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2017年10月27日

きらくなお風呂考

カテゴリー: 家づくりの理念

職人がつくる木の家ネットで
お風呂に関する記事が出ました。

ほとんどの人が
毎日お世話になるお風呂。

入る時間の長短はあれど、
一日の汚れを落とし、
明日に向けて再出発するために、
とても大事な場所。

設計するうえでも
力の入る場所の一つです。

さてここで、
少し自分の話をさせていただきます。

私はここ数年、
ごしごしと身体を
洗ったことがありません。

ですので石けんの類も
使ったことがありません。

頭髪にもシャンプーを
使ったことがなく、
お湯だけで洗います。

そのかわり、
最低15分以上、
じんわりと汗が出るまで
お湯に浸かります。

最近では
湯船に浸かりながら、
音楽を聴いたり
動画を見たり
ネットサーフィンしたりするので、

気がついたら
30分以上経っていることもあります。

数年間それを続けてみて
一日の汚れを落とすには、
これで十分だということが
分かりました。

たぶん周囲に
気になるような悪臭も
放っていないと思います(笑)。

実はそのお風呂の入り方は、
そうしてみよう!
と意識していたわけではなく、

知らぬ間にお風呂の中で
眠ってしまうことが多かった頃があり、

眠さで身体をごしごしするのが
めんどくさくなり、

頭だけ洗って出てしまう
というお風呂暮らしから
始まったというのが真相です(笑)。

そしていつだったか、
銭湯に行った時、
備え付けのボディソープとシャンプーを使って
身体と頭を洗ったことがありました。

すると、
ごしごしされることに慣れていない皮膚から
汚れだけではなく身体を守ってくれている何かも
こそぎ落されたような感じがしました。

その後間もなく
早急にそれを復旧するために
身体から何かを分泌しようとして、
かえって身体が‘べとつく’感覚がしたのです。

それ以来、
湯に浸かるだけが
身体にとって自然なことなのかな、
と思うようになりました。

時を同じくして、
耳は自然に老廃物を
外に排出してくれるのだから、
耳掃除もせんほうがいい、

耳掃除はかえって
耳の中を傷める、
という話を聞いて、

ああなるほどな、
と思いました。

身体は自ら代謝機能があるのだから、
それを助けることをするだけで
いいような気がします。

もう一つ、
石けんの話。

石けんは、
油分を取り除いてくれるものと
理解しています。

例えば食器を洗っていると
感じるのですが、

植物性の付着物は、
水またはお湯だけで
十分汚れが落ちます。

しかしそれだけだと
どうにもならないのは、
動物性の油脂。

その場合は仕方なく、
石けんを使います。

それを身体に置き換えてみると、
ほとんどの方は一日の生活の中で、
油まみれになるということは
ないと思います。

かなり汚れたとしても、
埃や汗、泥や煤、
食器のように水またはお湯で洗い流せば、
十分な成分ばかりと思います。

現に例えば、
泥コネをしてどんなに泥まみれになっても、
お湯だけで落とせます。

お風呂は‘豊かなお湯’があれば十分、

もしかしたら私たちは、
洗う時に石けんなどを使わなければならない、
と思いこまされているのかもしれません。

そんなわけで
最近私がとくに力を入れたいのは、
浴槽です。

やっぱり木がいいなあ。

17年前の自分に
言ってやりたいです(笑)。
(17年前に自宅建築。)

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