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2013年1月8日

化粧野地板貼り終わる

カテゴリー: 横浜港南あ邸

横浜あ邸にて。

化粧野地板が貼り終わり、
建物の下から
冬の空が見えなくなりました。

この家は
屋根の大きい家。

野地板が貼り終わると、
やはり屋根が目立ちます。

2013年1月7日

かかとを下ろす準備

カテゴリー: 今日のできごと

新年にじっくり
新聞を読んでいると、

昨年の人口動態の
年間推計に関する記事

見つけました。

驚いたことに昨年は、
1年で約20万人も
日本の人口が減ったとのこと。

鎌倉市の人口よりも
多いのではないでしょうか。

しかしそれは、
憂うべき状況、というよりは、
日本の国土が
持続的に養うことのできる人の数に
戻りつつあるという
ことなのかもしれません。

それとその記事を見て、
離婚件数の多さにも
驚いてしまいました。

結婚しても、
1/3は離婚するってことか…。

人口が減り、
家庭も不安定となれば、

家庭の器となる
家づくりの数が減ってくることは、
火を見るより明らかなことです。

住宅産業だけでは
ありませんね。

人口が減ればそれだけ、
食べ物も家電製品も
100円ショップもブランド品も、
売る相手が減るわけですから、
単純に経済が落ち込みそうな
気がします。

しかし一方で新聞を見ると、
政権が変わって
経済成長に対する期待に
満ち溢れていますし、

現にそういった胎動が
感じられるように
なってきているそうです。

景気がよくなって
みんなが元気になることは
いいことだと思うのですが、

しかし人口が減って
経済が成長するってことは、

やはり社会のどこかに
無理をさせていやしないか。

政策という名の
「カンフル剤」を打ち続けて、
息も絶え絶え、
生き延びているだけで、

薬が切れたら、
一気にガタガタと崩れて
身体が壊れてしまう、
ってことはないだろうか、

まるで風船が膨れるだけ膨れて、
空気の許容量を超えて
いつかバンと破けるように。

と、単細胞であまのじゃくで、
木と土のことばかりで
経済のことに疎い私は、
そのように思うわけです。

それに対して
人口が減ることが
目に見えているのであれば、

いつか私たちは、
経済の規模が
小さくなっていくことを受け入れて、
その中で幸せに生きるための準備を
始めたほうがいいと思うのですが、
いかがでしょうか。

それは決して
後ろ向きに歩く、
ということではありません。

背伸びして背伸びしすぎて
フラフラになって
倒れそうになっていたところ、

足の裏全体を
しっかりと大地につけ、
足元を固めて
前へ歩いていくイメージです。

例えば、
生きていくために必須の、
そして笑顔を増やしてくれる
食べものの世界を
質、量ともに豊かにする、とか、

エネルギーや住まいなど、
暮らしに必要なものは、
身近な地域で持続的に
供給できるようにする、とか、

そんなことにもっと、
力を入れていきたい、

そんなふうに思うわけです。

そうなれば
経済が落ち込む、というよりは、
ワクワクするのですが(笑)

2013年1月5日

‘ジャムおじさん’になって思う

カテゴリー: 今日のできごと

昨年末に何度か
柑橘類をいただいたりしたので、
そのたびにジャム作りに
取り組んでみました。

自分が作ったジャムは、
自分が手間をかけただけに、

おいしい、などといった
言葉では言い表せない、
格別の味がします。

他人が食べれば、
まあきっと、
それほどでもないかも
しれませんが(笑)、

ともあれ実際に作ってみて、
原材料はいたってシンプル。

果物と、
近所のオーガニックショップで買った
粗製糖のみ。

一方で、
お店で市販されている
ジャムの原材料が気になって
コンビニで調べてみたら、

それ以外に3、4種の原材料が
書いてありました。

いわゆる添加物ってやつです。

家に帰ってそれらを調べてみたら、
人体への危険度が著しく高いとは
限らないようでしたが、

しかし使わなくてもできるものを
あえて使うということは、

使わなければならぬ理由が
何かあったということです。

素材にばらつきがあっても
品質を均質化するため。

遠くまでの
輸送に耐えるため。

長期にわたる
保存に耐えるため。

お手軽に
美しく見えるため。

そんなところかと思いますが、

つまりは不特定多数を相手に、
大量に売ることができるような措置、
ということができるのではないでしょうか。

地球上には何十億人という
人が暮らしているわけですから、

みんなが食べていけるように、
そういったたくさんの量を作り、
売るということは
必要なことなのかもしれません。

そこには
消費者に対する配慮と愛情も
あるのだと思います。

しかしそうはいっても、
何かを犠牲にしていることには
違いないと思うんですよね。

コンビニ等で売られている
食べ物や飲み物を見れば、
添加物が入っていないものを
探すことが難しい時代。

ジャムに関しては
たまたま危険ではなかったにしても、
その中にはやはり、
身体に対して
あまり望ましくないものが
含まれています。

個人的には、
「アミノ酸」(=化学調味料)と
乳化剤と人工甘味料は苦手だなー。

おいしいと思えないし。

このように
おいしさよりも、
経済を優先する時代。

あるいはそれを
おいしいと思いこませる時代。

考えてみれば、
それは現代のものづくりの仕組みの
一端とも言えますね。

私たち建築の世界も
思い当たることが多々あります。

私たちは現実的に
そういった仕組みの中で、
取り引きせざるをえないことも
あろうかと思いますが、

しかし一方的にその仕組みに
身を任せるのではなく、

顔の見える相手に、
手と足をふんだんに駆使して
何かを作る時間を、
少しでも確保しようでは
ありませんか。

おいしさのために、

心地よさのために、

そして、

ジャムおじさんが出ている
歌にもあるように、
‘そうだ、うれしいんだ、生きる喜び♪’を
感じるために。

手間かけても、
手間かけなくても、

一度だ、生きるのは。

2013年1月4日

風景と心地よさを高める

カテゴリー: 今日のできごと

新年あけまして
おめでとうございます。

皆様のお正月は、
いかがだったでしょうか。

私はお正月ならではの
ゆっくり流れる時間が好きです。

私はその流れの中で、
親戚の人たちと酒を飲んだり、
音楽聴いたり本を読んだり、
テレビで駅伝やラグビーを見たり、

普段なかなか味わえない時間を
過ごさせていただきました。

とともに、
ゆっくりとした時間が
あったからこそ、
今年一年の計を
考えたりもしました。

もちろん、
伝統に学び、
身近な素材を活かして
心地よい現代の空間を
作る取り組みは、
生涯仲間たちと
続けていく所存です。

しかし昨今の社会の状況を見ていると、
やはりエネルギーに関することにも
取り組んでいく必要性を
強く感じております。

効率よくエネルギーを
使っていきたい。

自然エネルギーを
活用していきたい。

そんな思いが
募るばかりですが、

それが浸透していくためには、
デザインが果たす役割も
大きいと思うのです。

いや風景になじんだ
エネルギーの世界に
なってほしい。

例えば太陽光発電にしても、
太陽熱温水器にしても、
風力発電にしても、

それらがある風景は、
どうあるべきか。

それらを作る素材は、
近現代的なものばかりですが、

土に還る伝統的な素材と
風景の中で如何に両立させるか。

そんなことを考えながら、
エネルギーの分野に
もっと踏み込んで
考えていこうと思います。

また建築自身も、
エネルギーや
概してエネルギーを
たくさん要して作られる断熱材を
あまり投じることなく、
如何に心地よい空間を提案するか、

そのことにもっと貪欲に
取り組みたいと思います。

時代を感じつつ、
時代に翻弄されない
「美しい風景」と
「心地よさ」を得るために。

昨年から開催している
エネルギーカフェもその一環です。

それでは今年も
よろしくお願いいたします。