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2008年9月14日

木と向き合う若手集まる

カテゴリー: 今日のできごと


木と向き合いながら仕事する、
これからの時代を担う若手の
大工、設計者、林業者、文筆家たちが
全国から京都に集結!

このまま放っておけば、
絶滅するかもしれない、
しかしそうした時代を
‘生きよう’とする、
アツい人たちの集まりでした。

私たちにとって
客観的に見れば確かに厳しい時代ですが、
私たちが生きようと強く思い続ける限り、
周りには少なくても、
全国にこれだけ同世代の
‘生きよう’とする仲間、
刺激し合える仲間がいるのですから、
私たちは大丈夫です!

そんなことを
再確認することができた日でした。

また集結する日を
企てるとのこと、
生きる力みなぎる
皆さんと再開できる日を
楽しみにしています。

2008年9月13日

良材を産み出すヒミツ

カテゴリー: 今日のできごと

三連休の初日、
奈良県吉野町を訪れました。

ここは「吉野杉」の産地、

実は約8年前建てた私の家は、
岡部材木店を通じて、
吉野のIさんが地元で仕入れた杉を
たくさん使っているので、
いずれIさんのところに
行きたいと思っていたところ、
今日は別の話で
吉野へお誘いを受けたので、
この機会を利用して
Iさんのもとを訪れた次第です。

Iさんのご案内で、
原木市場に行きました。

すると今日は、
月に数度の市の日。
なかなかお目にかかることもないので、
しばらくその様子を眺めていました。

丸太価格の現在相場、
また‘売れ筋商品’が
手に取るように分かり、
実に興味深かったです。

吉野の森の様子。

上の写真は樹齢約80年の森、
下の写真は、
何と樹齢300〜400年前と推定される森。
写真では伝わりづらいかもしれませんが、
全ての木の根元が直径1m前後あり、
とにかくド迫力です。

こうして色々山を見せていただきましたが、
吉野の森の多くは、驚くほど、
人の手が実に行き届いていています。

「吉野」という名前が
そうさせているところもあろうかと思いますが、
Iさんから森を管理する体制をお聞きして、
なるほど、と思いました。

と申しますのも、
吉野の森を所有している「山主」は、
ほぼ全て、地元の有力者たち。
つまり大半が私有林です。

吉野は森と木の国、
どこまでも森が続いておりますが、
このあたりの山主さんの数は、
片手で数えられるほど。
それだけこのあたりの山主さんは、
相当の面積の山と財力をお持ちなのです。

そして山主さんの下には、
実際に山を管理する「山守」の方々が
たくさんいらっしゃいます。

彼らにとっては、
山主さんが近くにいらっしゃいますので、
しっかりと仕事をやらないわけにはいきません。
森を枯らしてしまっては、
山主さんに顔が立たないわけです。

一方山主さんは、
山守さんたちが食べていけるように、
彼らに仕事を作り続ける必要があります。

吉野の森は、
他の地域の3倍程度も密度高く木の苗を植え、
そのために年輪の詰まった
とてもすばらしい木材を
産み出すことができるのですが、
しかしその分、
苗を植えてから木材に至るまでには、
その間森にたくさんの
人の手を入れる必要があります。

なんでこんなたいへんなこと、
日本全国の山々は
それでなくても手が足りないのに…、
という見方もありますが、
裏を返せば、
山主さんが山守さんたちに
仕事を作り続けている、
ということになります。

その結果良い材が生まれ、
他の地域と比べて高い値段で売れていく、
そうした好循環をもたらしているようです。

また、私はもう一つ、
朝から吉野にいて感じたことがあります。

それは山や木に関わるみんなじゅう、
「仲間」だということです。
案内いただいたIさんの顔が広いということも
あろうかと思いますが、
会う人会う人、みんな和やかなあいさつ。

さらにIさんの言葉で印象的だったのは、

あの山守が今がんばっているから、
彼が出した木を買おう、

こうしてがんばっている山守さんの木を
順繰りに買っていくんや、

自分のもうけのためだけに
買い叩くことは絶対にしない、

という言葉、
つまりIさんは、
山守さんの応援の気持ちで
常に丸太を買い続けているのです。

そして他の丸太を買い付ける方々も、
多かれ少なかれ、
Iさんのような気持ちを
持っていらっしゃるのではないかと思います。

現在木の最終末端価格が
下がっているので、
それに比例して
丸太を買い付ける値段も
下落してしまっている状況は
致し方ないとしても、
少なくともそうした相互の信頼関係の中で、
取引が進められています。

有名な吉野の杉は
概して目が詰まり、色も美しいです。
その質はさすが「吉野杉」として
名を馳せるだけのことはあります。

しかしその名声は、
吉野という土地の気候風土、
あるいは土の質といった立地条件も
少なからず貢献しているのかもしれませんが、

それよりも、材を産み出すしくみと体制、
またそれらを構成する人たちのよい人間関係、
つまり吉野を取り巻く社会的条件が、
どうもその名声に大きく寄与しているような
気がしました。

2008年9月12日

土香る

カテゴリー: 藤沢む邸


先週から、
荒壁土塗りが始まりました。
美しい竹小舞も、
泥の中に埋もれていきます。

あたりに醗酵した土の香りが
立ち込めています。

今日は蒸し暑い日、
小屋組から漏れる陽射しの
まぶしい日でした。

2008年9月11日

心地よい出会い

カテゴリー: 今日のできごと


エピナール楽さんのご案内で、
千葉鴨川で手作りの田舎暮らしを実践する
ラブアンドライスの皆さんと
お会いする機会をいただきました。

とても心地のいい場所、
心地いい人たちです。

お昼辿り着いてから、
あっという間に夕暮れを迎えました。

いつかまた来たいと思います。

2008年9月10日

まちに木を植えよう、のワケ

カテゴリー: 今日のできごと


夕方、鎌倉ほ邸まで
自転車を漕いでいたら、
もう秋の気配、
既に涼しい空気が
漂い始めていたものの、
急に強く、
冷気を感じるところが
ありました。

その道の左手には、
奥深い森がありました。

これと似たような体感を
家の近所でもすることができます。

自転車で家に帰る時、
車通りの多い大通りから、
道の先が森へと続く
ケヤキ並木に入ると、
その道に入ったとたん、
感じる温度が違うのです。

やはり木は森は、
とくに暑い季節は、
私たちに心地よさを
もたらしてくれます。

一方で私たちは、
まちの地面という地面、
アスファルトやコンクリートで
覆い尽くしていますが、
心地よさという観点からみれば、
自分たちの首を自ら、
絞めているような気がします。

暑い陽射しが照りつける日、
アスファルトの地面に触ってみると、
予想以上に熱いことに気がつきます。

散歩好きのジェットくんも、
彼はずっとはだし、
この時期昼間の散歩は
さすがに嫌がります。

心地よさを得るために、
家一軒一軒のクーラーも、
いいのかもしれませんが、
地べたを見つめ、
木を植え森を守り、あるいは作り、
まち全体を心地よくする術も、
みんなで考えていきたいですね。

2008年9月9日

出番待ち

カテゴリー: 今日のできごと


今日打ち合わせのため、
厚木の吉岡木材さんに行きました。

するとちょうど、
「これから行くぞ」という感じで、
鎌倉ほ邸で使う造作材が
トラックで出荷待ちしておりました。

注文したのは当の本人なのですが、
今まさにこうして材木屋にあると、
不思議な気分です。

2008年9月8日

久しぶりに静の日

カテゴリー: 今日のできごと


ここのところ外に出、
誰かに出会う日々が続いたのですが、
今日は珍しく、
ゴミを出したとき以外は、
一日家に居ました。

身体が疲れ気味だったのと、
昨日久しぶりにクツを履き、
クツずれがひどかったので(笑)、
ちょうどよかったです。

ところで最後に
クツを履いたのは
何時の日だろう。

あ、これまでずっと、
ハダシで過ごしてた
わけではないですよ。
遊びも仕事も、
どこへ行くにも履き物は、
ビーサン、サンダル、クロックス、
たまにゲタでした。

2008年9月7日

元気をうつそう!

カテゴリー: 今日のできごと


地域活動の一環として取り組む「柞の森音楽祭」.
「柞の森音楽祭」では「かながわ力大賞」に応募し、
今日はその授賞式でした。

私は今日の展示資料、
また先日選考委員の方々の前で行った
プレゼン資料を作成した手前もありまして、
授賞式に参加してきました。

大賞を受賞したのは、
厚木の元気な高校生たち!

結果は残念でしたが、この機会により、
ここ神奈川県にたくさんの元気な人たち、
楽しい人たち、すごい人たち、
問題意識を抱えて地道に活動している人たちがいて、
またそうした人たちを取り巻く輪があることを知り、
こちらも元気をいただきました。

こうした人たちがつながっていくと、
世の中が明るくなっていきそうですね。

こういう人たちこそ、
新聞の一面記事に!

2008年9月6日

2008第1回木の建築塾開催

カテゴリー: 今日のできごと


今年も始まりました、木の建築塾
きらくなたてものやは事務局の一人として、
この催しをお手伝いさせていただいております。

今年は構造と環境に視点を当てた、
5回シリーズの‘おしながき’となっております。

先鋒は、設計者の丹呉明恭氏。

いわゆる伝統構法に取り組むとともに、
大工を育てる大工塾の仕掛人の一人でもあります。

なぜ木造なのか、
それを数多くの構造実験を経て得た見地と
ゴミや環境問題といった社会的背景に基づき
説明をいただいた講義はたいへん興味深く、
またほぼ同じ道を歩む自分自身の取り組みに対して
勇気をいただきました。

次回は構造の分野を掘り下げて、
ともに大工塾に取り組む
構造家の山辺豊彦さんにお話をいただく予定です。
私たちにとって非常に興味深いテーマの一つなので、
今から楽しみ!です。

2008年9月5日

ピスカリアで歓迎会

カテゴリー: 今日のできごと


今月より
きらくなたてものやの仲間になった
はしきたみかこさんの歓迎会を
ピスカリアで行いました。

大工や左官屋さんも駆けつけてくれ、
総勢10名の賑やかな歓迎会となりました。

すばらしい仲間たちです。

ところではしきたみかこさん、
当分の間、週末はここピスカリアで
働くことになっています。

皆さん、会いに来てくださいね。