キセキヲ重ねて
今日午後は、
飯能の岡部材木店にて、
集合住宅の改修で使う
厨房の天板を物色。
ああでもないこうでもないと
木を選ぶときって、
本当に楽しいです。
そして幾多の木の中から、
この家で使わせていただくのは
ただ一枚。
それに手を施すのは、
幾多の大工の中からただ一人。
奇跡のようなご縁の積み重なりで、
木の建築は作られていきます。
鎌倉古民家の改修現場にて。
今日建主さんたちは、
朝から室内の漆喰塗り、
というよりは、
それに先立ち養生と下ごしらえ。
私は朝で失礼しましたが、
今日も現場が
賑やかになりそうです。
また先週塗った荒壁土は、
少しずつ少しずつ乾いています。
まだ完全に
乾いた様子は見えてきませんが、
しかし荒々しいというよりは、
細かくひびの入った
繊細な感じの表情になりそうです。
こうして現場に来るたび、
土壁の様子が気になって、
ごあいさつして
顔色を伺ってます(笑)
私がまだ二十代の頃、
お手伝いしたコーポラティブハウスにて
改修工事の仕事が始まりました。
この場所は、
右も左も分からぬまま、
突っ走るように
初めて取り組んだ
コーポラティブハウスです。
そんな思い出深い場所で
こうして再びご縁ができたこと、
たいへん感慨深いです。
そういえば、
初めての伝統工法による自宅建設と
時期が重なっていて、
あの頃は体力だけが取柄だったので、
(今もそうか(笑))
よく家に帰らず仕事したもんです。
そしてこの二つの経験が、
結果的にこの先取り組む仕事の
骨格を作ってくれました。
あれから一回りも
経つんだなあ。
今日はほぼ一日、
ここの現場にいたのですが、
そうするとやはり、
何人かの方と顔を合わせて、
言葉を交わすことが
できるわけです。
そんなひとときが
楽しくなりそうな、
およそ2ヵ月になりそうです。
改修工事ゆえに、
想定外のできごとが
何かと起きるわけですが、
そのたびに「はいはーい」と
喜んで足を運んだりして(笑)
また今日は、
玄関までの通路の脇に咲く
ウメの花が満開でした。
あの頃から成長した草花と
来るたびに出会うのも
楽しみの一つになりそうです。
鎌倉古民家の改修現場にて。
来週完成に向けて、
今日は大工3名に加え、
板金屋、タイル屋、
ガラス屋、建具屋、ガス屋と、
大賑わいの日で、
敷地の専用通路部分が
車でいっぱいでした。
とくに今日は、
大工製作の大きな家具と、
屋外に面した木建具が入り、
だいぶ空間が動いた感じがします。
居間と厨房の間に置かれる家具。
この周りの壁に石膏ボードを貼り、
漆喰で仕上げる予定です。
ガラス用の木建具が入りました。
この直後、ガラス屋の須藤さんが
ペアガラスを挿入しました。
続いて網戸を釣り込み。
網戸には格子が付いて、
日射しを遮るとともに、
防犯性を強化します。
格子を近くで見ると、
水が切れるように、
また極力埃等がたまらないように、
一本一本勾配がついています。
また外から見た時、
建具がより軽やかに
見えますね。