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2010年6月8日

葛布の襖が入る

カテゴリー: 八王子や邸


八王子や邸
建具が入り始めました。

先日、建具職人の
作業場に行って議論した結果、
枠を高野槙で仕立てた
葛布の襖も登場。

やはり枠を
高野槙にして正解!
お互いが主張しつつも、
引き立て合っています。

何よりも、
香りがいいです。

建主さんも、
ご自身が持っていた
手漉きの葛布が、
どのような表情になったか
とても楽しみにされていたようで、
この建具が入る頃を見計らって、
ご覧にいらっしゃいました。

高野槙との取り合わせを
とても気に入っていただいて
よかった!です。

ところでこの葛布、
機械漉きの葛布は
あるようですが、
手漉きとなると
とても珍しいものに
なってしまったようで、
建具職人も、
この仕事は
最初で最後かもしれない、
とおっしゃっていました。

心して
楽しみたいと思います。

・・・・・

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2010年6月7日

再び、平日ですがカキシブ隊

カテゴリー: 横浜栄こ邸

今日は横浜こ邸の柿渋塗りを
予定していましたので、
期待を裏切らず、
見事に晴れてくれました。

この時期は
太陽高度が高いので、
陽の光はとても元気で
暑かったのですが、
風は爽やかで
心地よかったです。

そんなお天気のもと、
建主さん3名、
お手伝いが一人と
きらくなたてものや3名で
柿渋塗りの作業。

今日は柱を56本塗りました。

柱を塗るときは、
仕事がみるみる進むので、
達成感がありますね。

作業の様子。
太陽の光が
まぶしいです。

塗ったあとの
ヒノキの柱。

光ってます。

塗ったあとの
ヒノキの柱。

早くも赤く
色づき始めています。

今日は横で大工が
土台敷きの作業を
行っていました。

実はなかなか
この作業って
見る機会がないですからね。

こうした機会に
巡り合うのも、
現場で柿渋を塗る
醍醐味の一つです。

2010年6月6日

いつしか

カテゴリー: 今日のできごと


今日の夕ごはんは、
両親を誘い、
家族で葉山のピスカリアへ。

最近大事なときは、
いつもピスカリアです。

さてそのとき、
小学校六年のムスコが、
背の高いカウンター席に
興味津々。

座って見ることにしました。

小学校六年とはいえ、
背は小さく、
相変わらず声は甲高く、
まだまだあどけないムスコですが、

あと十年もすると、
ここで「ビール」なんて
言っているのでしょうか。

2010年6月5日

芽が出てきた

カテゴリー: 今日のできごと


建主さんに
小豆に似た
紅い大豆をいただき、

またたくさんあった
ジャガイモが
傷み始めていたので、

数日前、
小さな小さな庭の一角に
埋めてみると、

両方とも
芽が出てきました!

思わず、
幼い子どものように
喜んでしまいました。

わずかばかりでも、
家庭菜園は楽しいですね。

2010年6月4日

あと少し

カテゴリー: 八王子や邸


八王子や邸、
建物のほうは、
あと少しで完成。

残るは、
建具と硝子と畳と設備、
それと細々とした大工工事。

来週にはおおかた
できあがる予定です。

短く感じましたが、
上棟から約半年も
経つんだなあ。

2010年6月3日

中学校で木の授業

カテゴリー: 地域活動


毎年恒例、地元の中学校で、
木のこと、木組みのことを
教える機会をいただきました。

森のこと、木のことを
座学で学んだあと、

伝統的な大工の技術が詰まった
軸組模型を組み立ててもらい、

最後は、
五寸角のヒノキを
鋸で伐ってもらいました。

始める前は、
中学生に五寸角は、
しんどいかな…、
とも思いましたが、

始めてみると、
上手な子が何人かいて、
きれいにまっすぐ
伐り落とすことができました。

スバラシイ!

伐り落とした木は、
子どもたちのお土産に
持って帰ってもらいました。

コースターとか、
ヒノキ風呂に、使ってね。

2010年6月2日

大谷石を見に行く

カテゴリー: 八王子や邸

八王子の‘や’さんの家の庭に
大谷石を使おうという話になったのですが、

大谷石にもいろいろあるようで、
やはり直に見たほうが
よかろうということで、

‘や’さんをお連れして、
宇都宮の山南石材店を訪れました。

木でも土でもそうですが、
自然の恵みの産物は、
やはり素材のふるさとを訪れ、
自分の目で見て
触って確かめたほうが
よく分かりますからね。

今回も行ってみて
本当に面白かったです。

道中‘や’さんの
80歳を超えているとは到底思えない
ユーモア溢れる
途切れぬ元気なおしゃべりも、
楽しさに花を添えました。

石材屋さんにあった
風格のある古い石蔵。

大谷石は、
経年変化が楽しいですね。

なおこの蔵では、
昔はセメントがなかったので、
石同士を漆喰で
つなげているそうです。

石の伐り出し場。

工場の近くの
里山のようなところを
歩いていたら
突然現れたので、
ビックリ!

深さ何mって言っていたかなあ。
吸い込まれるほど深く、
その底には、
体育館ほどの伐り出し場が
広がっているそうです。

宙に浮いているような階段で
少し下ってみましたが、
まるで地底都市のよう。

時間がなかったので、
途中で上がってきましたが、
とてもワクワクしました。

そして下るたび、
空気が爽やかに涼しくなり、
とても気持ちよかった!です。

今日は暑い日だったので、
涼しく感じたようですが、
逆に寒い時期は、
温かく感じるようです。

階段を下って
見上げたところ。

大谷石を
伐り出した原石。

石を伐る鋸。
人の背より高い
大きな大きな
丸鋸です。

石を適当な大きさに伐って
商品として置いてあるところ。

石ってどれも同じような
表情かと思っていましたが、
大谷石はとくに、
いろいろな表情のものが
あります。

どんな石がやってくるかは、
木と同じで、
ご縁のものですね。

2010年6月1日

樋を沈める

カテゴリー: 八王子や邸


外壁を漆喰などの
左官仕事で仕上げる場合、
施工性を高め、
細かなひび割れを
できるたけ減らすために、
壁になるべく角が立たない
納まりを考えます。

例えば出隅は、
塗り回すと柔らかい雰囲気が出て、
それはそれでいいのですが、
私の場合、
それぞれの面に
壁を見切る木の枠を
入れることが多いです。

それだけで見ると、
カタい印象になるのですが、
外壁の出隅には、
通常雨樋がきます。

すると、
枠と枠に囲まれたところに
雨樋を納めれば、

とってつけたような
感じではなく、
雨樋が沈んで見えて、
また雨樋の丸型が
面取りのような印象を
与えてくれます。

2010年5月31日

制約は最大の自由

カテゴリー: 今日のできごと

数年前、
ある建主さんについて、
生きる力を与えるひと
という記事を書いたのですが、

昨日の夕方数時間、
久しぶりにその方の家を
訪れました。

仕事の話はほんの数分、
いや数十秒(笑)、
友人もいらしていて、
大半は別のお話に
花が咲いたわけですが、
話題の中心は、音楽の話。

その方は、
身体に病を抱え、
しかも一部身体が不自由で、
身を心を軽くするために、
ハープを楽しまれているのです。

色々お話した中で
とくに印象的だったのは、
「制約は最大の自由」という話。

彼女のことが、
こちらの記事で紹介されていて、
その中に出てくる言葉です。

逆説的ですが、
今私の仕事と照らし合わせて、
とてもストンと来る言葉でした。

といいますのも、
彼女の場合と
少し意味合いが違いますけれども、

今私は、
「伝統的な建築技術を手段とする」
ことを理念の一つに掲げ、
いわばそうした制約を自らに
課しているわけですが、

それを制約と感じるというよりは、
その条件があることで
却って背中に
自由に羽ばたく
羽が生えてくるような、
そんな感じがしていたからです。

また、
予算、法律、敷地条件、
そして予算、予算…(苦笑)、
制約があるから
できない、ではなくて、
制約があるからこそ、
生まれ出る発想と工夫。

これがその建物にとって、
大切な宝物になったりもします。

できない、
とあきらめるのではなく、
できるように
やってみることで
自分自身の成長にも、
つながりますからね。

そう考えると、
「自由」って、
本当に深い言葉です。

ここの家を訪れるのは年数度。

いつもどこかしら痛いはずなのに、
彼女の曇りのない笑顔を見るたび、
いつも大事なことに
気付かされます。

2010年5月30日

ブルーベリー玉

カテゴリー: 今日のできごと


左官職人の
湯田さんが作った
ブルーベリー玉。

ブルーベリーを
しばらく寝かして、
顔料を作ったそうで、

それを例の泥団子に
塗って磨き込んだら、
品のある、美しい紫色の
玉ができあがりました。

この色、
玉もいいけど、
ワンポイントでいいから、
壁に塗ってみたいなあ。