5cm違えば
きらくなたてものやの仕事では、
床や壁に、
群馬藤岡の五十嵐さんにより
達磨窯で焼かれた敷瓦が
時折登場します。
例えば薪ストーブ廻りの
耐火材料として、
例えば玄関の土間として、
例えば水が撥ねる場所の壁に、
敷瓦を使います。
そして今回茅ヶ崎は邸では、
通り土間風の玄関土間に、
家族の人数と同じ数の敷瓦を
埋め込むことにしました。
正方形の敷瓦の大きさには、
15cm角、20cm角、30cm角と
幾つか種類があるのですが、
その大きさによって
空間に与える印象が違います。
15cm角と20cm角を比較しても、
一辺が5cm違うだけで
そうですからね。
それもそのはず、
15×15=225、
20×20=400で、
面積は約1.8倍異なります。
それと似たような話が、
柱の大きさ。
ちょっと前在来工法で多かった3.5寸角と、
私たちがよく使う4寸角では、
一辺が5分(=約1.5cm)しか違わないのに、
断面積は約1.3倍、
あるいはたまに5寸角を使うのですが、
4寸角と比較すると、
1.5倍以上も断面積が大きくなります。
そんな二乗の威力を思いながら、
土間に敷瓦を並べてどう配置するか考える、
ある日の夕暮れのひとときでした。