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2012年4月4日

風呂桶据える

カテゴリー: 鎌倉小町や邸

鎌倉古民家の改修現場にて。

浴室は木の風呂桶。

畳2帖ばかりの浴室に、
その半分くらいの、
しかもずっしりと重い風呂桶を
入れなければならないので、

今日の午前中、
大工と水道屋と私とで、
三人がかりで
よいこらよいこらと
浴室内に運び込み、
所定の位置に納めました。

運搬に人手が必要な時は声の掛かる、
きらくなたてものやです(笑)。

ええ直営方式の場合、
現場を前に進めるために必要とあらば、
何でもやります。

据えてみると、
やっぱり木の風呂はいいなあ〜。

お湯はなくても、
風呂桶の中に座っているだけで、
癒されます。

後で出来栄えを確かめに、
風呂入りに来るか(笑)

2012年4月3日

春の嵐とジェット

カテゴリー: 今日のできごと

午後の時間が深まるにつれ、
台風と見まがうほど、
風雨の激しい日でした。

そんな天気予報だったので、
午前は所用を兼ねて、
久しぶりにジェットと散歩。

5m歩いては道草を繰り返すので、
なかなか前に進みませんでしたが、

歩みを止めるのは、
決まって草木や土のある部分。

無機質なものに対しては、
電信柱以外、
ほとんど興味を示しません。

これがやはり、
動物の本能なのでしょうか。

そして午後の嵐。

外で強風による轟音と、
激しい雨の打ち付ける音が
鳴り始めると、

ジェットは恐怖におののいて、
ガタガタと震え、

穴倉となるような場所を見つけては、
そこに身を寄せるか、

仕事をしている私たちに
助けを求めるように、
膝の上に乗ってくるのでした。

嵐は全ての命を
恐怖に陥れるのですね。

きっと庭先の草木も
同じ思いでしょう。

彼を見ていると、
世界は人間だけではない、という、
当たり前のことですが、
つい忘れがちなことに
気づかされます。

2012年4月2日

うららかとはうらはらに

カテゴリー: 鎌倉小町や邸

鎌倉古民家改修の現場にて。

格子網戸越しに漏れる光が
春本番を思わせます。

春は動く季節。
今週末には引っ越す予定なので、

平日とはいえ
建主さんのご両親がいらして、
壁塗りの作業。

夜になれば、
建主さんも仕事を終えて
駆けつける予定とのこと。

うららかな陽気とは裏腹に、
工期が迫り、
次第に緊迫感が増していきます。

あともう少し!

蠢く花

カテゴリー: 今日のできごと

ネコの額ほどの庭先にて。

寒い日が続いて、
なかなか動かなかった草花も、
ここにきてようやく
色づき始めました。

淡い桃色のツバキ、

薄紅色のアセビ、

白いユキヤナギ、

同じく白いシジミバナ、

いずれも蕾が綻び始め、
色彩豊かな庭に
なりつつあります。

2012年4月1日

仕上げは自分で

カテゴリー: 鎌倉小町や邸

昨日今日と、
建主さんとその仲間たちが、
現場に集まって
壁の石膏ボードに
しっくい塗り。

いよいよ最終工程ですが、
施工面積約80㎡、

しかもしっくい塗りは、
養生と下地作りが
とても大事ですからね。

楽しい楽しい
共同作業とはいえ、

最後に大きな難関が
待ち構えていました。

たいへんですが、
めげずにがんばりましょう!

きっと味のある、
大事に使い続ける
空間になることと思います。

卯月一日 夜に詠む

カテゴリー: 今日のできごと

闇照らす
月のあかりを
見上げれば

花待つ枝も
月を望むる

・・・・・

今月末に行われる
鎌倉路地フェスタの会合が、
カジュアートスペースにて
行われました。

会合が終わり、
次の予定に向かうため、
カジュの入口で
自転車の鍵を解いている時に
夜空を見上げると、

蕾ふくらむサクラの枝が、
月の光に向かって
伸びていました。

その光景は、
幾多に伸びるサクラの枝が
豊かな花付きを
望んでいるようにも
見えました。

2012年3月31日

キセキヲ重ねて

カテゴリー: 今日のできごと

今日午後は、
飯能の岡部材木店にて、
集合住宅の改修で使う
厨房の天板を物色。

ああでもないこうでもないと
木を選ぶときって、
本当に楽しいです。

そして幾多の木の中から、
この家で使わせていただくのは
ただ一枚。

それに手を施すのは、
幾多の大工の中からただ一人。

奇跡のようなご縁の積み重なりで、
木の建築は作られていきます。

現場に来るたび壁にあいさつ

カテゴリー: 鎌倉小町や邸

鎌倉古民家の改修現場にて。

今日建主さんたちは、
朝から室内の漆喰塗り、

というよりは、
それに先立ち養生と下ごしらえ。

私は朝で失礼しましたが、
今日も現場が
賑やかになりそうです。

また先週塗った荒壁土は、
少しずつ少しずつ乾いています。

まだ完全に
乾いた様子は見えてきませんが、
しかし荒々しいというよりは、
細かくひびの入った
繊細な感じの表情になりそうです。

こうして現場に来るたび、
土壁の様子が気になって、
ごあいさつして
顔色を伺ってます(笑)

2012年3月30日

花咲いた場所で

カテゴリー: 今日のできごと

私がまだ二十代の頃、
お手伝いしたコーポラティブハウスにて
改修工事の仕事が始まりました。

この場所は、
右も左も分からぬまま、
突っ走るように
初めて取り組んだ
コーポラティブハウスです。

そんな思い出深い場所で
こうして再びご縁ができたこと、
たいへん感慨深いです。

そういえば、
初めての伝統工法による自宅建設と
時期が重なっていて、

あの頃は体力だけが取柄だったので、
(今もそうか(笑))
よく家に帰らず仕事したもんです。

そしてこの二つの経験が、
結果的にこの先取り組む仕事の
骨格を作ってくれました。

あれから一回りも
経つんだなあ。

今日はほぼ一日、
ここの現場にいたのですが、

そうするとやはり、
何人かの方と顔を合わせて、
言葉を交わすことが
できるわけです。

そんなひとときが
楽しくなりそうな、
およそ2ヵ月になりそうです。

改修工事ゆえに、
想定外のできごとが
何かと起きるわけですが、
そのたびに「はいはーい」と
喜んで足を運んだりして(笑)

また今日は、
玄関までの通路の脇に咲く
ウメの花が満開でした。

あの頃から成長した草花と
来るたびに出会うのも
楽しみの一つになりそうです。

2012年3月29日

建具家具入る

カテゴリー: 鎌倉小町や邸

鎌倉古民家の改修現場にて。

来週完成に向けて、
今日は大工3名に加え、
板金屋、タイル屋、
ガラス屋、建具屋、ガス屋と、
大賑わいの日で、

敷地の専用通路部分が
車でいっぱいでした。

とくに今日は、
大工製作の大きな家具と、
屋外に面した木建具が入り、

だいぶ空間が動いた感じがします。

居間と厨房の間に置かれる家具。
この周りの壁に石膏ボードを貼り、
漆喰で仕上げる予定です。

ガラス用の木建具が入りました。
この直後、ガラス屋の須藤さんが
ペアガラスを挿入しました。

続いて網戸を釣り込み。
網戸には格子が付いて、
日射しを遮るとともに、
防犯性を強化します。

格子を近くで見ると、
水が切れるように、
また極力埃等がたまらないように、
一本一本勾配がついています。

また外から見た時、
建具がより軽やかに
見えますね。