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2015年4月3日

長谷ゆ邸で土塗り隊

カテゴリー: 鎌倉長谷ゆ邸


鎌倉長谷ゆ邸にて。

三日目に竹小舞かき隊が解散し、
竹小舞の美しさに
酔いしれる間もなく、
今日は土塗り隊を結成しました。

今日も平日にもかかわらず、
延べ15名近くはいたでしょうか。

そのうち二人は本職の左官屋さん、

またタイル職人の小沢さんも
駆けつけてくれて、

まずは左官屋さんの指導のもと、
素人の方々が土を塗り、

そのあと本職の左官屋さんが仕上げる、
という流れで進めました。

人数が多かったこともあり、
3時頃には全ての竹小舞が
ねっとりとした粘土に覆われました。

土塗りの体験作業の機会で
いつも思うことですが、

左官仕事は職人が塗っていると
いとも簡単そうに、
優雅に見えるのですが、

いざ自分がやってみると、
コテが思うように扱えず、

周りを汚しまくり、

そして余計な力が入るからかもしれませんが、
あのようになめらかには到底動けません。

この土塗り作業は、
夢中になって作業する楽しさとともに、
職人の凄みをとくに感じます。

職人の凄みって、
結果で見ることしか
なかなかできないと思うのですが、

こうして過程で知る機会も
折を見て作っていきたいと思います。

それではご参加いただいた皆さん、
ご指導いただいた職人の皆さん、
どうもありがとうございました!

早朝、私のボルボで
先月仕込み直した土を運搬。

さらに藁を投入して
塗る土を仕込みます。

左官屋さんの指導のもと、
早速土塗り作業。

作業中、なぜか歓声と笑い声が
響き渡ります。

塗っている面の裏から見ると、
竹の格子の合間から、
土がむにゅうっと
顔を出していました。

この無数の連続も、
美しかったです。

毎回恒例、
建主さんお手製の
おいしいお昼ごはん。

心が伝わって、うれしいなー。

2015年4月1日

小舞影

カテゴリー: 鎌倉長谷ゆ邸


昨日作業が完了した
長谷ゆ邸の竹小舞。

朝仕事を始めてまもなく
作業途中に地面を見ると、
竹小舞の影が
映し出されていました。

竹小舞を下地とした土壁は、

環境とつながりが深いこと、
それも大事。

いずれ土に還ること、
それも大事、

伝統的な技術が受け継がれること、
それも大事、

しかし自分が土壁を
作り続けていきたい
いちばん大きな理由は、

楽しくて夢中で作っている間、
ふと周りを見渡すと、
こうしてハッとするほど
過程が美しいこと、

そしてその結果、
とても心地よい
居場所になること。

つまり理屈ではなく、
自分基準の感覚が、
そうさせているのだと
今日改めて思いました。

感覚でものを語ることが
どことなく軽く見られがちな
ご時世ですが、

美しい、心地よいという
数値では言い表せない感覚を
敢えて表現していこうと思います。

土壁を感覚で感じられる場が
少なくなってしまった今だからこそ、
とくにそう思います。

2015年3月31日

長谷ゆ邸の竹小舞かき隊(最終回)

カテゴリー: 鎌倉長谷ゆ邸

すっかり春ですね、という会話が、
今日のためにあるような陽気の中、
今日は長谷ゆ邸で竹小舞かき隊でした。

平日の、しかも年度末の日にもかかわらず、
延べ4人の方にお越しいただきました。

ありがとうございます!

作業は細かいところも含めて
それなりに残っていましたが、

皆さん夜7時前まで残業してくれて、
無事全ての仕事が終わりました。

これで長谷ゆ邸での竹小舞かき隊は解散。

いつものように達成感に浸りながら、
しばらく夜景を撮影しました。

そしていつものように、
この楽しい仕事が終わると思うと、
さみしい気持ちにもなりました。

3日後の4月3日には、
みんなでこれに土を塗りますので、

この美しい竹の格子は
土の中に埋れてしまいます。

しかしこの諸行無常と
過程の美が、

日本的だなー、と
思ったりもします。

ということで3日後またここで
お会いしましょう。

既存の造作物の合間を縫って
仕事しなければならない難しい壁を
2人一組で作業。

しかし会話しながら、
なんだか楽しそうでした。

お昼は建主さんお手製の
野菜たっぷりのカレー。

大勢で食事する時の定番。
おいしかったです!

今日の三角形マニア(笑)の仕事。
とくに小さい三角形はシビれました。

作業終了後、
いつものように
余韻に浸りながら
夜景の撮影大会でした。

2015年3月30日

今年も葉山までいなマーケット出展

カテゴリー: 今日のできごと

3月29日。

今日はワークショップの
“ダブルヘッダー”。

というと聞こえはいいのですが、
片方の催しの日にちを
間違えて認識していて、
たいへん申し訳ないことに
二つの催しの日程が
被ってしまいました。

しかしこれが成立したのも、
までいなマーケットで
快く午後の店番を引き受けてくださった
左官職人の湯田さんたちのおかげです。

職人みんなで支え合うきらくなたてものや、
本当にありがたいことです。

さて今日の午前中は、
葉山森山神社の境内で行われた
までいなマーケットでの出展。

去年と同様、
光る!泥団子作りを行いました。

去年はおかげさまで
すぐに予約が埋まってしまい、

また初めて出展してみて
あまりの来場者数に驚き、

もう少し材料を仕込んでおけばよかった、
と反省をしたので、

今回は前回+5個の
15個を用意して臨んだのですが、

おかげさまで今回も
子どもたちを中心に、
すぐに予約が埋まってしまいました。

それ以外でも
たくさんの方に話しかけていただき、

光る!泥団子の引力、土の引力は
相当な力を持っているんだなあと
改めて感じました。

そのかわり、
またしても周りを散策する余裕がなくて
他のお店のとってもおいしそうな食べ物を
いただくことができなかったので

来年もぜひ出展させてください(笑)。

それではご参加いただいた皆さま、
どうもありがとうございました!

2015年3月29日

午後はロケットストーブ作り

カテゴリー: 今日のできごと

3月29日。

午後は藤沢の村岡公民館に移動して
ロケットストーブ作りのワークショップ。

鎌倉エネルギーカフェでの活動をご覧になって
今回お声かけいただきました。

あいにく途中から雨の降るお天気でしたが、
おかげさまで定員いっぱいでの
開催となりました。

最初に少しだけ
エネルギーとロケットストーブの
お勉強をしたあと、早速製作開始。

ロケットストーブ作りは、
相手が鉄なので、
グラインダーで
火花を散らしながらの
作業なのですが、

皆さん果敢に、
そして楽しそうに
作業されていました。

そして始まること約3時間、
参加者全員作り上げることが
できました。

裏話をすると、
実は穴の型紙が少し大きいことに
途中で気がつき、
だいぶ焦ったのですが、
隙間を埋めるための、
土壁で使う粘土を
多めに持っていってよかったです。

それにしても
ものづくりは本当に楽しいですね。

自分自身もとても
楽しい時間でした。

またやってください!
という声をたくさんいただいたので、

お声かけいただければ
またぜひやりたいと思います。

2015年3月28日

春爛漫の中泥コネ隊

カテゴリー: 鎌倉山崎お邸


里山を望むと、
ポツリポツリと「白い木」。

そう、桜の木が咲き始めましたね。

そんな本格的な春の到来を
感じさせてくれる今日、
山崎お邸で泥コネ隊でした。

隊員は、
今回私が募集をかけることはせず、
全て建主さんが
たくさんの人を集めてくださいました。

子育てのご縁が中心だったので、
大人の数と同じくらいの子どもの数。

子どもたちの遊ぶ声と泣き声に包まれて、
とても和やかに一日が過ぎていきました。

そんな子どもたちも、
たまにはお手伝いしてくれたり、

だけどこうして
和やかな雰囲気を作ってくれたり、

大人たちを応援してくれたり、

それだけで十分
立派な仕事です。

そしてみんなで何かを作る
今日という日を共有してくれることが
何よりもうれしいです。

さて作業のほうは、
まず私たちは午前中
ひたすら藁切り。

その切った藁と粘土を
左官屋さんたちがよくかき混ぜて
大きな土の保管箱に
放り込んでいきます。

箱の中は、
家一軒で使う量を計算すると、
脚が全て埋まってしまうほどの
深さまで土が溜まりました。

午後はその土の箱の中に
みんな入ってもらって、
土をよく混ぜてもらいました。

大人たちは裸足で。
子どもたちは下半身裸で。

最初子どもたちは、
こわい、と言って入りたがらなかったのですが、
一人子どもが入ると、

ボクも入ってみようかな…、
という感じで、

結局みんな泥まみれに。

しかし今日改めて思ったことは、
子どもたちの「コワイ」という感覚は、
ある意味で危険を回避するための
正常な感覚だということ。

事実もし一人でこの中に入って
埋れてしまえば、
一人では絶対に
脱出できないですからね。

しかしそんな心配も杞憂、
大人はズブっと埋れてしまうほど
柔らかな泥の上を
子どもたちは体重が軽いので、
水面の上を歩くかのように
歩くことができました。

そんな感じで今日は、
たくさんの人たちの思いと笑い声を
たっぷりと土に沁み込ませ、

それを種にここで夏まで寝かせ、
数ヶ月発酵させます。

皆さん、ありがとうございました!

まずは藁切り。
子どもたちは興味津々。

たまにこうして
手伝ってくれたり。

全身の力を使って
上手に切ってました。

一方で左官屋さんが混ぜて作った土は、
お昼頃にはこんな感じで
着々と溜まっていきました。

お昼ごはんは、
建主さんのお友だちが
春の素材がたくさんの食事を
作ってくれました。

色鮮やかで
とてもおいしかったです!

午後はみんなで
土の箱の中に入って泥コネ。

写真のアングルに
かなり気を遣いました(笑)。

泥を捏ねる父と子。
心に響く光景でした。

2015年3月27日

この風景を楽しみながら

カテゴリー: 鎌倉山崎お邸

鎌倉山崎お邸にて。

鎌倉中央公園の里山を
一望できるこの地で

明日は泥コネ隊。

この地で本格的に
物語が始まります。

この風景を眺めながらの仕事、
それだけでワクワクします。

来週は盛りだくさん!竹小舞かき隊&土塗り隊&カキシブ隊のご案内

カテゴリー: 告知・連絡


実は一昨日、
私の結婚20周年でした。

そのお祝いとして、
昨晩葉山のピスカリアで
家族と食事をしました。

そのピスカリアも、
今日で開店9周年。

そしてそのピスカリアを作るために、
ちょうど10年前に
建主さんと仲間とで
泥をこねたり、竹を伐ったり、
竹小舞をかいたり、
ということを始めました。

つまり本格的に
「現代版結」を始めるようになって
ちょうど10年。

10年間続けてきたことにより、
皆様を始め、
振り返ればたくさんのご縁を
いただくことができました。

皆様、本当にありがとうございます。

引き続きこうした形で、
ご縁を結びながら自らの手で
住まいづくりを続けていきたいと思います。

さて今回は以下のとおり、
竹小舞かき隊、土塗り隊、およびカキシブ隊と
節目の時期に相応しく(?)
盛りだくさんのご案内です。

皆様、ぜひご検討のほど
よろしくお願いいたします。

なおご参加いただける方は、
道具等の準備のため、
また事務連絡をさせていただくため、
お手数ですが以下の宛先まで
ご返事をお願いいたします。

tamotsu.hidaka@kirakunat.com
(きらくなたてものや 日高宛)

■150331竹小舞かき隊
土壁の下地となる竹小舞を作る作業です。
・日時…平成27年3月31日(火) 9:00〜日没まで
・場所…鎌倉市長谷
・集合…9:00現地集合(詳細は別途ご案内します。)
・人数…3〜4名程度

■150403土塗り隊
左官職人の指導のもと、荒壁土を塗る作業です。
・日時…平成27年4月3日(金) 9:00〜日没まで
・場所…鎌倉市長谷
・集合…9:00現地集合(詳細は別途ご案内します。)
・人数…10名程度まで

■150404カキシブ隊
大工が刻んだ材木に、柿渋を塗る作業です。
・日時…平成27年4月4日(土) 9:00〜日没まで
・場所…厚木市飯山
・集合…9:00現地集合(詳細は別途ご案内します。)
・人数…10名程度まで

【共通の連絡事項】
・持物:作業できる服装、運動靴、タオル
(カキシブ隊では、衣服等に付着すると、二度と落ちません。)
・雨天中止の場合、当日7時までに作業実施を決定のうえ連絡申し上げます。
・ご都合のよい時間だけでもOKです。
・交通手段、詳細の場所等の事務連絡は、改めて個別にさせていただきます。
・昼食は用意、またはごちそうします。
・交通費を支給させていただきます。
(一律1,000円とさせていただきます。)

2015年3月26日

20周年をピスカリアで祝う

カテゴリー: 今日のできごと


昨日の20回目の結婚記念日は、
質素に過ごしたかわり、

今日は家族と両親とともに
葉山ピスカリアヘ。

お店というよりは、
家族のみんなが大好きな
もう一つの家のような場所で

おいしく楽しく過ごせた時間は
何よりの贈り物でした。

妻曰く、
「20年間、お互いの辛抱強さに乾杯。」

まさにそのとおりなのでございますが(笑)、

恐らくお互い、
今のパートナーでなければ
務まらなかったと、
前向きにその言葉を
捉えるとします。

そもそも
誰かと共に暮らすとは、
多かれ少なかれ、
そういうことですからね。

20年といえば
まだまだ通過点ではありますが、

人間で言えば成人になるわけで、

かといって関係が成熟しているとは
到底思いませんが、

とにもかくにも
この区切りをこうして
迎えることができたことを
素直に喜びたいと思います。

2015年3月25日

20周年の親子丼

カテゴリー: 今日のできごと

実は今日、
20回目の結婚記念日。

ムスコが同窓会ということもあり、
今日の晩ごはんは家で地味に食事。

大学入学を控えた暇なムスメが、
今日という日の意味を知ってか知らずか、
晩ごはんを作ってくれました。

日常とあまり変わらない食事。

しかしそのできごと自体が
20年という月日を重ねた作品なんだろうな、
と思いながら、

記念日のことはあえて語らず、
しみじみ親子丼をいただきました。