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2006年9月24日

たてもの楽入門第2章〜土壁を作る〜

9/23、24は、山梨県みずがき山の麓にて、第二回目の山仕事塾を開催しました。
前回は、参加者とともに小屋の木組を作るワークショップでしたが、今回はそれに壁を作る作業です。

木組と同様、壁についても日本の伝統的な構法を踏襲し、竹を割き、竹小舞をかいて、そこに去年の11月に開催したワークショップにて仕込んだ荒壁土を塗って作りました。

今回は、子どもからご年配の方まで、実に幅広い属性の方々に参加していただきました。
子どもも大人も、途中皆無言になるほど、作業に没頭していました。
とくに泥を使う仕事とコテを使う仕事!
土や泥は、大人も子どもも関係なく、私たちを熱中させる何かがあります。
私自身、思う存分楽しませてもらいました。

■1日目(9/23)

朝の様子。
これから作業を行うところです。

ワークショップ開催前に、野地板貼。
屋根の下地を作り、雨に備えます。

いよいよワークショップ開催。
まずは竹小舞の竹作りから。
竹を竹割器で割き、ナタで節を落とします。
竹割器で竹を割く作業は、子どもたちに人気でした。
確かに、きれいにスパッと割れる様子は、快感ですもんね。
作業もなかなか上手で、たくさん割いてくれました。

編んだ竹を、編みこんでいる様子。
まずは間渡し竹を仕込み、それを軸にして、棕櫚縄で割った竹をくくりつけていきます。
これも子どもたちが手伝ったのですが、指が小さいためか、とても器用に作業していました。

1日目終了!
作業が少しオシてしまい、本日終わらせる予定の竹小舞作業は明日へと持ち越しとなりました。

■2日目(9/24)

引き続き朝から竹小舞作業。
昨日経験しているので、俄然作業速度が上がりました。

竹小舞作業完了の様子。
竹小舞の状態だけでも美しい!
竹の隙間からこぼれる光の表情がなんともいえません。
このままとっておきたいと思うほどです。

竹小舞作業が終了したら、今度は荒壁土塗り。
子どもも大人も、素手で泥をつかんで、手で塗りつけました。
正々堂々と泥んこ遊び。
子どもたちは大張り切り。
これが大人もなかなか快感なのです。

所狭しと群がる子どもたち。

荒壁土を室内側から塗りこみ、それを屋外から眺めた様子。
これはこれで美しい!
やはり泥は本能をくすぐります。

概ね完成!
なかなかの仕上がりです。

・・・・・

伝統構法による小屋(直売所)作りのワークショップは、これにて完結です。
しかし、楽しそうにかつ真剣な眼差しで作業している参加者の方々の様子を見て、またどこかでこうした機会を作りたいと思いました。

こうした機会を作ることにより、とくに子どもたちが作業を体験することによって、日本の古きよき建築技術が見直され、実際に手でモノを作る職人への敬意へとつながっていけば、と思います。

そして、我を忘れる作業、完成したときの達成感と誇り、共同作業を通じて得ることのできた仲間…、みんなで行うたてもの作りは、そもそも楽しい!

ということで、またどこかでみんなで作りましょう!