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2006年11月17日

四段の鎧

カテゴリー: 横浜な邸


土佐漆喰鎧仕上の続き。

北側の一面は、下地ができあがりつつあります。
四段の鎧。

下地は砂漆喰ですが、
「このままでいいかも」
と思うほど、よい質感!

しかしきっと、
仕上がったら仕上がったで、
また別の感慨があるのでしょうね。

なお、下地の段は、下の写真のとおり、
先に定規をあて、砂漆喰で段を作って、(左側)
面を塗りこんでいきます。(右側)

2006年11月16日

黒いろ色

カテゴリー: えこびれっじ


12月末引き渡しに向けて、
ほぼ日参。

佳境も佳境。
現場の方々、
たいへんな時期ですが、
あともう少し!です。

それはそうと、焼杉の壁。
黒というか褐色というか、
うまく言い表せないほど、
表情が均質でない、
奥ゆかしい色。

凡そ五百人の汗と想いが、
沁み込んでいるからかも、
しれません。

2006年11月15日

黒い壁 彩の空

カテゴリー: えこびれっじ


足場が全体的に外れ始め、
焼杉の黒い壁が表れはじめています。

それと対比するように、秋の夕陽が彩なす西の空。

しばらく立ち止まり、堪能しました。

2006年11月14日

二百光年

カテゴリー: 今日のできごと


昨日見た、
二百年以上も前に作られた家の、
味噌蔵の壁。

よくよく近づいて見てみましたが、
今も昔も、
土壁の作り方は、
基本的に変わりません。

確かに今この家は、
二百年の風雪を、
感じざるを得ない状況です。

しかし、今私たちが作っている家々は、
二百年後、此れと同じ光を
表現できるでしょうか。

昔の家は、いろいろなことを教えてくれます。

2006年11月13日

生きる力を与えるひと

カテゴリー: 今日のできごと

都内某所。

五体満足な頃に思いを馳せながら、
彼女の話をずっと聞いていた

彼女は、悔しさや悲壮感など、
まるで見せないどころか、
今の状況を受け入れ、
楽しんでいる

それが証拠に、
笑顔に曇りがない

繊細な感覚を持つとともに、
とても強い人だと思った

確かに最初から、
手放しで受け入れている
わけではないだろうけれど。

対して僕はまだ、
思いがけずグランドに伏せた、
14年前の春のことに、
少しだけ未練がある

僕は彼女のように
強くなれるだろうか

その自信はまだないけれど、
とにかく今、
できるかぎりのことを、
しようと思った

2006年11月12日

ととのえるひと

カテゴリー: 今日のできごと

場所の脈拍をととのえる

空間の旋律をととのえる

建築設計者は、建築物の新たな創造を企てるわけですが、
仕事の大半は、

この場所が求めていること
施主が求めていること

これらを空間として調和するように、
「ととのえる」ことではないかと思う、
今日このごろです。

「建築は、凍れる音楽」
と言った人がいますが、
よく言ったものです。

音楽も、いろいろな分野はありますけれど、
耳に心地よいと思う調和の中で、
生み出されるもののはずだからです。

2006年11月11日

やさしい構造

カテゴリー: 今日のできごと


日本の伝統的な建築構法は、
構造即ち意匠。

伝統構法を生かすために、
今日はとてもむつかしい、
構造計算の勉強をしに行って、
正直よく分からなかったけど、

構造を包み隠さず、
やさしく表現したい。

これがボクのめざす道なのです。

むつかしい計算なんかしなくても、
骨太に組まれた木組みを見上げながら、
「この家はボクたちを守ってくれるのだ」
とさりげなく思える、
そんな家を作って生きたい。

「さりげなく」
これが案外大切なのではないかと、
思っています。

2006年11月10日

夢の途中

カテゴリー: えこびれっじ


外壁の工事が着々と進み、
足場が外れ始めています。

住む人たち皆が楽しく力を合わせ、
現代の「和」を表現するという、

夢の途中。

2006年11月9日

縁木

カテゴリー: 今日のできごと


自然のかたちは、
何かの縁。
縁を大事に、
使ってゆきたいのです。

ボクたちは
この自然界に、
何かの縁で
ここに居るということを、

家の中でぼんやりと、
二本の不思議な木を
眺めながら、
そう思うのです。

2006年11月8日

おおきな栗の木のうえで

カテゴリー: ピスカリア


堅くて柔らかい、
強くて繊細、

ピスカリアのテイブルは、
そんな不思議な
栗の板で
できています

骨太で軽快、
遠くて近い、
栗の板の上で味わう、
葉山のシチリア料理。

一見すると相反する
二つの世界を、
栗の板は、
大きく包み込むのです