土を塗って三日経過
鎌倉古民家の改修現場にて。
先週末、小山さんの指導のもと、
笑い声に包まれて
建主さんたちが塗った壁。
荒壁土仕上げとは思えないほど、
上品にまとまりました。
乾いた姿が楽しみです。
鎌倉古民家の改修現場にて。
先週末、小山さんの指導のもと、
笑い声に包まれて
建主さんたちが塗った壁。
荒壁土仕上げとは思えないほど、
上品にまとまりました。
乾いた姿が楽しみです。
中学、高校、大学と同じ道をたどり、
しかも社会に出てからも、
道は違えど偶然職場が近かったというよしみで、
以下の記事を書いていただきました。
皆様、どうぞご覧ください!
ダカーポ
片岡英彦のNGOな人々 第15回
鎌倉古民家改修の現場にて。
ここのところ週末になると
建主さんとその仲間たちが
現場に集まり、
諸々の作業を
自分たちで行っています。
今日は主に、
仕上げを兼ねた
室内の荒壁土塗りと、
外壁等の塗装作業。
現場に何人いたでしょうか。
女性率が高かったこともあり、
たいへん賑やかな、
そして華やかな現場でした。
とくに壁塗りのほうは、
主に女性陣が担当。
思いのほか力のいる
しんどい仕事だったと思いますが、
ワイワイと楽しそうに、
時折笑い声も交えて
手を動かしていました。
しかも、
土を作ってくれた
左官の小山さんも驚くほど
手つきがすばらしい!
土が乾いたら
ステキな壁が
できあがりそうです。
また、
女が多いと男はがんばるのが
世の常ってもので、
しかもお手製のお昼ごはんが
出てきた日には、
職人と私含めて6、7名いた男たちは、
いつにもまして張り切って
仕事していたと思います(笑)。
まあそんなわけで、
建主さんたちのおかげで
現場で楽しい一日を
過ごさせていただきました。
きらくなたてものやの仕事では、
床や壁に、
群馬藤岡の五十嵐さんにより
達磨窯で焼かれた敷瓦が
時折登場します。
例えば薪ストーブ廻りの
耐火材料として、
例えば玄関の土間として、
例えば水が撥ねる場所の壁に、
敷瓦を使います。
そして今回茅ヶ崎は邸では、
通り土間風の玄関土間に、
家族の人数と同じ数の敷瓦を
埋め込むことにしました。
正方形の敷瓦の大きさには、
15cm角、20cm角、30cm角と
幾つか種類があるのですが、
その大きさによって
空間に与える印象が違います。
15cm角と20cm角を比較しても、
一辺が5cm違うだけで
そうですからね。
それもそのはず、
15×15=225、
20×20=400で、
面積は約1.8倍異なります。
それと似たような話が、
柱の大きさ。
ちょっと前在来工法で多かった3.5寸角と、
私たちがよく使う4寸角では、
一辺が5分(=約1.5cm)しか違わないのに、
断面積は約1.3倍、
あるいはたまに5寸角を使うのですが、
4寸角と比較すると、
1.5倍以上も断面積が大きくなります。
そんな二乗の威力を思いながら、
土間に敷瓦を並べてどう配置するか考える、
ある日の夕暮れのひとときでした。
二宮し邸では、
筋交いの設置が
ほぼ終わりました。
えっ、きらくなたてものやが筋交い?
とお思いかもしれませんが(笑)、
今回この家の壁は、
当初、荒壁土仕上げ、
となると土壁の厚みが
55㎜以下になるので、
壁倍率が0.5倍と、
非常に小さな数値となるため、
耐震強度を満たすために、
筋交いの力を借りる必要があります。
なお最初からしっくい等で壁を仕上げる場合、
壁の厚みは70㎜を超えるので、壁倍率は1.5倍、
つまり現状の3倍となります。
ということは将来、
中塗り、仕上げ塗り、と塗り足せば、
法規上は相当強い家になるということですね。
ちょっと不思議な気もします。
先週上棟した小田原お邸は、
少し前に上棟した二宮し邸を追いかけるように
現在野地板貼りが進んでいます。
平屋で約50坪あるのに、
大工さん一人で
黙々と貼り進めています。
凄い!の一言。
考えてみれば、
この家の刻みも、
墨付から加工まで、
ほぼ全て一人で
手がけていました。
しかも実質約3ヵ月で!
大工としての要領が
いいんでしょうね。
お聞きしたら、
代々大工の家系のようです。
ところで現在、
ほぼ同時進行で、
小田原と二宮で
現場が進んでいます。
また鎌倉から見て
そこから手前の茅ヶ崎でも
現場が進行中。
いずれも鎌倉から西の方角に
現場が固まっているため、
一日で3ヵ所同時に回れるのが
すばらしい!
たまたまですが、
ありがたいことです。
鎌倉古民家改修の現場にて。
畳表を交換するため、
今日畳屋さんが
畳を引きとりに来ました。
畳を上げてみると、
畳床の菰の目が見えました。
美しいなあと思って見ていたら、
畳屋さん曰く、
こんな美しい菰の目はめずらしい、
とのこと。
やはりそうなんだ。
昔の人たちは、
こういう見えないところにも
手をかけていたのですね。
さらに畳屋さん曰く、
畳は畳床がしっかりしていれば、
100年経っても使えるとのこと。
現代の畳のように
見えないところだから、
安価な工業製品、ではなく、
こういうところに手をかけるのは、
そういうことなのかもしれませんね。
何となく落ち着くデザインと
保温性という機能に加えて、
この耐久性、
改めて畳のことを
見直しました。
二宮し邸の前に立つ
きらくなたてものやの
建築お知らせ看板。
現場の端材を活用して、
以前は自分で作っていましたが、
最近は大工が作業の合間を見て
製作してます。
道行く人が、
なんだ?と足を止めて
見てくださることが多いので、
「お知らせ」する目的としては
なかなか効果的です(笑)