2011年8月30日
夏の終わりに建具が入る
カテゴリー: 改修の仕事
鎌倉津西の
改修の仕事にて。
おおかた仕事が終わり、
もうお住まいに
なっているのですが、
遅ればせながら、
今日、木建具が入り、
ひととおり空間が
完結しました。
建具はいつものとおり、
杢正の新井さんです。
新井さんの建具は、
単に美しいだけではなく、
空間のイメージを
設計者である私と
議論し共有したうえで、
作り手としての
コンセプトを感じる建具を
作ってくださいます。
同じ寸法の建具でも、
木目の見せ方一つで、
ガラリと表情が
変わりますからね。
難しいところでもあり、
それだけに
楽しいところでもあります。
今日も現場で、
議論に話が咲き、
楽しいひと時でした。
居間に幅10尺ばかり、
4ヵ所連なる
スギの両開き戸。
全てで8本の
建具が並んでいるわけですが、
鏡板がどの列も
1本で通っています。
また上に行けばいくほど、
白太の割合が多くなるので、
軽やかに感じます。
洗面所の木建具。
こちらも上へ行けばいくほど、
白の割合が増しています。
玄関収納用の建具。
私たちが通称「紙戸」と
呼んでいます。
鉱物を板状に固めた
モイスを下地に、
昔ながらのでんぷん糊で
鳥の子和紙を貼っています。
和紙を使うと、
空間が「和」に傾きがちと
思うのですが、
「和」というよりは
空間がさっぱりと見えるので、
面積の大きい場合には、
よく採用する建具です。