2017年7月30日
今年度の第三回鎌倉エネルギーカフェ、
風が吹けば桶屋が儲かるの理
〜その一手間がエネルギー効率をかえる〜
を開催しました。
お話しいただいたのは、
会場のカジュアートスペースの主でもある
染織家のたなか牧子さん。
普段から「手」でものを産み出すことを生業とし、
その流れで暮らしも手で作り出している
牧子さんのお話を要約すると、
手で作るということは
一間遠回りに見えるかもしれないけれど、
巡り巡ってその一手間が
思わぬ効果をもたらすことがある、
私は生まれつき不器用だから、
という理由で手仕事を避けることはない
なぜなら生まれつき器用な人もいない
その人なりに「鍛える」機会が必要、
手仕事で目の前のモノに命が宿る、
手仕事で命が転生流転する、
といったところでしょうか。
そのような話を
実際にご自身で作ったものを紹介しながら
テンポとキレよくお話しいただきました。
私も手でモノを作り出す端くれですが、
手をかければかけるほど、
その過程を通じて
モノに対して並々ならぬ愛が生まれ
育っていくことを肌で感じています。
確かにそんな作業でも
機械が代行してくれる今、
一見非効率に思う過程かもしれませんが、
代えがたいたくさんの何かが
得られるような気がしています。
また牧子さんの話で印象的だったことの一つは、
手で作ればそれでいいというわけではなく、
「やっぱりかっこよくなきゃあ」と
つぶやいていたことです。
デザインで共感を得るということは
産み出したものが
長く使ってもらえるようにするためには
とても大切なことだと共感するとともに、
牧子さんの制作活動に対する
妥協のない姿勢の一端を
見たような気がしました。
お話のあとは、
恒例のカフェタイム。
参加者それぞれの個性が発揮された
持ち寄りおやつで
みなさんと楽しく
交流することができました。
真夏の庭を背に
お話しする牧子さん。
暑い暑い日でしたが、
古民家と緑はその暑さを
和らげてくれます。
牧子さんの手で
転生することができた布たち。
デザインも
手に取りたくなるほどすてきでした。
庭のシュロと梅の枝で
牧子さんが自作した箒。
掃除が楽しくなりそうです。
以前贈り物に添えられた
葛の蔓の籠。
この贈り物の背景に
無言の溢れる「言葉」を感じます。
近年なかなか活用されず、
資源に溢れている竹を
先日竹炭にしてみたそうです。
私も竹は、
地域の隠れた「宝」だと
思っています。
ずらりと並べられた
自慢のおやつ。
近所で買ってきた
あるいは手作りのお菓子、
精進から揚げ…、
どれも愛に溢れていました。