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2011年11月21日

自転車は軽車両、なんですけれども

カテゴリー: 今日のできごと

法律では、
自転車は軽車両、
だから車道を走りなさい、
ということになっています。

最近自転車暴走族が多く、
歩行者の安全を確保するためには、
基本的にそのとおりだと思います。

しかし自転車によく乗る私は、
車道の路肩を走りながら、

もしその法律が徹底されたとして、

小さな子どもがここを走ったら、

お母さんが小さな子どもと
荷物をかごにかけて
ここを走ったら、

よたよたと走るおじいさんが
ここを走ったら、

本人自身が安全か、というと、
相当疑問に思ってしまうわけです。

ちょっとよろけただけで、
車にはねられてしまいますからね。

現にこの前、
歩道を走っていた
おじいさんの自転車が
何でもない場所で
よろけて転ぶ場面を
見かけました。

また例えば
交差点を渡って
数十m先の左側にある郵便局に
自転車で向かおうとします。

するとどうでしょう。
ほぼ全員の方が
交差点を渡り、
歩道を「逆走」して、
郵便局に向かうのだと
思います。

車道左側通行を
厳密に守れば、
ずっと先の交差点まで走り、
そこで信号を渡って、
また引き返してくる
必要がありますが、

そんなことする人
いませんね。

そしてある日の夜、
交差点で信号待ちをしていて
気がついたのですが、

交差点の自転車レーンは、
歩道を走りなさい、
と言わんばかりの位置に
あるではありませんか。

この状況の中で、
ルールを杓子定規に
自転車=車道を走れ、
とするのは、

正直なところ、
疑問を感じています。

じゃあモラルに頼る?

それでいいような気もしますが、
それでは現状の問題の解決は
難しそう、とも思います。

例えば自転車を買う時、
小学生や高齢者には、
歩道通行シールを貼るとか、

逆に常時時速30kmほど
出そうな自転車は、
車道専用シールを貼るとか、

お酒と同じく、
ハタチになったら、
歩道は卒業、とか、

そうだ!あるいは、
子どももおじいさんも、
車道の路肩なんて
遠慮しないで、
堂々と真ん中を
走ればいいのだ!

という開き直り作戦、
という手もありますね。

いずれにせよ、
面白いアイディアも含めて、
ルールにひとひねり
加える必要がありそうです。

ところで、
自転車=軽車両の問題を語る時、
個人的に思い出深い
できごとがあります。

それは十数年前、
横浜の綱島から都心まで
20数kmの道のりを
週に一度程度
自転車通勤をしていた
頃のことです。

深夜2時頃会社を出て、
赤坂のあたりで
右側にT字路がある道路の左側を
赤信号にもかかわらず
突っ切って走ったところ、

パトカーに追いかけられて、
検問されました。

まあ私も悪かったので、
素直に応じようと思ったのですが、

パトカーから出てきた警官が高圧的に、
「車の免許持っているだろ?」
と話しかけてきました。

私「…はい」

「持っているんだったら、
自転車は何なのか、言ってみろ!」

私「いえ、分かりません。」

「分からない?
免許を取る時、習っただろ?」

それでも質問の意図が
よく分からんかったので、

「すみません、分かりません。」
と答えると、

「自転車は、軽車両だろ!
習ったのに知らんとは、どういうことだ!」
みたいなことを、
どなるように言いました。

そんなこと習った記憶がないので
カチンときた私は、

「じゃあ、小麦の生産高世界第三位の国は、
どこか知ってるんか!」

「いや知らん」

「中学校で習ったはずや!
それと同じことやんけ!」

「そ、そうか。」

と、その場は急速に
和やかになりました。

後で考えたら、
小麦の生産高世界第三位の国は、
私自身、もう忘れていましたので、
切り返されたら「負け」でした。

第三位、くらいにしといてよかった。

そしてその後は、
「こんな時間まで仕事、たいへんだな」とか、
「え!これから横浜帰るのか」とか、
5分ほど世間話。

最後は、
じゃあ、がんばって帰れよ、
と熱く固い握手を交わして、
警官と別れました。

そんな軽車両と小麦にまつわる
深夜2時の思い出があります。

2011年11月20日

竹を伐りながら、なぜ自然素材なのか、を考えた

カテゴリー: 今日のできごと

竹を伐り進めていくと、

竹林が小川のほとり
ということもあって、

ペットボトルだの
発泡スチロールだの
ビニール袋だの、
塩ビのパイプだの、

川で流されてきたゴミが
竹に突っ掛かっている場面を
よく見かけました。

そこで思いました。
なぜ自然素材を志向するのか。

環境にいいとか、
健康にいいとか
あるかもしれませんが、

対極にある人工物は、
ゴミがとても美しくない!

自然界の中で
たいへん目障りです。

一方で自然界の中に、
ゴミと判断されるものは、
ありませんからね。

今日の竹林が
それを証明しています。

美しいものを
求めるからこその
自然素材、です。

小田原の里山で晩秋の竹伐り隊

カテゴリー: 二宮し邸

1週間前ほどの天気予報では、
今日は雨となっていましたが、

フタを開けてみれば、
今日は外で仕事するには、
願ってもないいいお天気。

おかげさまで無事に
晩秋の竹伐り隊を
行うことができました。

竹伐りは秋冬の
下弦の月から新月までの日を
ねらって行いますからね。

日が限られているので、
中止になると
いささか困ってしまうのです。

さて今日の参加者は、
建主さんご家族3名、
建主さんのお父さん、
これから家を建てる予定の
‘あ’さんご一家3名、
同じく‘み’さんご一家2名、
いつもありがとうございます、
日野の‘い’さん、
そしてきらくなたてものやから2名、
子どもを入れて12名と、
たくさんの方々に
ご参加いただきました。

前も書きましたが、
最近の参加型ワークショップの傾向として、
建主さんのOBまたは
将来の建主さんたちが集まるので、
建主さんたちをつなげる
きっかけの一つとなっていますね。

さあ今日の仕事は、
竹小舞の間渡し竹となる
メダケを伐る作業。

最初はこんなうっそうとした竹林で、
足を踏み入れるのに
勇気すらいる場所でしたが、
男たちがここに降り立ち、
伐り始めていきました。

そして女性陣はといえば、
伐った竹を、
所定の長さに伐る作業。

竹林のすぐ横の
つい最近刈り取った田んぼの上で
着々と作業を進めました。

作業は着々と進み、
お昼頃には所定以上の本数を
確保することができました。

案山子が完成したメダケの
番をしてくれています(笑)

案山子を侮ることなかれ。
何度人と間違えたことか。
お茶の時間も、
「お茶要らんの?」と
思わず声を
かけてしまいそうになるほどでした。

休憩のお茶の時間。

秋の里山の風景にも
癒されたひとときでした。

ちなみに
私たちの横で藁を干していますが、
夏場泥をこねたとき、
ここから来た藁を
使わせていただきました。

午後は竹林の掃除。

今後またいい竹が生えてくるように、
そして竹林を提供してくださった方に、
これからも快く引き受けていただけるよう、
少しでも恩返しです。

そして竹林は、
おやつの時間の頃には、
風が通り空の見える
気持ちよい空間となりました。

向こうには
小川も見えます。

立派な石も露わとなって、
あと一回庭師が入れば、
いい感じの庭園に
なりそうなくらいです。

竹伐り隊が面白いのは、
こうして人手が入ることにより、
これまで近寄りがたかった場所が
つい足を踏み入れたくなるような場所へと
一日で様変わりする
達成感を味わえることですね。

今世の中に、
荒れた竹林ばかりが目立ちますが、
竹伐り隊にぜひご依頼を(笑)。

2011年11月19日

雨の中、再会の日

カテゴリー: 今日のできごと

今日は夕方、
東京で打ち合わせ。

行き先を調べたら、
何と何と、
約6年前完成した
目黒か邸の目と鼻の先でした。

この家は、
きらくなたてものやを立ち上げて
初めていただいた仕事だけに、
たいへん思い出深いです。

久しぶりに
歩いて家の前を通り、
家を作っていた頃のことを
懐かしみました。

電気がついていたので、
いらっしゃった様子でしたが、
後に予定が詰まっていたので、
残念ながら(?)、
電撃訪問はまたの機会にします。

それにしても今年は、
こうして偶然目黒か邸の近くに来たり、
同じく6年前建てたピスカリアのすぐ近くで
葉山と邸の現場が始まったり、
そういう年のようです。

そしてそのあと、
まちづくりの会社時代の
後輩の結婚式二次会に参加し、
懐かしい面々と
久しぶりに顔を合わせました。

改めて、
いい仲間に恵まれた会社に
いたことを感じたひとときでした。

素材あり木で重なる破風板

カテゴリー: 茅ヶ崎は邸

茅ヶ崎は邸にて。

この家は梁間方向4間、
軒も3尺以上出しているのですが、

そうすると破風板が
長くなりすぎて、
特別に用意しておかなければ、
一枚板で作ることは
どうしても難しくなります。

この場合、
複数枚の板を
継ぐしかないのですが、

普通に継いでは
面白くないので、

今回厚みも幅も、
板を継ぐ位置で
少しすぼませ、
板が重なって見えるように
してみました。

これも素材あり木、
によるデザインの一つです。

2011年11月18日

空が狭まる

カテゴリー: 茅ヶ崎は邸

茅ヶ崎は邸では、
今日から本格的に化粧野地板貼り。

杏工匠のタツヤも応援に来て、
みるみるうちに屋根が
サワラの1寸板で
覆われていきました。

早くも家の中から空は、
見納めになりそうです。

しかし明日雨模様なので、
今日中に化粧野地板が貼り終わりそうで
よかったです。

壁の仕上げが進行中

カテゴリー: 葉山と邸

現場に左官職人3名が乗り込み、
着々と壁に漆喰を塗っています。

今回外壁は
竹小舞荒壁下地なのですが、
間仕切りは諸般の事情で
石膏ボードが下地なので、
化学糊の入っていない
既調合漆喰を塗っています。

真っ白いので、
壁が仕上がると、
見違えるように明るく感じます。

電気照明などない昔、
部屋を明るく見せるために
真っ白な漆喰を塗った
なんて話を聞きますが、

それがよく分かります。

2011年11月17日

少しばかりの罪悪感と快楽の問題

カテゴリー: 今日のできごと

お昼のため、
2階の仕事場から1階に下りると、

我が家のジェットくん、
居間のテーブル代わりの
スギの1枚板の上で

日なたを選んで
寝そべっていました。

昼寝するのに
気持ちいい場所を
よく知っているといえば
知っているのですが、

そこで寝ては
いけません。

私がすぐそばまで近づくと、
そのことを自覚はしていて、

おもむろに仰向けになって
「ごめんなさい」のポーズ。

しかし罪悪感よりも、
気持ちよさが先に立つのか、

私が少し離れると、
開き直ってまたバタン。

気持ちいいところ、
ジャマして悪かったな、

あれ?

2011年11月16日

晩秋と格子

カテゴリー: 鎌倉手広た邸

秋深まると日が短くなり、
陽射しの角度が低くなります。

手広た邸の玄関の頭上には、
構造体としての
骨太の格子があるのですが、

陽が低くなると、
格子を透過する
光の量が増し、

背面から見ると、
神々しささえ感じます。

季節によって
見え方が変わる、

その意味で格子は、
季節感を表す装置の
一つですね。

回り階段施工中

カテゴリー: 鎌倉手広た邸

階段を計画するとき、
できるだけ勾配を緩く、
また回り階段とならないように
したいところですが、

場所が限られてどちらかを
選択しなければならない場合、

私は、身体への負荷がより小さい
勾配の緩いほうをとります。

階段1段分の高さ=蹴上寸法は
6寸=約18cmを基本とし、
時と場合に応じて、
最大6.3寸=約19cmの範囲まで
許容しています。

今回は階段の下に
便所があることもあり、
回り階段があります。

形状が複雑なので、
大工が手を焼く仕事の一つであり、
見せ場の一つでもあります。

現在その部分を施工中。

ガンバレ、コグチくん!