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2010年8月29日

ヒマラヤスギのこと

カテゴリー: 鎌倉た邸

鎌倉た邸の建前のとき、
玄関入口の天井に並ぶ
ヒマラヤスギのことを
不思議な木だなあ、
と眺めていました。

ヒマラヤスギは、
大木になる木だけに
成長が早く、
年輪の目も、
どちらかというと
太く感じます。

しかもこの木は、
「スギ」と名が付くだけあって
柔らかいのではないかという
先入観があるのですが、

実際叩いている様子を
見てみると、
なかなかどうして、
仕口がカタくて
叩いても叩いても、
なかなか下りてきません。

広葉樹のクリの梁よりも、
入りづらそうでした。

確かに触ってみると、
めりこみづらそうな
硬い感じがします。

見た目といい、
硬さといい、
「スギ」というよりも
上品なマツといった感じですね。

そしてこの木は、
何ともいえない、
甘くて清涼な芳香を
辺りに漂わせます。

この香りを
家に帰って来るたび
楽しむことができるよう
玄関の天井に、
計6本、配してみました。

なお、
この木の兄弟ともいえる
レバノンスギは、
ノアの箱舟に使われた木で、
ピスカリアの階段板
出会うことができます。

やはり同じような
香りがします。

2010年8月28日

建前三日目

カテゴリー: 鎌倉た邸

雲が見当たらないお天気、
三日目。

相変わらず、
アツいです。

そんな陽射しのもと、
今日は隅木谷木と、
垂木を架けました。

そして今日は、
上棟のお祝い。

建て主さんが
ご用意してくださった料理に、
職人一同、
舌鼓みを打ちました。

今回は様々な試みを
採り入れた木組み、

このような木組みの機会を
いただきまして、
本当にありがとうございました。


酔っ払っているため、
乱筆失礼。

隅木(その1)

隅木(その2)

隅木(その3)

ヒマラヤスギの梁が連なる

垂木を架ける様子(その1)

垂木を架ける様子(その2)

垂木が架かる(その1)

垂木が架かる(その2)

垂木が架かる(その3)

2階の様子

夕方時点での全景

上棟のお祝い始まる

幣串

上棟のお祝い、
宴もたけなわ

中締め、
カシラの木遣り歌が
響き渡ります

2010年8月27日

建前二日目

カテゴリー: 鎌倉た邸

引き続き今日も、
雲一つない、
アツいお天気。

正直、
今雨降ったら困りますが、
鎌倉周辺は
暫く雨が降っていないので、
水や植物の様子が
少し心配です。

野地板が貼られたら、
雨のほう、
よろしくお願いします(笑)

さて今日の建前は、
2階床梁の上木から。

1階から見上げると、
将来1階から見える
梁組の様子が
よく分かるようになってきました。

とくに今回は、
スギの尺梁の格天井、
連続するクリの梁と、
2階床梁に見せ場が多いので、
組み上がるのを
ワクワクしながら
待っていました。

そして作業は
夕方まで順調に続き、
今日は棟まで上がりました!

明日は垂木と、
込栓、楔打ちです。

連続するスギの梁。

スギの尺梁の格天井(その1)

スギの尺梁の格天井(その2)

小屋の跳ね出し梁

夕方見た全景

連続するクリの梁

ラスト一つ前

いよいよ最後の棟木です

2010年8月26日

建前一日目

カテゴリー: 鎌倉た邸

今日は雲一つない晴天。
見ているだけで、
汗が噴き出る天気の中、
大工7人が鎌倉に集まり、
建前を行いました。

やはりこの日は、
高ぶるものがあります。

今日は
2階の床梁の下木まで。

明日明後日も、
作業予定です。

長丁場なので、
くれぐれも
倒れないように!

建前前の
積み込まれた材木の様子

材木の向こうで
徐々に組み上がっていきます

玄関の木格子
構造的にも
効いています

青い空に
突き上げられた通し柱

叩いて、、

叩いて、、、

叩きまくります。

叩くたび、
大工たちの汗が、
下に降り注ぎます。

今日はここで
おしまい

2010年8月25日

明日から建前

カテゴリー: 鎌倉た邸


約2ヵ月間、
飯能で柿渋を塗り続けた
材木が鎌倉へ。

明日から建前です。

アツい日に、
なりそうですね。

2010年8月24日

今や必需品?

カテゴリー: 今日のできごと

とても暑い日が続きますが、

エアコン嫌いが原因で、
熱中症で深刻な状況になる人が
多いという記事を読みました。

確かに年々
暑くなっているような
気もしますが、

しかし少し前の時代、
エアコンがまだ珍しかった時代に、
熱中症になる方は
今のように
多かったのでしょうか。

建築に関わる
私たちの立場から見れば、

風が通らず、
陽射しを浴びれば
すぐ蒸し風呂状態になり、
エアコンなしでは
到底居られない
空間が多いことの
裏返しなのかな、
とも思ってしまいます。

この記事の後に
不謹慎かもしれませんが、
私は血潮がみなぎり
身体がよく動く
暑い夏が大好き、

エアコンは
暑さを楽しめず、
またかえって
身体が弱ってしまうような
感じがするので、
あんまりエアコンが
好きではありませんが、

しかしこの現代、
熱中症対策も
現実的に大事。

とても複雑な気分になる
記事でした。

2010年8月23日

人気の鬼

カテゴリー: 横浜栄こ邸


横浜こ邸でも、
鬼面の鬼瓦が
屋根に載ることに
なりました。

この鬼の顔、
魔除けとして
確かに鬼の顔ですが、
どこかあたたかい、

ここ最近、
皆さんに大人気です。

瓦葺きもあと少し

カテゴリー: 横浜栄こ邸


横浜こ邸の屋根は、
上屋、下屋、越屋根の
三層構造、

また私が瓦葺きの仕事を
お願いする頃は
なぜか屋根屋さんの
仕事が立て込むらしく、

しかもお盆休みを
間に挟んだので、

ようやく瓦屋根の様子が
明らかになってきました。

達磨窯で焼いた瓦が
夏の陽射しに照らされ、
一枚一枚個性的な燻し銀が
重なりながら
静かに鈍く光っています。

あとは
棟の部分をこしらえて、
完成です。

2010年8月22日

幸せ柱は色褪せない

カテゴリー: 今日のできごと


ヨメとムスメの
誕生日が8月半ば。

そして近所に住む
学生時代からの友人、
鎌倉く邸の‘く’は、
ヨメと同じ誕生日、

このため、
‘く’家と我が家と合同で
葉山のピスカリア
お祝いの食事をすることが
この時期の
恒例行事となっています。

今日はその
恒例の日。

それを知っている
シェフの出雲さんは、
今日この日のために、
でっかい魚と、
お祝いの言葉が入った
デザートプレートを
用意してくれました。

家族と友人と賑やかに、
気心知れた料理店で
おいしいご飯を楽しむ時間、

とても幸せな
ひとときです。

そういえば
この店ができたとき、
シェフのお母さんが
店の中心にある
大きなクリの柱のことを
「幸せ柱」
名付けたものでした。

今まさにこの柱は、
この店の象徴です。

2010年8月21日

葉月に葉山で泥捏ねる

カテゴリー: 今日のできごと


8月も終盤、
暦の上では秋ですが、
三歩歩けば
汗が滴り落ちる、
そんな暑い日に、
葉山で泥捏ねを
行いました。

設計はまだ
基本の段階、
しかし壁に使う土は、
暑い日を経験し、
できるだけ長く
寝かしておきたかったので、
この時期捏ねることにしました。

今回の作業は、
左官の湯田さんを中心に行い、
建主さんご夫婦も朝から参加、
私も朝からお昼前まで
手伝いました。

泥捏ねは、
どちらかというと
地味な作業なので、
しかもこの暑さ、
こうして少しでも人が多いと
気持ちが軽くなります。

ところでこの場所は、
5年前通い詰めた
ピスカリアがすぐ近く、
そのあとも
たびたび食べに来ている
縁のあるまちです。

偶然のことですが、
縁のある場所で
また仕事ができるのは
とてもうれしいですね。

海に近いこのまちで
また新たに紡ぐ物語が
私自身、早くも楽しみです。