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2008年3月8日

みんなで完成を祝う

カテゴリー: 鎌倉く邸


住み始めてから
およそ1ヵ月が経ち、
今日は職人一同会して、
竣工祝い。

関わった全ての職人さんに対し、
これまでの労をねぎらい、
感謝の言葉を述べたいという
建主の意向で実現しました。

こういう場が設けられるのも、
建主と職人が直接関係を結ぶ、
直営方式のよさなんだな、
と思いました。

その場に30人ほど
いたのではないでしょうか、
建主夫婦のそれぞれのご両親も
お手伝いにいらして、
美味しいごちそうが目の前に広がり、
盛大な宴でした。

職人の方々とも話したのですが、
こういう機会を設けていただき、
建主に笑顔で迎えていただくと、
仕事が報われたような気がして、
本当によかったな、と思います。

また職人一人一人のあいさつの際、
みんな口々に、
「これからも末永くよろしくお願いします」。

そうなんですよね。
家づくりは、
家が存在しなくなるまで続くのです。
ということは、
保証とかそんな制度がなくたって、
一度築いた建主と職人の関係は、
基本的にずっと続くのです。

今日のこの宴は、
これからも続く家づくりが
よいものになっていくことを
予感させました。

余談ですが、
職人一同会したので、
ついでに次に始まる現場の
段取りの打ち合わせを
することができました。

まあ酒の場でしたから、
改めて確認することに
なろうかと思いますが(笑)。

2008年3月7日

啓蟄を過ぎると

カテゴリー: 今日のできごと


庭先に植わる
シジミバナのつぼみが
ふくらみ始めました。

啓蟄を過ぎると、
気温といい、
草花といい、
春が来たなあと
感じます。

ということは
花粉症もそろそろ…、
という時期なのですが、
幸いまだ軽症。

家で仕事し、
あまり出歩かないからでしょうか、
それとも、
歳を重ねたせいなのでしょうか。

2008年3月6日

黄砂

カテゴリー: 今日のできごと


黄砂の影響だと
思うのですが、

車のボンネットが
ご覧のとおり。

‘砂’といいますが、
だいぶ粒子が
細かいようです。

2008年3月5日

せがいの世界

カテゴリー: 今日のできごと


今日某所で見た、
二方せがい作りの
古い建物。

等間隔で
跳ね出す腕木が
空間にリズムを与え、

高台にそびえ、
空に跳ね出す姿が
なんとも力強い。

リズムに乗って
力強く歌う
音楽のようです。

・・・・・

ボクたちは今、
せがいの世界に魅せられ、
せがい作りの家を
設計中。

このリズムと力強さに、
現代の感覚を融合した家に
していければと思います。

2008年3月4日

南無のうた

カテゴリー: 今日のできごと

先日葉山でともに
楽しい時間を過ごした
南無さんのCD,‘輪郭’

とてもいいです。

アコギと
パーカッションという
シンプルな構成なので、
耳に優しく、
仕事中のBGMにいいし、

一方、
ゆっくり聴きこむと、
歌い手のMarさんの書く
抒情詩の言葉
一つ一つを
かみしめた歌が、
身体に沁みます。

そういえば、
毎日のようにボクは、
隣の部屋で
祖母や母が
呪文のように唱える、
‘南無’ではじまる
お経を聞いて、
育ちました。

2008年3月3日

物語の前の試練

カテゴリー: 今日のできごと

春からほぼ同時に始まる
二つの‘物語’に先立ち、
役所詣での日々。

昨年の法改正以来、
初めて建築確認申請の
手続きを行っているのですが、
やはり以前とは
違う空気を感じます。

ケンチクの世界は、
個人的にも社会的にも、
春の前の試練のようです。

2008年3月2日

よい風景を作るには、の続き

カテゴリー: 今日のできごと

先日の日記の続きです。

誰しもが多かれ少なかれ、
美しい街並みのまちに
住みたいと思っているであろうのに、
今の日本の街並みが
(私にとって)
美しくなるどころか、
醜くなっていくのは、
なぜなのだろう、

今ここそこで
作られている風景は、
本当に皆が心から、
求めていたものなのでしょうか、

もしそうでないとしたら、
なぜそうした風景が
作られ続けているのか、

その原因は、
まちなみけんさんの
おっしゃるとおり、
風景の一粒一粒を
作る側の「心」の問題が
大きいと思います。

それぞれのまちの中には
風景を何とかしようと
考える人たちがいるのに、
なぜその心が
つながっていかないのか、
あるいは、
その心をつなげていくには
どうしたらいいのかを
考えていきたいと思います。

一方、
今私がたどり着きつつある解の一つは、
それも元をたどれば、
「心」の問題になろうかと思うのですが、

場所への想い、
あるいは関わりが希薄なのに、
縄張り意識は強いという、
日本人の土地に対する意識、
そして、
そうした意識の上に立つ
住まう場所を提供するしくみや制度が
日本の風景を
貧しくさせているのではないか、
ということです。

心の問題、土地の問題、
いずれもそれらを今すぐ
根っこから変えていこうと思うと
あまりに大きすぎる話で
途方に暮れてしまうのですが、

とはいえやはり、
一つ一つ、
心のこもった風景の一粒を
しっかりと作り続けるとともに、
その根っことなる部分を
何とかしていきたい、
常にその想いを心の片隅に置き、
その方法論を
探っていきたいと思うのです。

まず私たちにできることは、
自分の住むまちからですね、
同じ鎌倉に住む
まちなみけんさん、
これからもよろしくお願いします。

2008年2月29日

うるう

カテゴリー: 今日のできごと

今日は
四年に一度の
二月二十九日。

なんだか、
一日得をしたというか、
天の贈り物のような
気分です。

2008年2月28日

葉山の温度

カテゴリー: 今日のできごと

昨日、
葉山ピスカリアで
お友だちの音楽デュオ、
「南無」さんお二人と
食事を楽しみました。

このお二人、
お話していると、
日々の呼吸と音楽を
純粋に楽しんでいる感じが
伝わってきます。

二人の音楽、
また生で聴きたいなあ。

ところで今月、
ピスカリアに足を運んだのは、
一体、何度目でしょう。

今やきらくなたてものやの、
第二の打ち合わせ場所、
あるいは‘応接室’と
化しています。

しかしここは、
何度来ても美味しく、
そして、
あたたかい気持ちになります。

シェフのIさんをはじめ、
葉山というまちが、
そうさせているのでしょうね。

この時期、
葉山があたたかいと感じるのは、
気候だけではないようです。

2008年2月27日

職人というよりも芸術家に近い

カテゴリー: 今日のできごと


今日の午後、
いつも左官工事を
お願いしている
大和の湯田工業に
立ち寄りました。

すると、
いつも家づくりの現場で
壁を塗っている
職人4人衆が、
石膏を使い、
天井に取り付ける蛇腹を
作っていました。

古い洋館の改修のため、
作っているものだそうです。

石膏を使えば、
手間はたいへんですが、
一度型を作ることにより、
こうした蛇腹をはじめ、
螺旋階段の手摺のような
三次元の形、
あるいは、
複雑な形や模様を
たくさん作ることが
できるそう。

どんな形のものかというと、
西洋の教会や神殿などにある
装飾を思い出していただければ、
と思います。

しかしこれは、
職人仕事を通り越して、
芸術作品のようです。

湯田さんによると、
今はこうした仕事は、
たいへん珍しいものに
なってしまったようですが、
考えてみれば、
昔に作られた建物を見てみると、
こうした洋館の装飾をはじめ、
蔵に施された鏝絵、
社寺仏閣で随所に見受ける
様々な木の彫刻、と、
職人が腕を振るい、
建物の中で
芸術ともいえる
造形を作る機会は、
それなりに
あったと見受けます。

こうしたものを
見れば見るほど、
古の職人たちの、
ものづくりに対する
情熱の凄さを感じます。

その情熱を
現代に引き継ぐ
湯田さんたちの塗る壁は、
だから美しいのだと、
思います。