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2010年7月5日

環境にやさしい、という言葉

カテゴリー: 家づくりの理念

最近、
「環境にやさしい」
という言葉を
よく耳にします。

多くの人たちが
そういった方向に
意識が向くのは
とてもいいことです。

しかしこの言葉、
よく考えてみれば、
何だか不思議な
感じがします。

私たちは、
環境にたくさん
お世話になり、
あるいは、
存在自体がもしかしたら、
環境にご迷惑を
かけている立場。

だとすれば、
環境にやさしく接するのは、
当然といえば
当然のことであって、
殊更「やさしい」を
連発するのは、

「オレってやさしいだろ、
だからありがたく思え。」
みたいな感じで、
少し押しつけがましい
感じがします。

ついでに申せば、
同じく最近よく聞く
「エコ」という言葉も、
聞く回数が多いほど、
同じ香りが私にはします。

ま、やさしくないより、
やさしいほうが、
エコじゃないより、
エコのほうが
いいですけどね。

ただ例えば、
車が如何に
「環境にやさしい」
技術を積んでいても、
車を走らせる、
その行為そのものが
環境にご迷惑を
おかけしているわけです。

ガソリンにしろ
電気にしろ、
環境の犠牲のうえに、
私たちは
走るエネルギーを
得ているわけです。

食べ物と同じで、
何かを使う前に、
買う前に、

それが如何に
「環境にやさしい」
モノであろうとも、

手を合わせて、
ありがたく、
いただきます、
の心を持ち合わせることが、
とても大切なのだと
思います。

2010年7月4日

土壁学ぼう

カテゴリー: 今日のできごと

私も身を置かせていただいている
職人が作る木の家ネット上で
土壁の話が特集されました。

土壁の工程、
温熱環境のことなど、

とても分かり易く
まとめられています。

先日唐突に(笑)、
このブログで
土壁の話を書きましたが、
この企画の一環でした。

それではぜひ、
ご覧ください。

2010年7月3日

風多き家

カテゴリー: 鎌倉か邸

梅雨空の下、取材のため、
久しぶりに鎌倉か邸へ。

湿気の多い日でしたが、

木と土で包まれた
空間であることに加え、
ここはとくに、
南に北に、
上に下に
窓が多い家なので、
風がよく通り、

家の中は、
さらりとした
爽やかな空気で
満ちていました。

これから庭に
木を植える予定ですが、
そうすればさらに、
心地よくなりそうです。

2010年7月2日

光多い階段できる

カテゴリー: 練馬お邸

落とし込み板壁の
練馬お邸へ。

片方側桁、
片方簓桁の階段が
できておりました。

壁が椹の白い板、
また、上が吹き抜けているので、
たくさんの光を
感じる階段です。

階段ができたということは、
ここの現場も、
あと一息です。

2010年7月1日

またそろそろカキシブ隊

カテゴリー: 鎌倉た邸


昨日飯能に行きました。

晩夏に鎌倉で
上棟予定の刻みが
現在進行中。

そろそろここで、
カキシブ隊が
始まります。

今回は、
スギとクリとヒノキを
塗ります。

7月8日、始動予定!
また皆さま、
よろしくお願いいたします。

2010年6月30日

原点を感じる日

カテゴリー: 今日のできごと


今日は誕生日。

夜、家族が
手巻き寿司とケーキで
お祝いしてくれました。

誕生日は節目として
様々な感慨がありますが、

家族の温かみと
ありがたさを
改めてしみじみと
感じる日でもあります。

この家族の器作りが
家づくり、

私の仕事の
原点の一つを
感じる日です。

負けで始まる四十代

カテゴリー: 今日のできごと

今日、私の四十代が
始まりました。

この日が「負け」で
始まるとは、
実に私らしいです(笑)

「不惑」など
おこがましいですが、

しかし今、
気分が改まる思いです。

引き続き、
我が道をかみしめて、
楽しく歩き続けられればと
思います。

2010年6月29日

六月平日、権五郎神社

カテゴリー: 今日のできごと

昨日の地鎮祭の神主さんは、
鎌倉長谷の御霊神社に
お願いしました。

別名、権五郎神社。

神主さんを現地まで
送り迎えしたのですが、
神社周辺がたくさんの人で
溢れかえっていることに
驚きました。

この神社は、
私が子どもの頃、
たまに遊びに
行っていたところですが、

どちらかというと
ひっそりとした佇まいで、
そういう光景は、
あまり記憶に
ありませんでした。

ましてこの時期は
梅雨時ということもあり、
観光客が大勢来る印象が
あまりない6月、
しかも昨日は平日。

しかし今、
観光客のお目当ては、
あちこちで咲く
色とりどりのアジサイ。

近所のお寺さんを含め、
ここ十年ほど、
アジサイの植樹が
進んだようで、
それでこの時期、
たくさんの人が
訪れるように
なったようです。

確かに、
境内や江ノ電の線路沿いに
咲き誇るアジサイが、
とてもきれいでした。

2010年6月28日

いよいよ始動

カテゴリー: 鎌倉た邸


鎌倉の丘の上に立つ家が
今日地鎮祭。

建主さんをはじめ、
銀行の方、
大工衆3名、
基礎屋さん3名、
きらくなたてものやから3名
が参列。

急に真夏が来たような、
じっと立っているだけでも、
シャツの下から汗が噴き出る
とても暑い日でした。

ここも、
アツい現場になることを
予感させてくれました。

地鎮祭の後、
早速遣方作業。

建物の正確な位置出しと、
高さを決める作業です。

身体を動かしたら、
なお汗が出ます。

水分取りつつ、
作業しましたが、
一向に尿意を催さないほど、
汗で水分を発散しました。

こういうとき、
タオルに顔をうずめると、
本当に気持ちがいいですね。

2010年6月27日

土壁のワケ

カテゴリー: 家づくりの理念

先日、庭先の土に、
少し古びて
傷みかけていた
ジャガイモを
埋めてみました。

しばらくすると、
その土から芽が生え、
梅雨の雨を浴びて
あっという間に、
元気な葉が
茂りました。

土は、
命を育む基の
一つであることを
改めて感じました。

見渡してみれば、
草が生え、
木が植わり、
住まいが建つ足元には
必ず土があります。

人が暮らす場所、
生を営む場所に、
土がないところは、
ありません。

そう考えると、
私たちは命を育むために、
土を使い、
住まいを作ることは、
必然なのかもしれません。

確かに、
穏やかに暮らしを包み、
大気をじっくりと濾過し、
明日を生きる私たちに
清浄な空気を与えてくれる、
それが土壁の家に暮らす
私の実感です。

そして人は、
土に育ち、
育ち続けて、
遂には最期、
土に還ります。

生きてても、
死んでからも、
私たちは
土と縁が
切れることは
ありません。

土に触れたくなるのは、

土に触れると安らぎ、
何ともいえぬ
心地よさを感じるのは、

そうした土と人との
関係から来る
理屈抜きの
本能なのだと思います。

気の赴くままに、
土と戯れれば、
土は形が動きます。

たとえ
道具がなくても、
手を動かせば、
土は無限に
形の可能性を
秘めています。

だからこそ、身近だし、
だからこそ、奥が深い。

土に触れる現場が、
楽しいわけです。

事実、私は現場に、
イカネバナラヌ、
ではなく、
楽しくて仕方ないので、
イキタイ、ミテミタイ、

私たちの現場は、
そんな雰囲気に
包まれています。

戦後数十年の間、
多くの人たちは、
元来、人間と深い関わりのある
土壁を手放してしまいました。

その理由の一つは、
かかるおカネが
大きいと思いますが、

それだけでは
ないような気がします。

時間よりも速度、
感性よりも理論、
快楽よりも危機回避―

どちらがどうと
いうわけではありません。

その理由を探ることで、
「現代」の一端が
見えてくるような
気がしてます。