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2008年1月30日

今日で完成

カテゴリー: 鎌倉く邸


鎌倉く邸は、
外構以外、
今日でほぼ完成。
(外構は住みながら
ボチボチ進めます。)

大工の藤間さんたちも、
ここに来るのは今日まで。

いつものごとく、
長い長い仕事だったので、
この仕事が終わる実感がありません。

この現場は、
家から徒歩3分の場所だったので、
ほぼ毎日顔を出していたのですが、

その日々が今日までとは、
とてもさみしく感じます。

というわけで今日は、
藤間さんたちと一日現場の後片付け。
そのあとはみんなで写真撮影大会でした。

おいおいその写真を
この場で紹介していきたいと思います。

2008年1月29日

段違いバルコニー

カテゴリー: 鎌倉く邸


柿渋を塗った桧で、
L字型の段違いバルコニーが
できました。

この下には、
濡縁があります。

L字に囲まれた部分には、
将来、粋な庭を作れれば、
と思っています。

2008年1月28日

田の字の木格子、敷瓦

カテゴリー: 鎌倉く邸


玄関の
野太い井桁の木格子建具と、
深草砂利洗い出しに埋まる、
田の字の敷瓦。

なぜ「田」なのかは、
建て主の苗字に由来。

ちなみにもう一つ、
敷瓦の「田」があります。

それはまた後ほど。

2008年1月27日

見学会開催

カテゴリー: 鎌倉く邸


昨年3月から始めた鎌倉く邸は、
それから約10ヵ月が経ち、
ようやく完成を迎えようとしています。

来月早々には引越し予定なので、
それに先立ち、建て主のご好意で、
見学会を催すことになりました。

遠方の方も含め、
約40名の方にご参加いただき、
ありがとうございます。

「伝統が表現する現代の空間」をじかに感じ、
また家づくりの過程のお話を
楽しんでいただけたのではないかと思います。

残念ながら、
若干未完の箇所がありましたが、
それらについては、
後ほどこのブログ上で
紹介したいと思います。

それでは皆さん、
今日多くの方々に
お越しいただいたこと、
お声かけいただいたお言葉を糧に、
明日からいっそう、
精進したいと思います。

ありがとうございました。

2008年1月26日

砂漆喰と鳥の子和紙

カテゴリー: 鎌倉く邸


土佐漆喰による砂漆喰と
鳥の子和紙による建具。

左官と紙の世界は、
実に幅広いですが、

それらはいずれも、
腰は強いが主張しすぎず、
また、光と影を柔らかく表現する素材なので、
最近私の定番になりつつあります。

2008年1月25日

スギの建具

カテゴリー: 鎌倉く邸


厨房家具に
スギで作った建具が入りました。

スギの建具を美しく見せるのは、
建具職人の腕の見せどころ、
難しいと思うのですが、
杢正 新井さんの作る
木建具はやはり、美しい。

よく見ると、
4本続く建具の鏡板が
同じ材で連なり、
そして木の元、末の方向が、
交互に重なっているので、
全体がバランスよく見えます。

また鏡板同士、
ぴったりとくっつけないで、
一分(3㎜)ほど
目透かしをとっているのですが、
これにより
軽快な表情となっています。

2008年1月24日

小さな鉄の世界

カテゴリー: 鎌倉く邸


建物に使う金物について、
既製品を使うこともありますが、
納得のいくデザインのものがない場合は、
自分でデザインして、
鍛冶屋のBLOOMさんに、
作ってもらうことにしています。

この家でも
幾つかの金物を
作ってもらっています。

そのうちの一つ、
階段手すりの受金物が、
今日届きました。

鉄の錆の色が、
柿渋を塗った杉の色と調和し、
とても気に入っています。

こうしてみると、
日本の木のたてものには、
小さな鉄の世界が、よく合います。

小さいけど、
香辛料のように、
木と土の世界を、
引き立てます。

例えば、昔の家でいえば、
鉄瓶、囲炉裏の五徳などが、
そうですね。

小さいだけに、
いろいろ作れるし、
楽しい世界です。

2008年1月23日

畳が入る

カテゴリー: 鎌倉く邸


冷たい雨の降りしきる朝、
和室に畳が入りました。

これで和室は、
六面、完成。

淡く白い紙の光と、
イグサの蒼い香りが、
凛とした空気を、
引き立てます。

2008年1月22日

今日は先生

カテゴリー: 今日のできごと

建築の世界では、
設計者はよく、
「先生」と呼ばれるのですが、
職人が作る木のたてものは
誰が一番エライとかなく、
みんなで力を合わせて作るものだし、
私は大いに違和感があるので、
「先生」禁止。

しかし今日は、
一日だけ学校の「先生」でした。

と申しますのも本日、
ムスメが通う小学校5年生のクラスで、
授業2コマ分(計90分)のお時間をいただき、
「木の話、家の話」を
させていただくことになったのです。

森のこと、木のこと、家のこと、という順番に、
スライドを中心に、
継手仕口の模型や木の見本を交えて、
お話させていただきました。

予てより私は、
先人が気候風土に根づき
築き上げた知恵を絶ち、
クスリとケショウで
体裁を整えるという、
今の家づくりの文化の流れを
変えていきたい、と、
そのように思っているのですが、

そのためには、
地域に根づいて一つ一つ、
自分の信念にしたがって
家を作り続けるとともに、
伝えていく活動、つまり、
「知恵を伝え、未来をつくること」
についてお話しする機会、
とくに地域の子どもたちに向けて、
そのような機会を作りたいと
考えています。

そのような考えを、
昨年の夏以来発信し続けてきたところ、
学校の先生方、
また地元の大先輩方にご賛同いただき、
またムスメを始めとする家族の協力もあって、
今日初めて、その思いを実らすことができたのです。

なにしろ、
おおぜいの子どもたちを目の前にして
長い時間話すのは初めてのことだったので、
手探りで練った内容だったのですが、
子どもたちは、長い時間あくびもせず、
真剣な眼差しで話を聞いてくれて、
まずはホッとするとともに、
これからの活動に向けて、
手応えを感じることができました。

知恵の継承、
地域資源の見直し、
あるいは、
骨太な職人にあこがれる
若者が増えてくるなど、
こうした取り組みの成果が表れるには、
長い長い時間がかかるのかもしれませんが、
逆に戦後数十年の流れの中で
今の家づくりの文化の流れが
作られてきたわけですので、
今日のこの機会を皮切りに、
決してあせらず、地に足つけて、
これからも取り組んでいきたいと思います。

では、最後になりましたが、
この機会に向けてご協力いただいた皆さん、
ありがとうございました!
この場をお借りして、
お礼申し上げたいと思います。

追伸

学校の放課後の空気感が、
なんだかなつかしかったなー。

焼杉の箱ご開帳

カテゴリー: 鎌倉く邸


7月下旬の上棟以来、
最後の最後で、
ようやく足場が
外れました。

足場が外れるとやはり、
すっきりと晴れやかな気分に
なります。

あるいは、
籠の中で大事に育てた雛が、
孵るような、気分ですね。

柿渋を塗った焼杉板が
曇り空の下で
美しく映えていました。