再始動
上里は邸にて。
骨だけになって
しばらくそのままでしたが、
今週から本格的に
再始動です。
大きくたてものなので、
長丁場な物語になりそうです。
職人がつくる木の家ネットで
お風呂に関する記事が出ました。
ほとんどの人が
毎日お世話になるお風呂。
入る時間の長短はあれど、
一日の汚れを落とし、
明日に向けて再出発するために、
とても大事な場所。
設計するうえでも
力の入る場所の一つです。
さてここで、
少し自分の話をさせていただきます。
私はここ数年、
ごしごしと身体を
洗ったことがありません。
ですので石けんの類も
使ったことがありません。
頭髪にもシャンプーを
使ったことがなく、
お湯だけで洗います。
そのかわり、
最低15分以上、
じんわりと汗が出るまで
お湯に浸かります。
最近では
湯船に浸かりながら、
音楽を聴いたり
動画を見たり
ネットサーフィンしたりするので、
気がついたら
30分以上経っていることもあります。
数年間それを続けてみて
一日の汚れを落とすには、
これで十分だということが
分かりました。
たぶん周囲に
気になるような悪臭も
放っていないと思います(笑)。
実はそのお風呂の入り方は、
そうしてみよう!
と意識していたわけではなく、
知らぬ間にお風呂の中で
眠ってしまうことが多かった頃があり、
眠さで身体をごしごしするのが
めんどくさくなり、
頭だけ洗って出てしまう
というお風呂暮らしから
始まったというのが真相です(笑)。
そしていつだったか、
銭湯に行った時、
備え付けのボディソープとシャンプーを使って
身体と頭を洗ったことがありました。
すると、
ごしごしされることに慣れていない皮膚から
汚れだけではなく身体を守ってくれている何かも
こそぎ落されたような感じがしました。
その後間もなく
早急にそれを復旧するために
身体から何かを分泌しようとして、
かえって身体が‘べとつく’感覚がしたのです。
それ以来、
湯に浸かるだけが
身体にとって自然なことなのかな、
と思うようになりました。
時を同じくして、
耳は自然に老廃物を
外に排出してくれるのだから、
耳掃除もせんほうがいい、
耳掃除はかえって
耳の中を傷める、
という話を聞いて、
ああなるほどな、
と思いました。
身体は自ら代謝機能があるのだから、
それを助けることをするだけで
いいような気がします。
もう一つ、
石けんの話。
石けんは、
油分を取り除いてくれるものと
理解しています。
例えば食器を洗っていると
感じるのですが、
植物性の付着物は、
水またはお湯だけで
十分汚れが落ちます。
しかしそれだけだと
どうにもならないのは、
動物性の油脂。
その場合は仕方なく、
石けんを使います。
それを身体に置き換えてみると、
ほとんどの方は一日の生活の中で、
油まみれになるということは
ないと思います。
かなり汚れたとしても、
埃や汗、泥や煤、
食器のように水またはお湯で洗い流せば、
十分な成分ばかりと思います。
現に例えば、
泥コネをしてどんなに泥まみれになっても、
お湯だけで落とせます。
お風呂は‘豊かなお湯’があれば十分、
もしかしたら私たちは、
洗う時に石けんなどを使わなければならない、
と思いこまされているのかもしれません。
そんなわけで
最近私がとくに力を入れたいのは、
浴槽です。
やっぱり木がいいなあ。
17年前の自分に
言ってやりたいです(笑)。
(17年前に自宅建築。)
雨の中ちょうど十日前に、
伐るだけ伐った竹を
竹林から引きずり出し、
一定の長さに切り揃えて
山から出す作業を行いました。
前回は雨の中でしたが
あまり動き回ることがなかったので
身体に堪えるということは
なかったのですが、
今回は身体全体を使って
引っぱり出したり、
急な斜面を竹を担いで
何度も登ったり降りたりしたので、
かなりハードな
トレーニングとなりました(笑)。
そのかわり、
休憩時間に食べたみかんが
身体の芯まで沁みわたりました。
おいしかった!
竹を運ぶ作業では、
フリースクールの子どもたちが合流。
恒例?となった「竹リレー」で
楽しそうに竹を運んでくれました。
今日も一日、
楽しく充実感いっぱいの
竹仕事でした。
ところで今日は
茅ヶ崎リベンデルの熊沢さんが
来てくれました。
秋沢さんと熊沢さんの
ツーショット。
神奈川県の次代の農の世界を担う
期待の二人が並ぶと、
なんだかワクワクします。
こんなだった竹林も…、
さっぱり!!
柿とみかんの橙色の実を背景に
竹仕事。
お昼ごはん時の
食後のデザート。
手作りの
紫イモようかんが
おいしかった!
夕方みんなで
竹リレー。
台風一過の
深い青の秋空が美しい
すがすがしいお天気。
以前建てた家の
改修の相談のついでに
屋根にのぼったら、
秋の陽の光に照らされて、
達磨窯で焼いた燻し瓦が
私たち人間と同じように、
気持ちよさそうに
輝いていました。
時間によって移ろう
陽の方角や
望む面によって
見え方が全く違うのも
瓦の面白さです。
とくに秋は、
この青空とあいまって、
陽の光線の角度が低いから
より美しく見えるような
気がします。
またこれらが
人の手で一枚一枚焼いて、
人の手で一枚一枚並べているかと思うと、
思いも深まります。
職人がつくる木の家ネットの総会出席のため、
倉敷に行ってきました。
全国で志を同じくする方々の
取り組みや姿勢は、
とても刺激になります。
日々やるべきことだけではなく、
もっと勉強しなければ、
もっと勉強したい、と思います。
さて倉敷は
始めて訪れましたが、
表面だけではなく、
骨の髄まですごいです。
建築を生業とする者として、
至るところでみられる海鼠壁や
柾目の板を並べた板塀など
見どころ満載、というだけではなく、
時間の都合でさらっとしか
鑑賞できませんでしたが、
ホントは一日じっくりかけて回りたい
大原美術館、
私の好きな
備前焼のお店、
数々のおいしそうな
カフェや飲食店、
実際私は
これまで食べた中で
いちばんおいしいクリームパンに
出会いました。
早めに倉敷に到着し、
間もなく台風が来ようかという
雨の中散策しましたが、
雨が気にならないほど
夢中になって歩き回りました。
しかし今度は、
晴れた日に来たいです。
鎌倉は邸にて。
今週はじめに
竹小舞ができたと思ったら
余韻に浸る間もなく
あっという間に
家が土で包まれ、
家の中の光の様子が
すっかり変わりました。
土はまだ生のままで
ひんやりと、
だけどほのかな
あたたかさを感じます。
雨が続きますが、
どれくらいで乾くかなー。
地元の中学校で
左官職人とともに
光る泥団子を作る
体験学習を行いました。
ここでそのような機会をいただいて
今回で10回目。
最初のうちは、
自分の子どもより
お兄さん、お姉さんだったのが、
今はだいぶ
年下世代になり、
そんなせいもあってか、
中学生がより
かわいらしく思えます。
そして自分の子どもが
卒業して何年経っても、
中学校に足を運んで
そこの様子を
知ることができるのは
うれしいですね。
今となっては
なんだか自分の母校のようです(笑)。
さて25名の子どもたちは、
これから作る泥団子のように
キラキラ目を輝かせて
私たちの話を聞き、
一心不乱にタカラモノのように
玉を磨いておりました。
その様子は実に
几帳面というか真面目というか、
彼らを見て学校の様子を
うかがい知ることができました。
これもこうした取り組みを含めて
学校が地域ぐるみで
子どもたちを育てようとしている
成果なのかな、と思います。
また来年、
どんなタカラモノと
出会うことができるかな。
楽しみです。
今回久しぶりに
自分も作ってみました。
まだらになりましたが(笑)、
月みたいで気に入っています。