杉と胡桃
鎌倉山崎お邸にて。
杉の床板と、
胡桃の天板。
たまたまのご縁ですが、
赤味を帯びたもの同士、
なかなか相性がよいです。
鎌倉山崎お邸にて。
幅約三尺七寸、高さ約七尺五寸という
大きな建具が玄関には入っています。
それを軽やかに見せるために、
上下に硝子を入れていますが、
とくに下の硝子は、
足元が明るくなり、
靴を履くとき、
明るい気持ちで
出かけることができるので、
玄関建具以外に
外に開口部が取れない時は、
よくやる意匠です。
また独特な型硝子と、
建主さんが拾ってきた流木の把手が
静かに個性を主張しています。
鎌倉山崎お邸にて。
春に食卓の天板を
探しに行った際、
ついでに建主さんが
薪割り用の台として、
切り株も購入しました。
先週天板を現場に運んだ際、
切り株も一緒に
やってきたのですが、
恐らくお店で見たものよりも
お店の方のお心遣いで
一人じゃ到底持ち上げられないほどの
大きな切り株でした。
しかし薪割りはしやすい反面、
雨に濡らさないほうがいいし、
どこに置こうかという感じで(笑)、
いろいろ考えた結果、
玄関入ってすぐ左手に
置いてみました。
すると、
薪割りだけではなく、
人をお迎えする際の小椅子代わりになるし、
ちょっとした荷物置きの台にもなるし、
薪ストーブの脇から薪をくべる際に
しゃがめる椅子にもなるし、
あるいはここに座って
玄関先をぼーっと眺める
椅子にもなるし、
なかなかよい位置ではないかと
思いました。
玄関を覗くと、
人の代わりに丸い木が
お出迎えする感じ、
またまるで昔はそこに
木が植わっていたのではないかと
思わせる感じも
気に入ってます。
今日は鎌倉山崎お邸の完成見学会。
1週間前という
急な呼びかけにもかかわらず、
大人約40名、子ども約20名の方に
足をお運びいただき、
ありがとうございます!
薪ストーブの温もりも加わって、
たくさんの人たちに囲まれて
一日あたたかい気持ちで
過ごすことができました。
この家の柿渋塗りや竹小舞の作業に
お手伝いいただいた方も
たくさん来てくださり、
やはり自分が手がけた場所は
覚えていてくださっていて、
その場所がどのように仕上がったか、
気に掛けられている様子でした。
そう、
現代版「結」で作る家は、
みんなの愛が詰まった家。
工法云々も大事ですが、
このようにあたたかな愛に詰まった家を
何よりも私は作りたかったのです。
今日はそれを実感することができて、
本当によかったです。
そして会の終わりごろ、
いつの間にか
「結」を通じて関係が紡がれた
ご家族同士が和気藹々と
話し込んでいる姿が
印象的でした。
この日記を書いているのは、
すっかり風の冷たい午後九時過ぎ。
まだぽかぽかと
あたたかい。
鎌倉山崎お邸にて。
明日は完成見学会。
それに備えて、
今日は現場の掃除と
蜜蝋ワックス掛けを行いました。
朝はまだ、
現場の名残を残していましたが、
夕暮れ時には、
すっかり「家」になりました。
いつも最後の現場の掃除は、
きらくなたてものやで行うのですが、
現在所員が産休中のため私一人。
なので今回は、
一日限定アルバイトを
募集させていただきました。
すると急なご案内にもかかわらず、
呼びかけたその日に、
たいへんありがたいことに
なんと5名の応募が。
泣く泣く2名の方には
お断りの連絡をさせていただき、
今日は3名で作業したので、
おかげさまで予定どおりに
終わらせることができました。
おそらく一人だったら、
今頃途方にくれていました(笑)。
いざという時
助けてくれる仲間がいるということは、
本当にありがたいことです。
たくさんの人に支えられて、
きらくなたてものやは成り立つんだな、
と改めて感じました。
また呼びかけることも
あると思いますので、
よろしくお願いいたします。