いよいよ
柏お邸にて。
今日は現場で竹仕事。
建主さんといっしょに
間渡し竹を仕込みました。
来週からいよいよ
本格的にタケコマイ隊始動予定です。
狭山こ邸にて。
明日お引越しだというのに、
建主さんがこれまで関わった職人たちを招いて
慰労会を開いてくれました。
建主さんの
希望に胸を膨らませた笑顔と
職人たちの
誇らしげな笑顔が入り混じり、
とても幸福な時間でした。
作るのに
とても時間はかかってしまったけど、
こうしてかかわった人たちが
みんな喜ぶ物語の終わり方で
本当によかったです。
その一方で、
ずっとこの現場にいた大工の
少し寂しい、という言葉も印象的で、
その気持ち、
本当によく分かります。
いつも自分がカギを締めて
現場をあとにしていのが、
もう勝手に
出入りできなくなりますからね(笑)。
とはいえ、
建主さんが働いている
とてもおいしいパンを買うことを口実に
その後の様子をうかがいに
立ち寄りたいと思います。
狭山こ邸にて。
この家は決して大きくはありませんが、
材木屋と協力して作った家なので、
たくさんの種類の
木が使われています。
それらの表情を
一つ一つ見て回るのが
楽しい家です。
ではそれらの木たちを
紹介します。
玄関で迎えてくれるのは、
サクラの式台。
1階の床板はクリ。
居間を見上げると、
いちばん目立つところに
カツラの大黒柱に
アカマツの梁が吸い込まれ、
その上には
ツガの梁が架かっています。
また管柱は
基本的にコウヤマキ。
高貴な香りがします。
洗面所の床はヒノキ、
造作材もヒノキが中心。
襖の縁は青ヒバ、
柱はコウヤマキ。
いずれも木肌の白い木です。
階段の段板はヒメコマツ、
蹴込板はモミ。
色合いは何となく似ていますが、
それぞれ木目が特徴的です。
また右側に見える
隅の通し柱はヒノキ。
階段の親柱はカヤ。
よく将棋盤になる木なので
緻密な印象です。
2階に上がると、
サクラの梁が目に飛び込んできます。
垂木はコウヤマキ。
2階の床板はスギです。
スギの箱でできた厨房。
ということで
使った木は、
スギ
コウヤマキ
ヒノキ
クリ
アカマツ
サクラ
カツラ
ツガ
カヤ
ヒメコマツ
モミ
ヒバ
の11種類。
あ、いつも使っている
サワラがない(笑)。
藤沢い邸にて。
バルコニーの建方が
始まりました。
私も朝から帯同、
「塗装係」として、
材の一本一本に
柿渋コートを塗りました。
この一週間で
三日塗装係、
はいちゃんと
図面書いてますよ(笑)。
狭山こ邸にて。
朝がた行った完了検査の後、
引き渡しに向け、
日が暮れるまでおそうじ隊。
きらくなたてものやでは、
原則として直営方式で工事を進めるため、
雑用は職人たちの協力を仰ぎつつも、
その多くをきらくなたてものやが行います。
最後の掃除もその一つ。
クリーニング屋が
いるじゃないかという
声も聞こえてきそうですが、
長丁場の物語の終わりを
十分に味わいたいということもあり、
なんだか誰かに
委ねる気にならないのです。
設計する立場としても、
隅々まで見ることができて、
気づくことや発見がある、
という面もあります。
ついでに体幹も鍛えられるので、
ラグビースクールでは、
事あるごとに子どもたちには
率先して掃除(とくに雑巾がけ)しろよ、
と呼びかけています(笑)。
作業が終わった頃、
達成感とともに、
ここでの物語も
終わってしまうんだなあと
少しさみしい気持ちも入り混じりながら、
外灯が照らすきらくな網戸の影に
しばし見入りました。