省エネと快適性の評価方法を学ぶ
今日の午後は、
今年度最終回の木の建築塾。
「木造住宅省エネ設計とその評価」という演題で
岐阜県立森林文化アカデミー講師の辻充孝氏より
お話をいただきました。
省エネ、快適性、
とても大事なことです。
これからは確かに、
住まい手の選択の判断材料の一つとして、
それらを客観的に数値化して評価することが
必要な時代になるのだろうと思いますが、
そのしくみを作り上げようと日々研究されている
辻さんの話は、大変勉強になりました。
節約するということ、
心地よさを求めるということ、
家づくりに限らず、
このことは私たちの暮らしのうえで
‘当たり前’の意識に
なっていけばいいと思うのですが、
客観的で分かりやすい評価手法が確立すれば、
多くの人たちがそういった話に
関心が向くのではないかと思います。
ただし、
こうした評価手法が
確立されていく一方で、
「快適性」の評価についてはぜひ、
‘数字’はあくまでも参考資料、
これを基に
頭だけで判断するのではなく、
身体で感じた感覚を
ぜひ大事にしてほしい、
そのうえで‘数字’を
受け入れてほしいですね。
次に、
今「省エネ」に関して
もう一つ思っていること。
ダム、送電線、原発…、
暮らしに及ぼす安全もさることながら、
旅をして、明らかに風景とは合わない
エネルギーのふるさとを見るたび、
たくさん使うことを前提として
エネルギー供給の増強を図ることは
もうやめにしないか、と思っていたので、
省エネのことを
ぜひ考えていきたいですね。
あるいは薪や太陽光など、
身近に採れるもので
熱源を確保していきたいものです。
ただ薪はともかく、
太陽光発電や温水器をはじめとして、
自然エネルギーの利用については課題が一つ、
設備機器と家のデザインの折り合いを
どう付けるか、ということです。
それらが付いていると
分からないようにするか、
それともあえてそれらの設置を
前面に押し出すか、
どういう方法であれ、
そうした設備機器が
普及していくためには、
それらを家の中にどう納め、
どうデザインするか、
私たち設計者にとって
工夫のしどころだと思っています。
以上、
講義を受けて、徒然なるままに。