2014年8月30日
美しい過程を求めた結果
カテゴリー: 熊谷た邸
熊谷た邸、
カメラマン畑拓さんによる写真、その5。
といっても、
竣工時ではなく、
これは竹小舞の時の写真です。
少し話が
飛躍するかもしれませんが、
私は浪人している時、
大学受験の勉強のため、
というよりも半分趣味で
「大学への数学」という
月刊誌を定期購読していました。
お目当ては、
巻末のコンテスト用の問題。
とにかく論理的思考を問う
問題ばかりで、
問題は二、三行だけど
回答欄はA4の紙いっぱいに
設けられている、という感じ(笑)。
それらを説くにあたり、
答え自身も大事だけど、
如何に説く過程が美しいかも
評価の対象でした。
これが何だか楽しくなって、
夢中になって取り組んでは、
応募していました。
あれから二十数年。
その後、自分探しの旅の結果見つかった、
木造建築という自分の道。
その道の中でも、
過程の美しさを
大事にしたい自分があります。
その答えの一つの手段が
この竹小舞。
こじつけかもしれませんが、
自分自身にその哲学が
身についたのは、
浪人の時のその経験も
多少なりとも
影響しているのだと思います。
今、我が子たちは、
これから本格的に
大学受験の準備が
始まります。
どの道に進むかは、
まだ迷っているようですが、
しかしどうせ取り組むのならば、
この「今」という時間を
大事にして、
仮に今目の前の教科書に
載っていることが
直接自分の将来に
関わることでは
ないかもしれないけど、
その取り組み自体が
将来の糧になると信じて、
乗り越えてほしいものです。
あ、今自分の後方に
子どもたちがいるもので、
つい熱くなってしまいました(笑)。
過程が美しい、
竹小舞の話でした。