2006年2月9日
雨のみち
カテゴリー: 今日のできごと
冬の武相荘記録その5
門には縦樋がない。
雨水は、銅の軒樋から、端のアンコを伝って、そのまま地面に滴り落ちる。
滴り落ちた先には、葉をあしらった水甕がある。
その水甕の配置をよく見てみると、アンコの真下に来ておらず、葉の先に落ちるようになっていて、葉を伝って甕に水がたまるしくみになっている。
写真で、地面が濡れているところを見てみれば、それがよく分かる。
確かに、3m近く上から落ちてくる水を甕で受けたら、かなり騒々しいかもしれない。
そのための配置の妙なのだろうか。
現代の家づくりだと、雨の道の計画は往々にして疎かになりがちである。
一方で生活に根付いた文化とは、こうした生活の微細な一コマ一コマに至るまで、全身全霊を込めてよく計画されているなあ、と思った。