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2010年5月31日

制約は最大の自由

カテゴリー: 今日のできごと

数年前、
ある建主さんについて、
生きる力を与えるひと
という記事を書いたのですが、

昨日の夕方数時間、
久しぶりにその方の家を
訪れました。

仕事の話はほんの数分、
いや数十秒(笑)、
友人もいらしていて、
大半は別のお話に
花が咲いたわけですが、
話題の中心は、音楽の話。

その方は、
身体に病を抱え、
しかも一部身体が不自由で、
身を心を軽くするために、
ハープを楽しまれているのです。

色々お話した中で
とくに印象的だったのは、
「制約は最大の自由」という話。

彼女のことが、
こちらの記事で紹介されていて、
その中に出てくる言葉です。

逆説的ですが、
今私の仕事と照らし合わせて、
とてもストンと来る言葉でした。

といいますのも、
彼女の場合と
少し意味合いが違いますけれども、

今私は、
「伝統的な建築技術を手段とする」
ことを理念の一つに掲げ、
いわばそうした制約を自らに
課しているわけですが、

それを制約と感じるというよりは、
その条件があることで
却って背中に
自由に羽ばたく
羽が生えてくるような、
そんな感じがしていたからです。

また、
予算、法律、敷地条件、
そして予算、予算…(苦笑)、
制約があるから
できない、ではなくて、
制約があるからこそ、
生まれ出る発想と工夫。

これがその建物にとって、
大切な宝物になったりもします。

できない、
とあきらめるのではなく、
できるように
やってみることで
自分自身の成長にも、
つながりますからね。

そう考えると、
「自由」って、
本当に深い言葉です。

ここの家を訪れるのは年数度。

いつもどこかしら痛いはずなのに、
彼女の曇りのない笑顔を見るたび、
いつも大事なことに
気付かされます。

2010年5月30日

ブルーベリー玉

カテゴリー: 今日のできごと


左官職人の
湯田さんが作った
ブルーベリー玉。

ブルーベリーを
しばらく寝かして、
顔料を作ったそうで、

それを例の泥団子に
塗って磨き込んだら、
品のある、美しい紫色の
玉ができあがりました。

この色、
玉もいいけど、
ワンポイントでいいから、
壁に塗ってみたいなあ。

2010年5月29日

ドンヨリ雲の下カキシブ隊

カテゴリー: 横浜栄こ邸

朝起きると、
柿渋塗りだというのに、
何と路面が濡れています。

そのあとは、
天気予報とにらめっこ。

ちょっと怪しそうでしたが、
ここは、‘こ’さんの神通力を信じて、
作業を行うことにしました。

とはいえ終始、
今にも雨が降ってきそうな、
どんよりとしたお天気。
たびたび天気予報を確かめては、
またいつ雨が降ってきてもいいように
ブルーシートをすぐ
掛けられる状態にして、
柱、小屋束に
柿渋を塗っていきました。

そんな感じで、
様子を見ながら、
ハラハラドキドキしながら
の作業でしたが、
あれよあれよと仕事は進み、
気が付けば今日のノルマは
ほぼ達成。

雨が落ちてきたのは、
ちょうど午後のおやつの時間と、
夕方作業が終わった時。

すばらしい。

‘こ’さんの神通力、
恐るべしです。

ところで今日は、
こういうお天気だったので、
刷毛で塗った柿渋が
なかなか退かず、
そのあと拭きとる雑巾が
すぐ湿ってしまうのですが、

一方、余りにもいいお天気だと、
乾きが良すぎて柿渋が伸びないので、
刷毛や雑巾のかすれが生じやすく、

斑なくきれいに塗るには、
今日みたいな天気のほうが
適していると思いました。

気は落ち着きませんけどね(笑)

2010年5月28日

縁側に油塗る

カテゴリー: 八王子や邸


縁側の板に
荏油を塗りました。

荏胡麻は紫蘇科。
塗っていると、
やはり紫蘇のような
美味しそうな香りが
漂います。

また荏油は、
スーッと伸びて
塗れるので、
塗っていて
気持ちがいいです。

泥旅立つ

カテゴリー: 八王子や邸


本日、八王子や邸の
左官工事が完了。
あとは電気と設備と建具です。

壁に塗るべき泥が
余りましたので、
トラックに積み込まれ、
来年取り組む予定の敷地へと
旅立っていきました。

来年また、
会おうではありませんか。

2010年5月27日

厨房集合!

カテゴリー: 家づくりの理念

これまで取り組んだ仕事の
今度は、厨房編です。

こうして並べると
十人十色といいますけれども、
厨房も、
使う人たちによって、
想いとカタチは様々です。

私も色々な厨房と出会えて、
楽しませていただいております。

■新築編

カツラの天板に
ステンレス邸シンク

大工造作による
スギの背面収納

システムキッチンと、
随所に位置する
スギの背面収納。

女性的に白く艶やかな
青ヒバの背面収納。

クリの厨房と、
スギの収納。

南側には、
テラスドアの前に、
鍵を掛けつつ風を通す
無双窓の付いた木戸。

敷瓦の土間の上に、
オーブンが付き、
しかもお釜でごはんが炊ける
薪ストーブ。

北澤アートさん作です。

ぬめりが生じにくい、
銅のシンク。

壁は、荒壁塗仕上げ。

長持ちで機能的な
ホーローパネルと
ホーローキッチン。

イチョウの天板と、
土佐漆喰磨き仕上げの壁。

換気扇は、
手元で排気できる
グリーンハイキ。

■改修

クリを使った
鉄筋コンクリート造内の
住まいの厨房(その1)

クリを使った
鉄筋コンクリート造内の
住まいの厨房(その2)

大きな引出しの付いた
クリの厨房。

既存の窓の手前に
厨房機器を配したため、
箱を開けると、
明るい収納が現れます。

吊戸棚の付いた
クリの厨房。

タイルで表情を
作っています。

2010年5月26日

柱塀

カテゴリー: 今日のできごと


葉山の改修工事にて。

ヒノキに柿渋を塗った
3.5寸角の柱22本を
密に並べた列柱を
塀にしました。

朝は夏のような暑いお天気。
お昼少し雲がかかり始めると、
夕方一気に冷え込み、
そして雨が強く
降ってきました。

その前に作業が終わって
よかった!

作業を行った、
日頃のTさんの行いですね。

2010年5月25日

藤沢 Stella maris

カテゴリー: 告知・連絡


少し前になりますが、
以前勤めていた会社で
一緒だったIさんが、
パン屋を開きました。

その会社に勤めていた頃、
Iさんがたまに、
お菓子やパンを作って
持ってきてくれたのですが、
お店を出せるんじゃないか
と思うほどおいしくて、

そしたら
しばらく充電期間を経て、
本当にお店を出してくれました。

そしてその場所は、
なんとなんと、
私たちの近くの藤沢。

Iさんがこの辺に、
親戚などのご縁があるというお話は
これといって聞いたことがなかったので、
近くに店を出してくれて
うれしい!ビックリ!です。

今日初めて訪れて、
パンを買って食べましたが、
素朴な味で、とてもおいしかったです。

もともと安心・安全な空間作りを
標榜する会社に勤めていた人ですからね、

パンもお店の内装も、
混じり気なしです。

またパンは、
溶岩窯で焼いているとのこと、
パンの焼く装置については
あまり詳しくありませんが、
それだけで何だか
美味そうです(笑)。

何よりも、
Iさんとは久しぶりでしたが、
顔色が活気に溢れ、
元気そうでよかったです。

ということで皆さま、
藤沢にお立ち寄りの際は、ぜひ!

Stella maris
藤沢市鵠沼橘1-15-5
(藤沢駅南口から歩いて5分程度)
営業時間:10:00〜17:00
定休日:水・木・第4金曜日

またまた初夏のカキシブ隊のご案内

カテゴリー: 告知・連絡

皆様、初夏のみぎり、
いかがお過ごしでしょうか。

今日私は
近所を自転車で徘徊しましたが、
太陽が元気で暑く感じたものの、
風がとても気持ちよかったです。

さて早速ですが標記の件、
柿渋塗りを現場で行うという
滅多に行えないこのイベントも、
野球に例えれば8回表、
マラソンに例えれば35km時点、
あと残すところ、3回(予定)です。

残り少ないこの機会、
以下の要領で、
カキシブ隊を募集いたしますので、
ご興味のある方、ぜひお越しください。

なおご参加いただける方は
人数確認、および道具等の準備のため、
お手数ですがその旨以下のアドレス宛に
ご返事くださいますよう、
よろしくお願いいたします。

tamotsu.hidaka@kirakunat.com

●●●またまた初夏のカキシブ隊 開催要領

■日時
5/29(土)
9時〜日没まで
※雨天中止
※ご都合のよい時間だけでもOKです。

■場所
横浜市栄区鍛冶ヶ谷
(詳細は個別に連絡差し上げます)

■集合
現地9時集合

■持物
・汚れてもよい服装
(柿渋は一度衣服等に付着すると落ちません。)
・昼食は用意いたします。
・交通費を支給させていただきます。
(一律1,000円とさせていただきます。)

2010年5月24日

八王子や邸 ご開帳

カテゴリー: 八王子や邸


今日、足場が外れ、
すっきりとなりました。

縁側の佇まいが露わとなって、
早くも座ったり歩いたり。

完成まで、
もう少しです。