木と光を魅せる改修
伝統工法の仲間の職人たちと
先月から取り組んでいた
バリアフリー化を目的とした
集合住宅の改修がほぼ完了しました。
鉄骨造の集合住宅だろうと、
こうして「木を魅せる」ことによって、
見た目にあたたかみが増します。
今年の冬は寒そうですが、
また世間は何かと「戦闘」モードですが、
木で心をあたためて
ほしいですね!
ということで空間の様子を、
この場で紹介させていただきます。
奥行きがあり、
光の入りづらい廊下だったので、
建具や木格子の間から、
できるだけ光の射し込む廊下に改変。
内装に使う材も、
極力明るい色のものを
選びました。
新井さん作の建具。
軽やかに見えるように
上へ行くほど白太が増す木配りが
心憎いです。
また鏡板の板と板の間には、
一分ほど目透かしとなっています。
見た目のこともありますが、
これによって木の膨張、収縮により、
建具全体が極力変形しないためです。
ちょっとしたことに
思うかもしれませんが、
技術的には一手間かかる仕事です。
列柱が印象的な居間。
居間に面する硝子の建具を開くと、
廊下と居間と寝室が、
柱一本残して一体化します。
柱一本残る感じは、
「田」の字プランの
古い民家のようです。
安心して窓を開け、
また洗濯物が干せるよう、
格子で囲まれたウッドデッキ。
格子はヒノキで作りましたが、
建主さんの手で
柿渋コートを縫っています。
ウッドデッキ夜景。
作業最終日の今日、
建主さん親子と一緒に、
床に蜜蝋ワックスを塗りました。
大工も全面的にお手伝い。
また網戸納品のため
少し立ち寄った硝子屋も、
世間話かたがた、
養生貼りを手伝ってくれました。
仲間で仕事することの
楽しさとありがたさです。