貫伏進行中
小田原お邸では、
荒壁土、裏返し塗りに続く
第二段階、
貫伏、斑直しの最中。
暑くなってきて
風もよく通るので、
乾きもよさそうです。
皆さん、
たいへんご無沙汰してしまいました。
家づくりは物語づくり、
ほぼ毎日この場で物語を
綴っておりましたが、
7月に入ってからは、
遠い場所に出向く機会を
毎週のようにいただいていたこともあり、
物語が滞っております。
気を取り直して、
この間のできごとの報告も含めて、
再開したいと思います。
さて、ここのところ私は、
暮らしの器作りともに、
暮らしの中で使うエネルギーについて
関心を抱き始めています。
その中で私が一貫して抱く思いは、
未来に美しい風景を残したい、ということ。
「美しい」ということについて
みんなが納得できるように
数字などで説明することは難しいし、
できないことかもしれないけど、
美しさを求める気持ちは、
大切にしていきたいと思います。
なぜエネルギーに関してそんなこと?
とお思いかもしれませんが、
今の世の中って
色々なことが
目先のことや
自分のことに精いっぱいで、
あるいは効率が
最優先されて、
「風景の美しさ」ということが
何だかないがしろにされているような
気がするんですよね。
エネルギーの問題を語るうえでも、
例えば風車、例えば太陽光発電は、
まちなかの風景の一片として、
存在するわけです。
また自然エネルギーを利用するうえで
心に留めておきたいのは、
例えば水力発電の大半は、
美しい自然の風景を切り裂いて
作られているということ。
環境負荷が小さいと言われる
自然エネルギーの分野でも
思いのほか、
風景に作用していると思うのです。
人間の所為によって
美しい風景を作っていきたい、
残していきたい。
いやそれで風景を傷めてしまわざるを
えないとするならば、
それを最小限に留めたい。
そう願った時に、
エネルギーの「故郷」はやはり、
風景に責任を持てる小さい単位で
身近な場所にあったほうが
いいのではないかと思うし、
またそれにより、
エネルギーに対して
「いただきます」という気持ちが
より強くなるのだと思います。
そんな問題意識を胸に、
暮らしのエネルギーに関して
近々身近な場所で
勉強会を企画していきたい
と考えていますので、
皆さん、よろしくお願いいたします。
日野の改修の仕事にて。
先日紹介した
秘密基地の秘密の小道具は、
天窓を開け閉めする
サワラの建具用の小道具。
金具を選択しがちなところ、
閉じた時と開いた時、
両方に金具を取り付けると
せっかくのサワラの板の品が
損なわれるだろうと
建具屋さんと話をして、
建具屋さんにケヤキで小道具を
作っていただきました。
ケヤキの小道具は、
目立ちすぎず、
だけどよくよく見ると
かわいらしくて、
いい感じに仕上がったと思います。
さすが新井さん!
日野の改修の仕事にて。
書斎の本棚の足元には、
9尺幅ずらりと、ガラリ建具。
書斎に隣接する
寝室との間の空気を
足元で通るようにする目的で
取り付けました。
普通埃溜まりになって
目を背けたくなるようなところも、
これを取り付けたことにより、
風だけではなく、
光の加減も面白くなって、
つい覗きこんでしまいます。