特製看板設置
工事が本格的に始まる前に、敷地の道路際の分かりやすいところに「特製看板」を設置。
建築基準法に基づく内容が記載されている。
よく50cm四方程度の白いシートに書かれているが、きらくなたてものやの場合、廃材利用ということも含めて、木で作って手書き。
この看板は、きらくなたてものやの‘標準仕様’となりつつある。
看板の大きさは、余った材料の大きさ次第なので、まちまちだけど。
今回はさらに、余った瓦と、3/11に行った雑木林のイベントで手にしたクヌギの丸太で味付け。
今日はついにシチリア料理店「ピスカリア」が開店!
今までこの建物を育ててきた身として、やっぱり初日には行きたいではないですか。
一通り仕事を片付け、夜足早に葉山へ駆けつける。
行き慣れた道をたどると、見慣れた工事現場の光景はそこにはなく、紛れもなく「店」がそこにある。
店に入って客席を見渡すと、お客さんで賑わっているではないか。
何だか自分のことのようにうれしい。
おっ、いちばん奥には隣のH後さん一家が。
遠慮なくご一緒させてもらい、H後さんとともに楽しいひと時を過ごすことができた。
こうして開店初日にH後さんと出会ったのは偶然ではなく、この場所ははじめから、家づくりの過程も含めて、人と人とを結びつける磁力を持つ土地。それは持ち主であるIさんの磁力でもあるのであろう。
その磁力が今後じわじわと広がっていくことを期待!
おっと磁力が強すぎて、気がついたら2時間半もここに居てしまった。
ところで食事のほどは?
説明無用。
一度来ていただいて、空間とともにぜひゆっくりとご堪能ください。
今日は午前中、コーポラティブ住宅の居住(予定)者約20〜30人とともに、雑木林の中でシイタケ作り作業。
工事着手直後、11月に現地で伐採したコナラをブツ切りにし、シイタケのホダ木にする作業だ。
コナラのブツ切り(50ヶほどはあっただろうか)を男連中10人くらいでリレー方式で運び出し(これが最もたいへんでした!)、それらにドリルで穴を開け、その穴にシイタケの種菌を木槌等で打ち込む。
ホダ木一つにだいたい30コマの種菌を打ち込むので、合計約1,500コマ!を短時間でみんなで打ち込んだ計算となる。
体力的にはけっこうたいへんだったけど、とても楽しい雰囲気の中で作業することができた。たいへんと思われる作業も、それを多くの人たちと共有化することによって、不思議なことに楽しい体験に変わる。コーポラティブ方式が面白い理由の一つである。
楽しいと感じるのは、共同作業が会話を生み、相互理解を促すからだろうか。
それとも、共同作業を通じ、集団の中で自分の存在意義を再確認することができるからであろうか。
いずれにせよ共同作業は、お仕着せではない愛を育む。
エコヴィレッジの焼杉作業2日目。
お天気に恵まれ、作業日和。
今日も20名近くの方に集まっていただいた。
バーナー4台でひたすら杉板を焼く。
作業中は、ゴーッとすごい轟音の四重奏だ。
相手は杉板だから気をつけないと、焼くどころか燃えすぎるんじゃない?と思うかもしれないが、いやいや、これがなかなか焼けないのだ。
乾燥しきっていない杉板はなおさらだ。
そして一度炭化し、黒々となった部分は、そこが「耐火被覆」となってそれ以上焼くのは難しい。
とくに焼きにくいのは、節の部分。
しばらくバーナーを当てても、燃えた感じがしない。節全体で‘樹液が踊る’のだ。
そして樹液が出きった後、ようやく炭化を始める。
ちなみに節を焼くコツは、「樹液を飛ばすように焼く」。
上からバーナーを当てるのではなく、横からなめるようにバーナーを当てる。
そうすると、節の周りの部分が焦げすぎてしまう、という恐れも少なくなる。
いずれにしても、作業をすると、木は燃えにくいんだなあ、ということがよく分かる。焼杉板のように黒く炭化した状態にすればなおさらだ。だから昔の人は、「耐火材」として焼杉板を外壁、とくに妻側(隣の住戸と接する面)に使った。
さらに焼杉の性能についていうと、焼杉板は建物全体の通気性を確保しつつ、耐久性もそこそこある。
昔の厚さが1㎝ないような板(今回は厚さ1.5cm)でも、築後100年経っても‘現役’であるものをよく見受ける。
傷んだところが出てきたとしても、局部的な補修ができるというのも、長持ちの要因だろう。しかも100年経っても‘廃番’になることはまずないので、いつの時代でも調達できる。まして住民が今回のように自主施工を行い、作り方を会得したならば。
確かに、外壁材について耐火性能などを数値で判断すれば、サイディングなどの新建材ほうが優れているかもしれない。しかし、性能の科学的評価に加えて、修繕のしやすさ(私はこれを耐久性の大きな要素として考えています)、意匠性、あるいは‘愛着’といった情緒的な面などを総合的に考えたときに、焼杉板は外壁材として積極的に採用したい素材の一つである。
それに、日本の長い歴史の中で使われてきた焼杉板、その板をしばし眺めていると、やはり私たちの遺伝子をくすぐる何かがある。
追伸
焼き作業が余韻を引きずり、その日の夜は家族で焼肉を食べに行きました。
N邸の構造材の柿渋塗り作業がついにはじまった。
今日は土台と大引を6割がた塗る。
土台と大引なので、防蟻と防虫のために木酢液を混ぜて塗った。
参加者は、
・Nさん一家(大人3人、子ども3人)
・M本さん
・S藤さん
・大工の藤間さん
・きらくなたてものや日高
の合計10人。
(M本さんS藤さん、遠くからありがとうございます)
お彼岸のよいお天気の下、賑やかに気持ちよく作業することができました。
今後原則として毎週日曜日に柿渋作業を行います。
興味のある方はぜひご参加お願いいたします。
N邸の地鎮祭用の竹を伐るために、いつもお世話になっているT澤さんの竹林へ。
太陽と青空とまだ少し冷たいが清々しい風の下、小1時間竹林の中で1人作業した。
実に気持ちよい。
身も心も洗われるような気がした。
この竹林に初めて来たのが去年の6月頃だっただろうか。
そのときはI邸の竹小舞用の竹を調達するために、200本近い竹を伐らさせていただいた。
当時は人の手が入っていない印象で、枯れた竹が折り重なり、なんとなくじめじめして、足を踏み入れるのに少し恐怖感を覚えるほどの空間だったが、それ以来たくさんの人の手が入ったことによって、光が入り、風が通る、とても気持ちよい空間となった。
自然界は、善意の人たちの手が入れば入るほど、ボクたちに歩み寄ってくれる。
コーポラティブ住民によるパーマカルチャー講座も6回目。
今日のお題は、「動物を飼おう!」
ニワトリ、ヤギ、ブタ、アヒルやカモ、ミツバチ…、実際に取り組んでいることを踏まえて、動物を飼うことの意味と方法論について、岩手の酒匂徹さんに話をいただいた。
動物でも植物でも、彼らの世話をするということは、よく相手を観察し、自然の法則と相手の特徴を感じ取ることが必要であることを感じた。
立ち止まってじっくりと相手を眺める時間。
その間、ボクらは相手を思いやる。
周りに多くの「命」があるということは、それだけボクらはやさしくなれる。
砂漠に緑と動物を。
遠回りかもしれないが、それが戦争を防ぐ有効な方法だったりして。
世話をするということは、もしかしたら‘世’界との対‘話’に通じるのかもしれない。