視線を吸い込む格子
格子は、
光の具合や
見る向きによって、
様々な見え方をするので、
つい視線が
歩きながらでも
そちらのほうに
吸い込まれます。
現在西鎌倉地域の西ヶ谷団地内に、
原発周辺地域の住民
18世帯43名(7月初旬現在)の方が避難しており、
今後も情勢次第では増加する模様のようです。
彼らは悲惨な体験と併せ、
見ず知らずの土地で暮らさざるを得ない状況に、
心身共に疲れきっている様子です。
そこで彼らが少しでも元気になっていただこうと、
西鎌倉地域の学校と住民が
主体となって取り組んでいる「柞の森音楽祭」や
各地域団体が連携し、
毎週交流会の開催や募金活動等、
直接支援する活動を始めました。
支援や音楽で、
少しでも被災者の皆様の心が和らぎ、
またこのまちの一員として、
活き活きとした生活を
取り戻していただければと
思っております。
またこの活動を通じて、
地域ぐるみだからこそできること、
直接顔の見える関係だからこそできること、
の可能性を探っていきたいと思います。
なお今後、ブログやツイッター等で
当活動の情報発信を行ってまいりますので、
皆様ご支援・ご協力・ご助言のほど、
何卒よろしくお願いいたします。
手広た邸では、
大工が1階床の
捨て貼りを進めています。
土台・大引の間に、
厚さ38㎜の板を
朝鮮貼りのように
落とし込んでいます。
これが床下断熱の役割を担いつつ、
畳敷きの下地となり、
床暖房の下地となり、
仕上げに貼る板の下地となります。
下地なので38㎜厚の板は
B級品を取り寄せているのですが、
下地、とはいえ、
板の状況によっては
これで仕上げでも
いいくらいですね(笑)
今週から
左官屋さんが現場に詰めて、
竹小舞かきを進めています。
一方で今日は、
記念に子どもたちが作業する場所を
決めました。
せっかくですからね、
割と目立つ場所にしました。
鎌倉た邸では、
床の一部にクリを板を
貼っています。
クリの木はアクが強いので、
水に濡れると黒ずんでしまいます。
素地の状態でも美しいのですが、
床板で使う場合は、
お茶などをこぼすこともあるでしょうし、
荏油を塗ることにしています。
塗ったら塗ったで、
しっとりとして
いい感じになります。
また建築や家具で
保護用に使う油は、
数種類あるのですが、
荏油は比較的乾くのが速く、
また香りもいいので、
よく使います。
さてこの作業は、
今日の午前中、
きらくなたてものや2名にて。
五分の一程度、
塗装屋ですな、私たち(笑)
現に月数回、
何かしら塗っているような
気がします。
梅雨が明けたようです。
どおりでアツい。
そんな暑い日差しの下、
今日は建主さんたちとともに、
群馬藤岡にある共和建材を
訪れました。
共和建材の五十嵐さんは
この場でも時折登場しますが、
私が屋根材として
基本的に使わせていただいている、
昔ながらの達磨窯で燻し瓦を焼く
窯元です。
今日は将来の建主さんと
建主OBの6家族、
また木の建築学校の受講生の
仲間たち4名、
さらには畳屋さんも加わり、
総勢30名近く、
車が8台連なる大所帯で、
五十嵐さんのところに
押しかけました。
そんな大所帯にもかかわらず、
いつものように丁寧に対応してくださり、
本当にありがとうございます!
私が達磨窯で焼いた燻し瓦を
使わせていただいているのは、
その表情がとても好きだから、
ということもありますが、
五十嵐さんの仕事に対する情熱と
お人柄に惹かれて、
という面も多分にあります。
さて今日は、
達磨窯を見学し、
一通り瓦の製造過程の
説明を受けた後、
建主さんたちが
焼く前の瓦に
それぞれ記念の彫り込みを
していただきました。
瓦一面に大きくお名前を書いたり、
子どもたちが思い思いの絵を描いたり、
見ていてたいへん楽しかったです。
屋根に載せるにせよ、
玄関先に飾るにせよ、
一生残る思い出になりますね。
さらに今度は五十嵐さんが
観音様や鬼面の型を用意してくれて、
子どもたちを中心に、
それらの形をした瓦を作りました。
達磨窯、を通り越して、
さながら瓦造りの
ワークショップ状態でした(笑)
そうして手を動かしていると、
あっという間にお昼の時間に。
お昼はこれも毎回恒例、
五十嵐さんの瓦が載る近所の柏屋で
ウナギをいただきました。
暑い夏の始まりウナギとは、
ちょうどよかったです。
また食事をしながら、
皆さんと交流を深めることが
できました。
お昼を頂いた後は、
車8台連なって西へ30分余り走り、
富岡製糸場を見学しました。
突然の来訪にもかかわらず、
団体客扱いで専門のガイドを付けてくださり、
充実した見学となりました。
木造+煉瓦造りの建物でしたが、
説明を聞いていると、
煉瓦と達磨窯は縁が深かったようで、
五十嵐さんの伝統的な達磨窯と
近代的な造りの富岡製糸場が
近くに位置することは
偶然ではないことを知りました。
見学会は以上で解散。
達磨窯の求心力もあり、
毎年のようにこうして
賑やかに見学会が行えることを
本当にありがたく思います。
建主さんあってこその
見学会ですからね。
これからもずっと続けられるよう、
精進したいと思います。
また全国見渡しても
ほんの僅かしか現存しない達磨窯と
それを見守る五十嵐さんが、
いつまでも元気でありますように。
達磨窯。
瓦の形を一枚一枚
整えるための台の足。
数十年使い込んだ結果、
五十嵐さんの手の形が
木に転写されました。
いつ見てもこの造形に
鬼気迫る迫力を感じます。
天日干ししている瓦。
生の土の状態と、
天日干しの最中の瓦。
半日だけでも
だいぶ縮んていることが
分かります。
触りたくなるよねー(笑)
建主さんそれぞれ、
瓦に彫り込み。
皆さん大作です。
観音様や鬼面の瓦を
造っている様子。
お昼をいただいた
柏屋さんです。
年に一度しかまいらないのに
ありがたいことに
覚えてくださっています。
今日は金曜日ですが、
泥こね隊!
建主さんが自動車関係のお仕事なので、
今月から木金がお休み、
ですのでワークショップも
金曜日に開催となります。
社会の動きが
こうしたところにも影響するのは
面白いですね。
今日は、
建主さんご家族のほか、
だんなさんのご両親、
奥さんのご両親と、
大家族の様相、
さらに、
奥さんの従兄にあたり、
木や土の世界に造詣の深い‘い’さん、
(実は10数年来お付き合いです)
藤沢から学生の‘あ’くん、
大和から
うちの臨時スタッフの‘ほ’さん、
そしてきらくなたてものやから2名、
合計12名!と
賑やかな作業でした。
泥こねは体力を使うので、
人数が多ければ多いほど
うれしいです。
さて今日使った土は、
‘い’さんの手配で
三重県から取り寄せました。
近場から取り寄せても
よかったのですが、
やはりこの時期は、
放射能が気になりますからね。
土壁はどうやら
放射性物質を吸着する性質を
持っているらしいのですが、
赤ちゃんが暮らすこともあるので、
万全を期すことにしました。
そしてやってきた土は、
一練りしてある土、
いつもは原土で来るので、
粘土の塊を砕く作業から
始めなければならないのですが、
これだったら仕事が楽です。
これに切り藁を加え、
皆で足で踏み踏みしながら
よくかき混ぜました。
人数がたくさんいたこともあり、
土は4立米ありましたが、
2時前には作業が完了、
すばらしい!
しかし今回、
原土と違って一度練ってある土は、
泥のプールに入れると
泥がはねやすいため、
はねた泥が
お隣の家を汚してしまいました。
スミマセン…
今後この土を使うときは、
周辺の養生を万全に整えて
臨みたいと思います。
南側の外観は、
農家の旧家らしい
重厚感のある表情に対し、
東側の外観は、
バルコニーや窓の面格子により、
軽やかな表情となっています。