界の本来の姿。
それをどうやってうまく使うか、ですね。

今回つくづく、木の建築塾等を通じて、日々自分の仕事に追われるだけではなく、他の方々のよい仕事に直接触れる機会はよいものだな、と感じました。
この家も雑誌等では拝見していましたが、やはり五感で感じる空間と空気は、伝わってくるものが違います。
また、今まで自分の‘引き出し’にはなかったよい空間に触れることで、改めて自分の創作意欲をかきたてられます。
これからも、時間の許す限り、生の空間を体感しに行こう。

2006年10月19日

地域循環のしかけ様々な分野で進行中


NPOの会議で山梨のみずがきランドに足を運びました。

この地域で採れる材料で作った土壁小屋ですが、ここのところ晴天続きとのことで、良い感じで土が乾いていました。

ここで面白い試みを発見!
小川程度の水の流れを利用して電気を作ろう、というものです。
これ、まちの道路の下に流れている下水管や雨水管などで使えんかなあ。
いずれにせよ、安全性に配慮しつつ、エネルギーが身近なところで自給できるとよいですね。

2006年10月18日

価値と金額は比例する

カテゴリー: 今日のできごと


東京へ出る用事があったので、先日の‘木に囲まれた音楽会’で知り合った方の下へ、ピアノを見に行きました。
‘木に囲まれた音楽会’に触発されたこともあり、ここのところ本物のピアノが家にあるといいなあ、と思っているのですが、この方は江戸川橋にあるピアノパッサージュというお店で「本物」のピアノを商っているのです。

いろいろ試し弾きさせていただきましたが、やはり本物のピアノはよい!
やはり電子ピアノとは比べ物になりません。
そして発する音の響きといい、指先の感覚といい、ピアノの上に置いてある値札の金額に比例するような気がします。

よいピアノは適度に古くて空気に馴染んでおり、また使っている素材も、一般的な無垢の木の家具と同様に化学系の塗装が施されてはいますが、ちゃんと広葉樹の無垢板です。
仕上げが木目調なので、家の内装にも合いそうです。

一方で、よく見かける安くて黒いピアノは、随所に合板やプラスティックが使われていることを知りました。
むしろ、音よりも価格を合理化するためにそのような素材を使っているとのことです。
家もそうですが、現代の普及品の宿命なのでしょうか。

それにしても、やはり本物の木の響きは、違います。

極めつけは、これが2〜3台分で家が一軒建ってしまいそうなほどの値段を付けていた、百数十年以上前のスタインウェイのピアノ(写真)。
恐る恐る、指一本で一つの鍵盤を鳴らしてみましたが、
おおっ、何という響き!
魂を揺さぶられるような、幻想的な響きを発します。

ピアノの価値は、音の響き。
その価値が金額として素直に表現されているようですね。

さて、これからどうするかは、これから考えよう。

2006年10月17日

荒壁土が乾いてきた

カテゴリー: 横浜な邸


最近よいお天気が続くので、9月に塗った荒壁土も、すっかり乾いてきました。
外から見ると、よい感じで‘サビ’が出ています。

2006年10月16日

端材屋

カテゴリー: 今日のできごと


木の建物作りの仕事をしていると、半端な材がたくさん出ます。
構造材となる角材や平角材、板材や下地板、造作材、他にはもう使い回せない、いろいろな種類の半端な切れ端がたくさん発生します。

本来、捨てるものなのかもしれませんが、それを捨てるのは忍びないので、いろいろ使ってくれる人たちを探しては配ったり、あるいは自分の家などにためて置いています。

使おうと思ったら工作用に案外使えるし、子どもの遊び道具にもうってつけ。
余ったら、燃して燃料にすればいい。
何に使うか、想像するだけでも楽しいものです。

せっかく伐った木なのだから、とことん使いたいですね。

ということで、最近いろいろなところで端材を見つけては車に積んでいるので、車の中は木だらけ。
すっかり‘端材屋’です。

2006年10月15日

再び九時間半

カテゴリー: えこびれっじ


今日はコーポラティブ住宅の総会。
事前の予測では、前回ほど長くはならないだろうと思っていたら、結果的に前回よりもむしろ長い時間の総会でした。
終了したのは、確か19時半過ぎ。
今日も9時間半以上です。

今まで私の進行のせいで長引くんだと思っていましたが、
今日判りました、
皆さん、早く終わらせる気、ないでしょう(笑)。
まあ何にせよ、皆さん同士の相互理解が、総会ごとに深くなっていくのを感じます。


子どもたちはといえば、古民家の周りで元気に遊んでいます。
大人の子守役が数名見守ってはいますが、何だか子ども同士で勝手に楽しんでます。
子どもたちにとっても、総会が楽しみのようですね。

2006年10月14日

コンクリの箱、木で覆われる

カテゴリー: えこびれっじ


今日鉄筋の配筋検査のために現場に行きました。

すると工事が先行している部分では、足かけ7ヵ月、みんなで作った焼杉板が、大きな面で壁となっていました。

コンクリの無機質な箱から、一気に柔らかい木のたてものへ。
建物全体がどのような印象を放つか、楽しみです。

一方、先日立ち位置等を決めたクリとカヤの木は、三次元の空間として仕立てられていました。
大工さんが、うれしそうに(?)、苦労話を聞かせてくれました。

現場はあちこちで、着実に進んでいます。

2006年10月11日

始まりの光

カテゴリー: 今日のできごと


朝早く起き、起きるなり机に向かって事務仕事を行うのが今や日課になっています。
机の東側には摺り硝子入りの木建具があるのですが、硝子から透過して来る朝の光で、季節と、今日一日のお天気の様子を察することができます。

今日は朝から眩しい光が燦燦と差し込んできました。

眩しい光を身体に浴び始めると、寝起きで眠い頭が、何故か晴れ晴れとしてきます。
朝の陽を浴び、一日が始まります。

辺りも静かだし、大好きな時間帯の一つです。

2006年10月10日

新たな家族

カテゴリー: 今日のできごと


申し遅れましたが、一昨日、我が家に新た‘家族’ができました。

彼はとても元気で、止まることを知りません。
そして人懐こく、というか甘えん坊で、常に誰か人の後をついて回っています。
ただでさえ賑やかな我が家が、いっそう賑やかになりそうです。

2006年10月9日

コンクリの箱に木が萌ゆる

カテゴリー: えこびれっじ


先日飯能で選んだ自然樹形木を現場に搬入し、本日建て主さん立会いのもと、立ち位置や向きなどを決めました。
無機質な質感と直線の箱の中に、自然の成すがままに現れた造形。
それぞれ対極的ともいえる物体同士ですが、その組み合わせがなかなかいい!のです。

艶かしくくねるヒノキの木。
静かに個性を放つカヤの木。
厚く野趣に溢れるクリの板。

それぞれの素材が料理され、空間となる日が楽しみです。