ブログ
2015年11月30日

骨があらわに

カテゴリー: 鎌倉台て邸


鎌倉台て邸にて。

解体工事が終わり、
元増築部分が
骨だけの状態になりました。

当時の図面が
残っていなかったので
解体前には詳しく知ることが
できませんでしたが、

割と数多く耐力要素が入っているし、
概ね骨組みの状態はいいし、
安心しました。

ところでこの家は
断熱材が入っていませんでしたので、
在来工法で断熱材がなければ、
さぞ寒かっただろうとは思います。

そのかわり、
当時建てた家に多い
壁内結露が生じている形跡がなく、
それも骨組みが健全だった
理由の一つだったと思います。

暑さ寒さを考えると
こういう造りの場合は
断熱材を入れないわけには
いきませんが、

入れる場合は
壁内結露が極力生じないように
施工することが
やはり大事なことのようです。

現場で森林浴?

カテゴリー: 鎌倉稲村お邸


鎌倉稲村お邸にて。

現在骨組みの状態で、
構造補強の準備を進めています。

ここはいわば「在来工法」で、
基本的に柱や梁が
石膏ボードで見えなくなるので、

1mの高さまで
防腐・防蟻措置として
天然由来のヒバ油を塗りました。

おかげで現場へ入ると、
森林浴の気分です(笑)。

2015年11月29日

火のある暮らし〜薪ストーブと石窯の話

カテゴリー: エネルギーカフェ


昨日の茅ヶ崎に引き続き、
今日は鎌倉でエネルギーカフェ。

火のある暮らし〜薪ストーブと石窯の話
というテーマのもと、

地元鎌倉長谷で薪ストーブを商う
ノーザンライト鈴木重則さんと

みんなで楽しみながら自給の場を作っていく
みんなの稲村プロジェクト鎌田宗博さんより
お話をいただきました。

まずは鈴木さんから、
薪ストーブを設置する際の
心得や注意点について、
分かりやすくお話をいただきました。

とくに煙突の経路と、
重量への対策は大事ですね。

一方で薪ストーブの設置は、
新築でないと難しいと思いがちですが、
既存の住宅でも置くことができるのだ、
ということもよく分かり、

薪ストーブに憧れを持つ方々に
勇気を与えたことと思います。

次に鎌田さんからは、
これまでのみんなの稲村プロジェクトが
取り組んできたことについて
詳しくお話をいただきました。

私も当初より、
このプロジェクトを応援させていただいておりますが、
改めてこの歴史を知ることができてよかったです。

またこのプロジェクトを発端に、
別のプロジェクトが派生しつつあるというのも
うれしいことです。

こうして広がりができつつあるのは、
鎌田さんをはじめ、
みんながえがおで
活動を楽しんでいるからですね。

未来を切り開く
いちばんの道具は、
えがおだということを
確信しました。

お二人のお話の後は、
鎌倉エネルギーカフェの名物、
自慢の一品を持ち寄って
カフェタイム。

みんなで持ち寄ると
実に豊かな食卓が広がり、
いつもこれで
おなかいっぱいになるほどです。

第二部は、
二つの班に分かれて、
「火のある暮らし」をめざすために
取り組むべきことなどについて
話し合いました。

無作為に
班を二つに分けましたが、
奇しくもほぼ女子会、
またほぼ男子会の様相となりました(笑)。

私自身が
終了時間を忘れるほどに
話し合いは盛り上がりまして、
いろいろ楽しい意見や提案が
出てまいりました。

二つの班から出た話を要約すると、

火を使う人たちも
マナーと知識が必要、

学校教育などの中で
火を学ぶ機会を
作る必要がある、

防災や災害対策という切り口で
火を扱うイベントをやってはどうか、

火を扱う前に事前告知するなど、
近隣とのコミュニケーションが大事、

燃やしたら有害物質が
出るようなものに溢れている中、
「燃やして大丈夫!」というものに
マークを付けたらどうか、

焚火OKの公園を、
鎌倉の海に作ろう、

室内で七輪や囲炉裏が使えるよう、
敢えて気密性の低い家を作ろう(笑)、

と、現実的かつ
楽しい意見がたくさん出てきました。

あまりにも暮らしの中から
火が遠ざかってしまった現代、

それにより火災の危険性は
減ったかもしれませんが、

それに伴って人間の生命力と
生きる楽しさが半減した、
と申しては言いすぎでしょうか。

まして、
私たちが暮らしの中で
使うエネルギーのうち、
約六割は「熱」。

節度ある「火の復権」を
望みます。

2015年11月28日

太陽の恵みで芋まつり

カテゴリー: エネルギーカフェ


今日は茅ヶ崎のリベンデルで
エネルギーカフェ。

季節ごとに行われる
この場所でのエネルギーカフェは
座学はなく、

茅ヶ崎にお住まいの
ソーラークッキング研究家
西川豊子さんと、

同じく茅ヶ崎にお住まいの
精進料理教室主宰の中園五月さんの支援のもと、

目の前の畑で採れる
旬の食材を使い、

太陽熱や薪など、
身近な自然のエネルギーで
みんなで精進料理を作り、

楽しくおいしく
エネルギーをいただこう、

そしていつの間にか、
エネルギーの学習につなげよう、
という企画です。

いつもソーラークッキングを主体に
料理しようと考えていて、
内容がお天気に左右されるのですが、

今日は、雲一つない晴天の空!

ソーラークッキングを行うには
絶好の日でした。

さて、
今日目の前でいただくことのできた食材は、
大根、ジャガイモ、キクイモ、サツマイモと、
芋まつりの様相(笑)。

冬に向けて、
炭水化物をたくさん取りなさい、
ということですね。

それらを使った今日のお品書きは、

大根餃子
キクイモサラダ
大根の菜っ葉ごはん
サツマイモ団子
イモだくさんの汁

それに加えて
西川さんが、
レーズンくるみパン
黒糖ラスク
ココアケーキ
も作ってくださいました。

約2時間、
9名の参加者が
めいめいの役割を見つけて
世間話をしながら作業。

ちょうどお昼になった頃
できあがり、

いつもよりも感慨の深い
「いただきます」を唱えて
おなかいっぱい料理をいただきました。

今日の調理器具集合。
ソーラークッキングと
ロケットストーブ。
壮観です。

キクイモを
目の前で収穫。

調理開始。

大根餃子を仕込み中。

生で食べても
生春巻きのようでおいしかったので、
焼いた時の期待も高まります。

大根餃子を
ソーラークッカー「かるぴか」で
焼き始めました。

ソーラークッカーと
ロケットストーブ、
双方ともフル稼働で調理中。

のどかだなあ。

ロケットストーブでは、
イモだくさんの汁を調理中。

私はほぼ全ての時間、
ロケットストーブの横で
世間話をしながら
火の管理をしていました。

大根餃子は、
ロケットストーブでも
作ってみました。

ソーラークッカーで作ったものと
食べ比べましたが、
同じ具材でも
それぞれ特徴があって
面白かったです。

そもそも、
大根を薄く切ったものが
餃子の皮として
おいしくいただけるとは
新発見です。

調理に使った塩。

この塩は、
真鶴で汲んできた海水を
温室でじっくり乾かして
できたものらしいのですが、

人工的に作られたものとは
まったく違う、

甘みすら感じる
奥深い味がして
とてもおいしかったです。

できあがりました。

今回も本当に
おいしかった!

食後のデザートも
豊かでした。

皆さん、
楽しい、おいしい時間を
どうもありがとうございました。

2015年11月26日

今日はにわか薪屋

カテゴリー: 今日のできごと


今日は「薪屋」。

現場で出た木っ端を
鎌倉周辺で
薪ストーブをお持ちの建主さんたちに
配って回りました。

本来おカネを出して
処分するものなのかもしれませんが、

これのおかげで
建主さんたちと
会話する機会につながり、

またこれが
お礼のミカンやリンゴなどに
取って代わります。
(ごちそうさまです!)

どんなに小さく切り刻んでも
どこまでも使える
本物の木の面白さです。

ところで今日の薪屋は、
夕方以降始動しました。

日が暮れた後の
それぞれの家の
あたたかな夜景を見るのが
大好きです。

2015年11月25日

改修の仕事は未来を見れる

カテゴリー: 鎌倉稲村お邸


鎌倉稲村お邸にて。

解体工事が終わり、
昨日から現場には
大工が乗り込み、
諸々の木工事の
準備を始めています。

この家は築30年以上
経っていますが、

これまでの改修の仕事の経験上、
こういう家はよく水廻り、

とくに浴室周辺の
傷みが激しかったり
するものですが、

フタを空けてみれば、
ほぼ無傷の状態。

浴室のために背を高くした
コンクリートの基礎のおかげだと思います。

浴室を造作で作る場合、
やはり高基礎を作ったほうがよいという
証明になりました。

改修の仕事は、
未来の私たちの姿を
垣間見ることができるので、
勉強になることが多いです。

2015年11月24日

自転車で回る芸術のある暮らし

カテゴリー: 今日のできごと

今日は自転車で
鎌倉の現場廻り。

その道すがら、
二つの展示会に立ち寄りました。

一つ目うかがったのは、
下馬のTUGUMIで行われている
たなか 牧子さんの
出版記念の展示会。

本を拝見しましたが、
読み応えがあるだけではなく、
目で見てもたいへん楽しい本です。

二、三年ほど前に牧子さんから
染めの見本を見せてもらった時、

これは本にしたら
植物の見方が重層的になるし
絶対にオモシロイ!
と直感的に思いましたが

、期待を遥かに上回る本でした。

ひとえに牧子さん
の素材と文章の魅力、
そして寺島 純子さんの
まとめる力の賜物です。

またこのご縁の出発点が
山根湯ってのもオモシロイ。

次にうかがったのは、
長谷のGREENROOM GALLERYで行われている、
自分のいとこの彫金作家かとう まほさんの展示会。

久しぶりに彼女の作品を見ましたが、
ますます充実してそうで何よりです。
血のつながりのある者の活躍は、
ホンマにうれしい!!

何の因果か

カテゴリー: 鎌倉台て邸


昨日まで高知で行われた木の家ネットの総会で
牧野植物園と牧野富太郎記念館を見学しましたが、

孤を描いた空間が
自ずと先に足を運びたい
気持ちを高め、

またダイナミックなのに
その曲線のおかげか
環境に溶け込む感じがして、
さすが見事な空間でした。

そしてその翌日、
何の因果か
その設計者のご自宅の真横で
古民家改修工事が
本格的に始まりました。

ご本人がいらっしゃれば
「行ってきましたよー」と
声を掛けたかったです(笑)。

工事はまず
解体工事から。

今週末にはこの家の半分近くが
骨だけの状態になる予定です。

2015年11月23日

仲間と高知へ

カテゴリー: 今日のできごと


この三連休は、
職人がつくる木の家ネット
総会参加のため、
高知へ行ってまいりました。

同志との再会や新たな出会いの場として、

また各地の素敵な建物や取り組みを見て
いつも刺激を受けるので、
毎年楽しみにしていますが、

今回も地元幹事さんのご尽力で
存分に楽しませていただきました。

しかも高知は、
料理と酒がおいしい!!

気候と同じ、
人もあたたかい!!

また高知は、
とくに左官技術が卓越していて
海鼠壁や水切瓦の家々を
そこらじゅうで見ることができ、
まちなみもたいへん興味深い地域でした。

そうしたまちやいえを
伝統的な技術を持ち合わせた
職人たちと見学するのは
本当に勉強になるし楽しいです。

またこの総会がスバラシイ!と思うのは、
延べ90名近くいたのかな、
全国各地から
とにかくたくさんの方が
参加されていました。

なお今回は、
きらくなたてものやの仲間の中で
最近木の家ネットの会員になった
水道屋とタイル屋も
一緒に行きました。

仲間とは
夜顔を合わせて
酒を飲んだりすることはありますが、

三日間行動を共にするというのは
初めてのことだったので、
いろいろな話をすることができたし、
改めて仲を深めることができました。

とても楽しかったので、
他の職種のきらくなたてものやの仲間たちも
徐々に木の家ネットに引き入れることを
画策していきたいと思います。

2015年11月17日

手のひらで愛を語る

カテゴリー: 藤沢ひ邸


藤沢ひ邸にて。

ずっと紹介しそびれてしまいましたが、

先日2階妻面の壁に、
家族全員の手形を押した
一期一会、唯一無二の壁が
できあがりました。

壁に手のひらを押し当てた瞬間が、
未来永劫家に刻まれ、

言葉よりも饒舌に
いつまでもこの家の物語を
語ってくれることと思います。

そしてこの家は
この手当てのおかげで
ずっとずっと愛され続けて
長生きしてくれそうな
気がします。