これから水廻り
町田か邸にて。
大工工事と壁の仕上げが
ほぼ全て終わり、
あとは主に
建具と設備関係。
大工がいなくなると
終わった気でいますが(笑)、
むしろこれから色々と
密に職人たちとやり取りし、
現場の手配がたいへんになります。
完成まで約1ヵ月!
前にもこの場で書きましたが、
私たちの取り組みを表現する言葉として、
「伝統工法」に替わる単語はないものかと
事あることに考えています。
確かに技術としては、
伝統と風土に培われてきたものから
たくさんのことを学びながら
建物を作り続けているので、
伝わりやすい表現ではあるのですが、
作りたいのは、
究極に心地よい、現代の家。
作るのが楽しくて楽しくて
仕方のない家。
そしてその過程を通じて、
みんながつながること。
これを端的に
表現したいと思うのです。
以前は少し長い名前を
付けてみたりもしましたが、
そんな言葉探しの旅は、
まだまだしばらく続くとして、
今回は私たちの取り組みを
使う素材に焦点を当てて
考えてみました。
この国の風土と
素材の関係を考えてみると、
この日本という風土では、
木という素材が
身近な場所からなくなることは
ありません。
木がなくなるということは、
恐らくそこに
人類は暮らしていないと
思います。
また、
この日本という風土では、
土という素材が
身近な場所からなくなることは
ありません。
土がなくなるということは、
恐らくそこに
人類は暮らしていないと
思います。
一方で、
例えばグラスウール、
例えばポリスチレン、
例えば羊毛、
つまり断熱材と言われる素材。
これらの大半は、
私たちの身近な場所で、
調達することができるでしょうか。
もし仮に、
エネルギーが枯渇してしまい、
物流どころではない時代になった時、
それらはお手軽に
調達することができるでしょうか。
あるいは百年後、千年後、
それらは私たちが普遍的に
入手可能である保証はあるでしょうか。
あるいはそれらは、
素直に土に還ってくれるでしょうか。
百年後、千年後、
仮に人間がくたばったとしても
必ず存在する素材は木と土。
そして家が枯れた時、
素直に土に還っていきます。
だとすれば、
木と土を主原料とした
伝統に学ぶ工法は、
その技術が途絶えないかぎり、
百年後も千年後の未来も、
ぐるぐるぐるぐると、
存在し続けることができます。
だから、
幸いこの技術を
学ぶことができた私たちは、
これを後世に伝え続ける
責務があります。
そして
もしかしたら百年後千年後、
入手不可能かもしれない
余計なものに頼らななくても、
十分心地よく暮らせるということ、
いやむしろ
気候風土と入念に対話し、
様々に工夫すれば、
究極に心地よいということを
示していきたいと思うわけです。
気がつけば
絶滅危惧種のような
状態ですが、
本当に絶滅してしまえば、
生態の世界と同じように、
復活することは、
とても難しくなります。
少なくとも
その火が消えることのないように、
活動を続けていきたいと思います。
数年前、
自然農を実践されている方を
囲んだ酒席で、ある方が
「全て自給することをめざさないのですか。」
「あと○○と□□を作れば成立するじゃないですか。」
というような質問を投げかけました。
するとその方は言葉を選ぶように、
「全て自給できたら、それはすばらしいことです。
だけど自分で手をかけることができる範囲に
限界があるのも事実です。
一方で地域を見渡せば、
私たちに必要なものを作っている人たちが
ひととおりいたりして、
地域の中でそれを融通し合えば、
地域として自立していることになります。
そんな社会も
すばらしいことではないでしょうか。」
というような趣旨のことをおっしゃいました。
私はその考えにたいへん共感しました。
さて、先日の鎌倉エネルギーカフェにて、
講師の小澤さんが、
エネルギーの供給システムは
現在の「大規模集約型」も効率が悪いが、
「個に分散した状況」も実は効率が悪く、
望ましいのは
「地域単位」で融通し合うしくみ、
という話をされていました。
実感としてそう思うとともに、
その話を聞いて、
私は先ほどの酒席での
会話を思い出しました。
例えば太陽光発電を考えてみます。
方位がよく、太陽が燦々と当たる屋根に
設置すれば効果的ですが、
都市部ではそうもいきません。
しかも私は、
こうした設備機器は
メンテナンスが重要だと
考えているのですが、
一戸建て住宅用のような
勾配屋根に設置されていると、
架台やそれを受ける屋根の下地も含めて、
メンテナンスが容易とはいえません。
それに対して公共施設や
(低層)集合住宅の屋上などは、
日当たりやメンテナンスの点からも、
比較的適していると思います。
あるいは遊休地化した
少し広めの土地なども、
向いているといえそうです。
そんな感じで、
個々に自立することも
ステキかもしれませんが、
地域の中で敷地の特性を踏まえた
「得意分野」を出し合って、
それを融通し合う仕組みができれば
それもすばらしい!と思います。
チームプレー、チームプレー。
やりましょう、鎌倉で!
竹の伐り旬は、
植物の動きが静かな秋冬の季節。
まだまだ風が痛いほど
寒さの厳しい日が続きますが、
生きものたちはそろそろ
春の準備を始める頃です。
というわけで竹を伐る季節も、
そろそろ限界が近づいておりますので、
今季最後の竹伐り隊を行います!
日にちは月の暦も睨み、
新月間近の2月9日となります。
とくに竹は物語のうえでも
月と縁が深いですからね。
また竹伐りの醍醐味は、
スパッと竹を伐る
心地よさとともに、
里山と人間の関係が
縁遠くなってしまった結果、
荒れていた竹林が
一日作業することによって、
風の通る居心地のよい空間に
変わることです。
まさに「野良」仕事!
その達成感を
共に汗を流した仲間たちと
ぜひ味わいましょう。
それでは多くの方々のご参加を
お待ちしております。
なお道具等の用意の都合もあり、
ご参加いただける方は、
以下の宛先まで
事前にご連絡いただきますよう、
よろしくお願いいたします。
tamotsu.hidaka@kirakunat.com
きらくなたてものや 日高
■梅花の候の竹伐り隊!開催要領
平成25年2月9日(土) 9:00〜日没
・場所:神奈川県大磯町
・集合:8:45 JR大磯駅改札
・持物:作業できる服装、運動靴(底のしっかりしたもの)、タオル、軍手
※雨天中止(当日7時までに作業実施を決定します。)
※お車でお越しになれる方は、集合場所から乗り合わせをお願いいたします。
※ご都合のよい時間だけでもOKです。
※昼食は用意、またはごちそうします。
※交通費を支給させていただきます。
(一律1,000円とさせていただきます。)
今日はカジュアートスペースで
第四回鎌倉エネルギーカフェの日。
今回のテーマは
地域単位でエネルギーをおこす①。
「減電社会」等の著者、
小澤祥司さんをお招きして
たいへん勉強になるお話をいただいた後、
参加者全員で、
「コミュニティエネルギーシステム」を踏まえた
地域デザインを考える
ワークショップを行いました。
回を追うごとに盛り上がる
鎌倉エネルギーカフェ。
この機会を通じて紡がれるコミュニティに
大きな可能性を感じます。
会の詳細は、
フェイスブック上でページを作りましたので、
こちらをぜひご覧ください。
「いいね!」してね!
町田か邸にて。
週末に足場を払う前に、
足場に掛かっていた
防塵シートを
取り外しました。
これだけでも
だいぶスッキリしました。
足場を払う日が
楽しみになってまいりました。