足元を「手術」
古民家改修現場にて。
地覆が土に埋もれていたので、
新たにコンクリートで
基礎を作ることにしました。
例え足腰が傷んでいたとしても、
木の家は「手術」することができます。
どこまで手をつけるかは
予算次第ではありますが、
いざとなれば
直せる大工がいれば
こうして直せる、
という安心感は、
木の家の特長、
そして大工の存在意義の
一つだと思います。
現在進めている
古民家の改修にて。
大工が解体を進めていくと、
昔の竹小舞が出てきました。
とくに最近建主さんと一緒に
竹小舞をするようになってから、
こんな竹を使っているんだ、とか、
間渡し竹はこういう間隔で入れているんだ、とか、
縄は⚪︎⚪︎を使っているんだ、とか、
土の様子とか、
当時の職人に思いを馳せながら、
昔の仕事ぶりが
詳しいところまで
気になるようになりました。
壁の前で
ちょっとした時間旅行です。
そして手があるかぎり
「廃番」がないこの仕事、
どんなに時間が経っても、
技術も心も、
受け継いでいくことが
できるのがいいな、と
思いました。
きらくなたてものやでは、
仲間たちが名前のとおり、
きらくに楽しくのびのびと
否定の言葉をあまり発することなく
仕事をしていますが、
その一方で、
それはそれはキビシイ
三つの掟があります。
叩かない。
悪口言わない。
「先生」と
呼んではならない。
全ての存在・事象に
意義を見出すために、
みんなの力を
掛け合わせていくために、
それはそれはキビシイこの掟を
よろしくお願いします。
藤沢ひ邸にて。
大人たちが壁の色を
あれこれ考えている間。
子どもたちはロフトに昇って
とても楽しそう。
子どもたちにつられて
自分も昇ってみると、
今日は夏の日のような
日差しの照る日でしたが、
達磨窯で焼いた瓦を載せた屋根の下は。
驚くほど清々しい、
気持ちよい場所でした。
藤沢ひ邸にて。
今日は壁の色を
決める日でした。
左官屋さんが、
今手に入る土の色を踏まえて
幾つか見本を持ってきてくれて、
現場で塾考。
どれもいいので、
本当に難しいけど、
悩んでいる時間も
楽しいものです。
2日前のことではありますが、
6月に母校の中学校で行った
「職業講演会」の感想文を
いただきました。
建築に興味ある子も
あまりそうではない子も、
建築も「いただきます」の心が大事、
という言葉が響いたという子が
多かったようで、
とてもうれしいです。
それと母校の子たちには、
やはり格別の思いがありますね。
来年もぜひ呼んでください。
母校にかぎらず、
「文化の種蒔き」の機会を
大切にしていきたいと思います。