いにしえのわざ
今日はご縁で
たくさんの古材を拝見。
古材を見る楽しみの一つは、
昔の大工が刻んだ
継手・仕口です。
私たちが見かける仕事と
変わらぬ点があれば、
脈々と伝わる技を想い、
見かけない点を見れば、
風土や時代の隔たりを想い、
その興味はつきません。
今月の「住宅建築」に掲載されている
安藤邦廣氏の論文を読みました。
土間に関するお話なのですが、
気候風土と家の装置のあり方の
相関関係について言及されていて、
非常に興味深かったです。
かなり乱暴に要約すると、
気候風土がもたらす
火と人との位置関係、
そして、
夏(暑いとき)は風、
冬(寒いとき)は土が、
居心地をととのえる
鍵になるとのことです。
これは、
伝統的な構法で建てた家に
暮らして感じていたことを
見事に言い表していました。
そう、土壁の家は、
寒いのではないか、
という印象がありますが、
火の熱をゆっくりと記憶し、
温度変化がゆるやかなので、
実はあたたかく感じるのです。
今日は今年4回目の木の建築塾。
アルセッド建築研究所の大倉 靖彦氏より
「自立循環型住宅の考え方と効果の評価方法」
についてお話をいただきました。
化石由来のエネルギー供給が
覚束なくなりつつある今日、
こうした概念が普遍的に
なりつつあるのですね。
お話に出てきたことを挙げると、
障子、ルーバー(格子)、蓄熱用の土間、
縁側、庇、風の道、自然エネルギーの活用…、
結局は、先人達が築き上げた
住まいづくりの知恵と技術に
行きつくのではないかと思います。
ところでいただいた資料の中に、
住宅における電気設備の消費量の
内訳に関するデータがありました。
それを見ると、
シックハウス対策用の24時間換気扇が
全体の6.9%を占めていて
意外に多いな、と思いました。
伝統構法で家を作り、
木を表して合板等を使わなければ、
24時間換気扇を不要とすることができるので、
少なくとも伝統構法は、
6.9%省エネということになりそうです。
それ以外のデータを見ると、
エアコン:25.3%、
この数字が高いのは予想がつきますが、
食洗機:4.0%
ウォシュレット:5.5%
は思ったよりも大きいな、と思いました。
今年一年の労いを兼ねまして、
スタッフ2人を連れて、
東京水道橋のJCBホールにて開催された
シェリルクロウのライブに行きました。
シェリルクロウは大学生の頃
聞きまくっていましたので、
その頃のことを思い出しました。
とにかく、かっこよかった!
とくに私は、
パーカッションが2人いるという構成が
ツボにはまりました。
たまにこうして
ノリのよい大音量の音を浴びると
さらに元気をいただいたような
感じがします。
こういう一年の労い方も
いいな、と思いました。
ライブの後は、
神田神保町にあるバー、ground lineに
久しぶりに行きました。
最近東京に出てこないこともありますが、
何年ぶりだろ?
実はこのお店は、
高校のラグビー部の一つ上の先輩であり、
(たまたま)以前属していた会社の先輩でもある方が
やっているお店です。
建築を学んだ先輩がデザインした
黒を基調とした空間は見応えがありますし、
料理も酒もうまい!ので、
神田界隈を訪れた際は、おススメです。
昨日、システムキッチンが
設置されました。
キッチンは、
システムキッチンと造作で作る場合と
これまで半々くらいですが、
システムキッチンを使う場合、
ホーロー製で
合板の使用量が極めて少ない
(ただし下台のみ)
タカラスタンダード社のものを
原則として使います。
また、手入れのしやすさに
定評があります。