木と火と気
現場で出る木屑を
ストーブに放り込み、
その火を利用して毎日、
大工が
大根を炊いたり、
焼そばを作ったり。
現場で作った男の料理は、
何となく豊かな感じがします。
このストーブが
ここに来てから、
現場は温かく、
そして、
何となくここに居る皆が、
この時間を待ち遠しげに、
嬉しそうに仕事をしているような
気がします。
木から火へ
火から気へ。
木のたてものの、
思いがけぬ副産物。
昨日は完了検査、
今日は消防検査。
何とか無事終了。
この日を一つの区切として
現場は精いっぱいのことを
やっていただきました。
日々なかなか刺激的な展開。
終わったら気が抜けて、
どうやら風が吹いてきたようです。
風よあともう少し待てないか。
まだまだ、これから、です。
ここはコンクリートの箱の中。
いつもは野太い木の籠の中ですが、
ここで竹が、小さく舞い始めました。
施主の手と棕櫚縄で、
竹が壁に編み込まれていきます。
以前葉山でこの作業を、
一度経験していただいているので、
話が早い。
ああ、この竹の壁は、
いつ見ても美しい。
すぐさま泥を塗られ、
見えなくなってしまうという、
日本的な無常観も含めて、
この壁はいいな、と思います。
かわちやさん、
このまま泥を塗らずに、
麻布など垂らして、
しばらくとっておきませんか。