黒い板壁ご開帳
ついに今日、
すっきりと足場が外れました。
皆で焼いて作った黒い板壁、
ご開帳です。
刻々と、
完成の日が近づいています。
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朝一、
お届け物があったので、
八王子の現場へ。
今週、
大工工事は大詰め、
左官工事は外壁の下塗り、
といった状況。
外壁は、
ラス網を張り、
モルタルを塗った上に、
土佐漆喰を塗る予定です。
今週は、
下地となるモルタル塗りを
行っていました。
納戸の衣類用の棚の
骨格ができあがりました。
方立は1.3寸厚の杉板、
背板は椹の板、
後ほど方立に、
棚の位置が変えられるよう、
スレンレス製の
棚柱が取り付けられます。
同じく納戸の吊棚も完成。
ほとんど余りの材で
作ったものですが、
納戸に隠しておくのが
もったいないくらいの
出来栄えでした。
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午前中、建具屋の新井さんと
打ち合わせの後、
小川町に行きました。
目的は、
鎌倉か邸の障子に貼る和紙。
昨年の夏、
柿渋塗りに参加していただいた方から、
小川町で作られた和紙を勧められ、
いよいよ障子を取り付ける段になったので、
小川町で漉かれる紙の
色合いや手触りを確認してきました。
ついでに工房を
拝見させていただいたのですが、
日曜日にもかかわらず、
ちょうど紙を漉いているところでした。
世に出回っている紙は、
ほとんどのものが作る過程で
何かしら化学物質を
使っているらしいのですが、
今回漉いているのは、
そういったものを
一切使用しないで
作っているとのことです。
漉いているところを
しばし眺めていたのですが、
女性の方が
音楽を奏でるように軽やかに
紙の原料が溶けた水の中で
3尺×2尺の板を揺すり、
何枚も何枚も
紙を漉いていましたけれども、
この仕事は、
素人上がりでは
腰にきてしまって、
絶対に軽やかにいかないことは
想像に難くありませんでした。
そして
見ていておもしろかったのは、
紙を漉く装置。
竹の柔軟性を利用して、
紙を漉く板の動きを
軽やかなものにしていました。
こうした手仕事の姿は、
音といい、人の動きといい、
美しいですね。
できあがったものも、
このように作る姿を知ることで、
より美しく深く感じます。
ご興味のある方は、
ぜひコチラへ!
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今日は桜の候のカキシブ隊。
桜の、と付けるには、
ギリギリの日程でしたね。
ここのところ、
微妙な天気が続いていましたが、
今日は爽やかな陽気。
ここでの柿渋塗りは、
空の下で行いますので、
雨が降ると中止なのですが、
予定していて
中止になったことが
ありません!
‘こ’さん、風は呼べど、
間違いなく晴れ男です。
そんな陽気もあって
今日はたくさんの人たちに
集まっていただき、
午後2時頃、
作業は早く終わりました。
子どもも2人いたので、
終始とても賑やか。
早く終わったので、
遊ぼうよ、ということになり、
最初「オニゴッコ!」
と言っていたのですが、
大人を交えての
オニゴッコはつらいので、
ハンカチ落とし。
大工も交えて、
ちょっと本気になって、
しばし楽しみました。
そんな和気藹々とした
カキシブ隊。
次回は、平日ですが、
4月26日月曜日。
皆さん、ぜひ!
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大工造作工事は、
大詰めを迎え、
仕上げに向けた準備が
ほぼ整いました。
外壁は、
土壁の上に通気層を設けつつ、
下地を作って漆喰塗り。
下地として、
ラスしたと呼んだり、
アラシと呼んだりする
5分厚の板を目透かしに貼り、
その上にラス網を取り付け
モルタルを塗っていきます。
ところで今日は、
建主さんと建具職人と、
主に紙の打ち合わせ。
しかしそこは、
それぞれ趣味人の方々。
もちろん紙の話から始まり、
花の話、刃物の話、
お茶の話、箒の話、
と話題は尽きず、
お昼ごはんの時間を
削ってまで、
結局3、4時間、
話し込んでしまいました。
一見仕事に関係なさそうですが、
こうして建主さんと
様々なお話しをするのも、
いい肥やしになります。
これも仕事の楽しみの
一つですね。
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